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8/19/2018

ケーナ+リコーダー

中央がケーナ+リコーダー

写真 左から 全音ブレッサン、ケーナ+リコーダー、ケーナ(アハユ)

うろ覚えだし、作り話と思うが、今回妙に符合するような気がして思い出してしまった。

かのアインシュタインが肉体派の某女優に言い寄られた話
「あなたの頭脳で私の身体のような子供は素晴らしいじゃない」
「やめておきましょう、貴女の頭で私の身体だったらマズイでしょう」・・・

リコーダーはよくできた楽器で微妙なバランスの上に成立していると思うが、もう少し表現力を広げたいと思うことがある。音量にしても音程の変化にしても。

私はフォルクローレのグループにも参加していてケーナも少し演奏することが出来る。ケーナはボリビア式で指穴は内径に匹敵するほどの大口径、そのため音は明快でデカイが
クロスフィンガリングがほとんど不可能なのだ。そのため音程は多少ラフな点がある。
多分昔のケーナは指穴は小さかったと想像する。アルゼンチン式のケーナはクロスフィンガリングを前提としているようだし、「アンデスの家ボリビア」に在庫していたピンキージョのようなリコーダータイプの笛類も皆指穴は小さかった。
多分60年代ごろストリートミュージシャン達によってフォルクローレが作り上げられている頃ケーナも街頭でより存在感を出せるよう太くそして指穴は大きくなったのだろう。
(ベームフルートにおけるニコルソンの大指穴フルートの影響を思い出す)

そこで冒頭のアインシュタインではないが、ケーナの歌口を利用した発音の自在さとリコーダーの本体部分を使用した運指の確実さ、を併せ持った楽器を目指した。

以前このブログで紹介した時はガムテープによる仮止めであったが今回は ABS樹脂のパイプによる結合である。

この結合部分はガナッシタイプのリコーダーのように真鍮パイプを使用するつもりであった。
歌口部分に発生するエアリードの振動と管の中に発生する定在波との間で大きなエネルギーのやりとりが行われるので、やわな作りだとエネルギーをロスしてしまうから。

28φ,1mm 厚の真鍮パイプがカタログ上存在しているので、某製作所に見積もりをお願いして見たけれど相手にもされない。少量すぎるのだろう。まあ当然と思うけれど。仕方がないので新宿東急ハンズへ行ってみた。サイズ、材質共に選択肢が限られるが、① アルミパイプ30φ 1mm厚  ② 樹脂パイプ 30φ 2mm 厚 の2種類が使えそうだ。アルミのパイプでは変形の恐れがあるので、樹脂パイプに決定。
ケーナの歌口部分は マルセロ・ペーニャの竹製ケーナを使用
本体部分は全音ブレッサン旧 の中部管と足部管
結合パイプは 樹脂パイプ 30φ 2mm厚 50mm 長
結合部分の処理は樹脂パイプの内径が26mm ケーナ歌口部分の外径が約27mmなので全周を0.5mm程度削り、はめ込んだ。リコーダーの結合部は凧糸を巻いて樹脂パイプの内径に合わ
せた。

性能
音量  大口径大指穴のケーナのような大音量ではなく、リコーダーより少し大きい程度
音程  リコーダーの運指でほぼ全ての音が発音可能、ただしチューナーでドンピシャとなるわけではなく細部の見直しが必要と思われる。
発音の立ち上がり特性  ケーナのように少し遅れる、音量が小さくなったため余計目立ちやすいかもしれない。

楽器自体に習熟することで印象を改善することは期待できるが、使用できる場所が限定される。フォルクローレのグループに持ち込んでもチャランゴなどの個性に圧倒されるだけ。
さりとてリコーダー用のソナタなどではモタついてしまう。

ダニーボーイのような曲が向いているかもしれない、以前リコーダー合奏でナツメロメドレーを演奏したことがある。その中の一曲に美空ひばりの「りんご追分」がありケーナで演奏し尺八風な演奏を目指したが、周囲のリコーダーに音程を合わせるのに苦労した。このような場合かなり有効だろう。

中部管と足部管のリコーダー部分も簡単に交換可能なので、他のリコーダーを試してみるとより良い組み合わせがあるかもしれない。あるいはさらに進めて樹脂パイプで円筒内径のルネッサンスタイプを作るのも試す価値は十分ありそうだ。




10/14/2017

ウインドウエイ無しのリコーダー


例えばテレマンのリコーダーソナタを演奏する場合、当然の事だがブレッサンのコピーのような楽器が適しているのは言うまでもないだろう。
テレマン自身もリコーダーを演奏し、また良い楽器も所持していたらしく、彼の曲は限界ギリギリの音を要求してくる。それを次々とクリアしていく演奏は爽快だろうと思う。もちろん私の演奏がその境地に達しているわけではないけれど。確かにリコーダーの運動性能は同じエッジトーンの楽器の中では一番だろう。フルート、尺八、ケーナなど運指上特に差異はないとすれば、ウインドウエイの有無が決定的な差を生み出している。
エッジに吹き付ける空気の流れを唇や口蓋で形成しなければならないフルート等と異なり、リコーダーの場合はこの部分がすでにウインドウエイとして形成されている為、発音が素早く簡単にできるのだ。
しかし良い事だけではない、ウインドウエイが固定化されていることは、変化させる事が難しい、
リコーダーの最低音と最高音ではエッジに当たる空気の流れの角度、太さ、速さ等の最適値が異なるだろう、これを固定化するのだから両者の平均値的な設計とするしかなく、さらに言えば最低音最高音を含む全ての音に対しても最適値ではなく近似値でしかないわけだ。
さらに細かく・・吹き出し口とエッジとの距離も変化が必要
音の 鳴り始め、途中、鳴り終わりにも変化が必要・・キリが無い!・・
そして実際の演奏は表現として最適値以外の音もバンバン使う。
リコーダー奏者には息の強弱コントロールのみ残されている。これでかなりの部分が解決可能性かもしれないが、当然不満は残る。

テレマンではなくダニーボーイをソロかギター伴奏で演奏すると考えてみる。
低音部の充実、中音部の歌うような柔軟性とメリハリ、最高音は感情の詰まったピアニシモ
これをアルトリコーダーで表現するとなると困難が見えてくる。

いっそリコーダーからウインドウエイを取り去ってみたら。との思いで組んでみたのが写真の楽器  アルトリコーダーの頭部管を取り去り、代わりにケーナの発音部分を取り付けた。

ケーナはG管と呼ばれ、音域も足部管のないアルトリコーダーと考える事ができるので、そのまま利用した。
リコーダーは全音のブレッサン(旧)、ケーナはマルセロ・ペーニャ(ボリビアタイプ)を使用

接合部では両者の内径の差が1.5mmほどあるが今回は無視する。(ケーナの方が太い)
接合方法も真鍮パイプなどで抜き差し調整可能な方法が必要だが、とりあえずガムテープで固定した。

試奏
音程 エッジの位置をリコーダーとほぼ同じ位置としたが、大きく外れることは無く、リコーダーと同じ運指で演奏できる。
音色 ボリビアタイプケーナ特有の大口径指孔の明るい大音量ではないが、ちょっとくすんだ音でリコーダーとは明らかに違う。音の変化はつけやすい。

評価するにはもう少し習熟する時間が必要、再度報告するつもりです。

7/11/2017

ペルーの歌手と「花祭り」


次の16日(日)はワープの発表会だ。以前のブログにも書いたことがあるが、ウクレレやリコーダー、歌や踊りなど、もちろんピアノやヴァイオリンなどもある。実に多方面の方たちが集っているのだ。発表会は昼過ぎから開始で、夜の8時頃まで続く。

私もフォルクローレグループの一員として参加させてもらっている。私たち今回の演奏は「ペルーの太陽」、「花祭り」の2曲のみ、練習時間の関係もあり、ちょっと寂しいかもと思っていたが、ニュースが飛び込んできた。
なんとペルーの歌手が花祭りを歌ってくれることになったのだ。もちろん私たちのグループだけの為ではなく他のグループとも共演することになっている。このあたりがワープのすごいところ。
9日は1週間前の最終練習だった。ギターのIさんに来てもらい、事前準備、「花祭り」は間奏を含む少し凝った構成だったが、「単純な方が良い」とのIさんのアドバイスに従って変更、前奏を含んで2回繰り返すことにする。あとキーを変更する可能性ありとのことで、楽譜はC major(ハ長調)だったので急遽G major(ト長調)も練習してみた。急に変えるのは大変!バタバタしている所へ歌手のSさん到着、通訳の方を伴っている。歌手らしいがっちりした体型だが気さくな「おばさん」という感じもある。
とりあえず「花祭り」を演奏してみる。彼女も声を出して歌っていたが、低くて歌いにくそうだ。通訳の方も音楽に精通していないのでいまいちはっきりしないのだが、日本語も少し交えて話すSさんはキーを上げてほしい、「私は ✖︎✖︎✖︎か(聞き取れない)ラ✖︎✖︎です。」のように私には聞こえた。ラ✖︎✖︎はA major の意味ではないだろうか。
ならばGmajorでもいけるのではないか。演奏してみると調子よく歌っている。当たり前のことだけど我々がカタカナで歌うのと別な世界。
声がきれいとか迫力がある、とか単純に表現できるわけではなく、本物の世界としか言いようがない。ケーナは力むことなく、ゆっくり流れに乗ればよいのだ。終わったらSさんも拍手している。これで良いのかもしれない。
ほかの歌もやりませんか。ということで2曲提案があった。コンドルパサすぐわかった。「コンドルは飛んでゆく」だ。もう一曲はよくわからない。説明ではくちばしの長い鳥だそうだ。鶴、サギ、それともコウノトリ?・・わからない。コンドル・・・を歌ってもらった。これもなかなか良い。でももう時間切れ。他のグループとの練習があるとの事。本番はきっとうまくいくはず。別れ際にペルーの観光パンフレットを頂いた。大きな地図や観光地の写真が載っている。ペルーに行ってみたいね。説明文の日本語がちょっと「つたない」のがかえって興味をそそるようだ。

写真は頂いたパンフレットの地図の部分を広げた。ケーナは本番で使用する大福印

5/17/2016

ケーナの音,色っぽい

先日はフォルクローレの練習日、月一回のペ-スなのでなかなか上達しないのだ。

今回の練習曲はCunumicita 「クヌミシ-タ」とLlaqui Runa「悲しい人」、どちらも過去に演奏しているので、多少の余裕はある。
それにちょっと久しぶりではあるが、I さんが加わって経験豊富なギターでしっかり支えてくれているのだ。安心できるのか私のケ-ナも良く鳴ってくれる。

練習の途切れたところで I さんが「ケ-ナの音良いですね」思いがけず褒められて「いやそれほどでも」などと言っていると歌の担当者から「今日のケ-ナは色っぽいのよネー」などと声が掛かる。

 色っぽさを狙って演奏しているわけではないけれども、少し余裕が出来てきたので ,歌手の口を見ながら歌に寄り添い、2番ケ-ナのハモりにはしっかり乗っかり、抑えるべき場所は抑え出るべき場所では多少リズムを崩しながらしゃしゃり出る、まだ不完全ではあるが、そんな演奏を「色っぽい」と感じてもらえるなら嬉しくなってしまう。

おだてられれば木にも登りますよ。多摩川原での練習を再開しますかね。
ケーナとリコーダー、アプローチはかなり異なるが、最終目標は一致するのかも知れない。

Llaqui Runa | Musica Andina,

9/21/2015

ケナーチョ入手

ケナーチョとケーナ リコーダーと比較している

月一回 堀之内のワープに集まってフォルクローレの練習だ。
ケーナで参加しているが、リコーダーとはまた異なる世界で楽しんでいる。

I さんが練習の合間にケーナ?をとりだして吹き始めた。ちょっと大きめ、ケナーチョだ!
ケナーチョは一時挑戦しようと思ったことがある。南米製の楽器を何本か手にとってみたが、ケーナと比べて大きく扱いにくく、音も出しにくく断念したことがあるのだ。
ケーナでもアハユとかマルセロペーニャ製はかなり強い息とそれを支える強力な腹筋で低めな音程をピューと吹き上げると正しい音程と美しい音色が得られるのだが、貧弱な肉体で練習時間も少なければ吹きこなすのは難しい。ましてケナーチョはそれ以上のパワーと安定性が必要なのだ。

I さんは楽器を2本並べて「大福から送ってきた」「10年物の竹を使っている」などと言いながらニコニコしている。悪魔のささやきだ。
手にとって音を出してみた。とりあえずスカスカだけれど音は出た。何とかなるかもしれない。値段も破格と言っていいほどだ。
思わず「一本下さい」と言ってしまった。ケナーチョを入れる袋も付属して丁寧にミシン掛けしてあり、紐の両端には飾りが付いている。この楽器への製作者としての思いが込められているような気がする。

<ケナーチョの説明>
ケーナよりも大型で低音を出すことができる。
ケーナは通常G管で全部の孔をふさぐと(右手の薬指まで)Gの音が出る
ケナーチョは通常D管で全部の孔をふさぐと(右手の 薬指まで)Dの音が出る。
リコーダーを基準に考えればそれぞれ足部管のないアルトリコーダー、テナーリコーダーと長さ、運指とも近いと言える。
ケーナは高音で技巧的なフレーズがかっこいいが、ケナーチョは中低音でじっくり聴かせる例えばダニーボーイのような曲が向いているような気がする。

写真はリコーダーと比較している。小型のケーナはアルトリコーダーと、ケナーチョはテナーリコーダーと並べてある。

大福印のケーナ入手については過去のブログでどうぞ。製作者竹田さんの演奏「コンドルは飛んでゆく」も紹介してある。

5/19/2015

贅沢な練習


土曜日は平尾リコーダークラブの練習日だったが他の部員の都合が悪く、せっかく確保した部屋をキャンセルするのはもったいない。私一人で使わせてもらうことになった。ウシシ大歓迎!
ここのところあちこちに顔を出しているので、おさらいしなければならない曲が増えてしまい、ちょっとあせり気味だったので、まさに天の恵み。パートもいろいろあるとは思っていたが、、結局ソプラノからバスまで全部必要だった。さらに翌日はフォルクローレの練習日だったので、ケーナも加えた。

ここは団地の集会室、時々練習に使っているが、響は良い。なんか一人で使うのは少し申し訳ないような気がしたので、部屋の半分の照明は消し、エアコンも使用しなかった。椅子と机を出し、あとはひたすら練習、4時間はたちまち過ぎてしまった。普段の練習は合奏だけ繰り返し、なんとなくそれで出来たような気がするが、これだと出来ない部分はいつになっても出来ないままになってしまう場合がある。

また合奏で確認したい場合は、iPodに練習が録音されているので、聴きながら合奏できる。カナル型の イヤホンだと自分の音が少しききづらいので、片側を少しルーズに装着することにより録音と自分の音とのバランスを取ることができる。


何箇所かの難しい部分が出来るようになったし、演奏テクニックも(ほんの僅かだけれど)前進出来たような気がするのも嬉しい。プロの演奏者達は毎日こんなことをやっているんだろうな。

2/01/2015

ブログ遅れた

昨年後半はブログが書ききれなかった。
ケーナも含めると出演する演奏会が4回もあり、その為の練習も当然過密になる。また聴いておきたい演奏会も幾つかあった。そんな中PCのシステムをアップグレードした。
ところが予期せぬトラブルが発生し、かなりの時間を失う羽目になってしまった。ブログの原稿もいくつか書いていたのだが、結局仕上げられないまま時間だけが過ぎてしまった。年を越してしまい今更の感じだが、記録の意味もあるので、項目程度は書き残しておきたい。

出演した演奏会
・コスモスコンサート11月9日
  地元自治会主催の第一回演奏会、普段と少し異なるお客さんが来てくれた。
・リザーブコンサート11月16日
  16団体が演奏する伝統のコンサート、参加団体は別途項目を改めて書くつもりです 

・ワープ発表会12月21日
  ウクレレ、ピアノ、ヴァイオリン何でもありのコンサート、今回はヒンデミットのヴァイオリンとクラリネットの二重奏が聴けたのが面白かった。
私はフォルクローレグループの一員としてケーナで参加。

・HRCクリスマスコンサート12月23日
HRC恒例のケーキ付コンサート 。今回はマリンバ奏者の黒髪さんにも演奏をお願いした。

聴いた演奏会
東京ブロックフレーテンコーア第33回演奏会 12月7日
厚木リコーダーオーケストラ 第2回クリスマスコンサート 12月20日

個別の内容について書けるものは別途ブログで書くつもりです。

2/24/2014

フレンドシップコンサート HRCの演奏曲目




フレンドシップコンサートまであと2週間、各グループも曲目などほぼ決定していると思います。今回は照明の操作員も出てもらえるらしく、背景に色の付いた照明を当てるぐらいのことはできるそうです。 

私たちHRCもほぼ曲目が決まりました。多分変更はないと思うので、バラしてしまいましょう。

1.Fine Knacks for Ladies  : J.Dowland
私たちが、いつも最初に必ず演奏しているテーマ曲です。本来は歌詞のついた歌なのですが、軽妙な感じが出せるかどうか。
「珍品はいかが 安くて素敵な品ですよ さあお買い得」と品物を売っているようで実はご婦人方に自分自身を売り込んでいる。

2.My Lord Willoughby's Welcome Home  :J.Dowland (ウイロビー卿の帰還) 
「隣のローランド」と同じメロディーを使用しています。当時の流行歌だそうで、ダウランドはリュートの曲として作曲していますが、今回はリュートとリコーダーで演奏します。YouTubeで声楽と打楽器による演奏を見つけましたので載せておきます。

3.O Nachbar Roland  :S.Scheidt(おお隣のローランド) 
リコーダーではよく演奏される曲で「お試しステラ」のCDにも入っていました。各パートが複雑に絡み合いながら進行します。
本来はガンバで演奏される曲だと思うのですが、アーノンクール   コンセントゥス・ムジクスの演奏がすばらしい。

4.El Condor Pasa : Daniel A. Roblos (コンドルは飛んでいく ) 
フォルクローレの定番ともいえる有名な曲、アンデス民謡ではなく、スペインに対して反乱を起こした英雄コンドルカンキを題材にした歌劇の序曲に含まれている旋律です。
作者のロブロスが各地の民謡を採譜していたノートは残されているが、一致するる旋律は見つかっていないらしい。
以前ケーナで演奏したこともあるのですが、リコーダーでも別な味が出せればと思います。


参考 YouTube My Lord Willoughby's Welcome Home J.Dowland の旋律を元にD.W.Solomons が編曲
合唱曲として迫力ある演奏ですが、当時の流行歌の歌い方を再現しているのかはわかりません。 





2/02/2014

中南米におけるルネッサンスリコーダーの痕跡-5 インカ皇統記

Inca Garcilaso de la Vega


 ワマン・ポマの「新しい記録と良き統治」
モトリニーア神父による「ヌエバ・エスパーニャ布教史」
上記二つの文献で南米におけるリコーダーを調査したが他にも有力な文献があるので調べてみる。
 インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガによる「インカ皇統記」

インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ
インディオの子であると同時にスペイン人の子であること、すなわち混血児(メスティソ)である。
1539年クスコに生を受けた。父親 カピタン・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ 1531年南米にやってきた征服者、カピタンとついているから大将なのだろう。
母親チンプ・オクリョと呼ばれるインカの王女 したがって彼はメスティソのエリート。 最初の混血児とも象徴的に呼ばれている。20才でスペインに渡り、60歳ごろから「インカ皇統記」を書き始めた。これをまとめるのは自分こそ最適任者であるとの自負をもっていた事は、前書きなどでも十分にうかがえる。
現地のケチュア語を母語として操り、その上ヨーロッパに渡って40年、スペイン語でも文筆活動を行いすっかりヨーロッパの人間になりきって書いている。
ペルー歴史上の重要人物と位置づけられているらしく、紙幣の肖像になったり、クスコにあるサッカースタジアムの名前は彼の名前がつけられている。海抜3400mの高地に位置している過酷なスタジアムとして有名なのだそうだ。

歴代の王の記述が多くを占めるが、音楽についての記述の部分を抜き出して紹介する。一続きの文章なのだが、内容によって4分割してある。

<以下引用>

「第26章幾何学、算術、音楽について彼らの知っていたこと」より音楽の部分を引用する。
・・・・・・
1)音楽の分野でも彼らは独自のものを持っており、たとえばコリャ族やその周辺に住むインディオたちは,葦の管でできた楽器を奏でた。これは4本か5本の葦管を二列に並べて縛り付けたもので、ちょうどパイプオルガンのように、管は順に隣のより少しずつ長くなっていた。通常は、それぞれ長さの異なる4本の管からなっていて、最初の一本が低い音を出し、次の管はそれよりも高い音を出し、また次のはさらに高い音を出すと言った具合で、それはまるで、四つの自然の声、ソプラノ、テノール、コントラルト、そしてバスのようであった。そして、一人のインディオがある音を出すと、次のインディオが五度の、あるいは他の和音で応じ、さらに次々が別の和音でというように、あるときは音階を上りながら、またあるときは下りながら、しかし常に調和を保って演奏するのであった。臨時記号によって音の高さを変更する方法は知られておらず、すべての音が一定の音階に従っていた。しかし、この楽器を巧みに演奏できるのは、王侯貴族に音楽を聞かせるために訓練をうけたインディオたちに限られていた、というのも、彼らの音楽は素朴ではあったものの、決して庶民の間に普及していたと言うわけではなく、それをマスターするには相当の訓練が必要だったからである。

2)彼らはまた、羊飼いのそれに似た、四つか五つの穴の開いたフルートを持っていたが、これは音を調和させて合奏するためではなく、独奏用であった。この楽器は、ハーモニーをつけて演奏することができなかったからである。彼らはフルートで自作の歌を奏でたが、そうした歌は一定の音節数の詩行からなり、たいていの場合、恋の感情を、すなわち恋の喜びと苦しみ、恋人のやさしさとすげなさを表現している。
歌にはそれぞれ、一般に知られた独特の節回しがあり、異なる種類の二つの歌を同じ調子で唄うことはできなかった。何故かというに、夜、恋人に向かってフルートで小夜曲を奏でる恋する男は、その節回しによって、思い姫と世間一般に対し、彼女の彼に対する好意あるいは冷たさに応じた、心の喜びあるいは悲哀を告げるが、異なった趣の歌が同一の調子で奏されたとするならば、恋する男の表現したいのがどちらの気持ちなのか、判別できなくなってしまうからである。また、このようなわけで、一般に、彼はフルートで話しかける、というような言い方もされるようになった。ここで一つエピソードをあげると、あるスペイン人が、クスコである夜中、知り合いのインディオ女にばったり出逢ったが、夜もふけていたので、早く家に戻るように薦めると、彼女はこう言ったという--
「だんな様、どうか私にこのまま行かせて下さい。あちらの丘から聞こえてきます、情愛のこもった笛の音が、やさしく私を呼んでいるものですから、じっとしてはいられないのです。どうか後生でございますから、このままにしておいて下さい。どうしてもあそこに行かなければなりません。愛が効し難い力で私を引きずり、私を彼の妻に、そして彼を私の夫にしようとしているのですから。」
戦争やそこでの武勲をテーマにして作られた歌が、このように奏でられることはなかった。それらは恋人に向けて唄われる性質のものでなければ、フルートの音色になじむものでもなかったからである。こうした歌は大きな祭りで、そして戦争の祝勝会で、兵士達の勇敢な武勲を称えて唄われるのであった。

3)私がペルーを発ったとき、それは1560年のことであったが、クスコ市には、どんな曲でも楽譜さえ前にすれば、絶妙な音色で演奏することのできるフルートの名手が五人いた。彼らは、その市の住人であったフアン・ロドリーゲス・デ・ビリャローボスの所有するインディオたちだった。これを書いている現在、すなわち1602年の時点では、楽器の演奏に卓越したインディオは、どこに行ってもごろごろしているとのことである。

4)喉に関しては、私がいたころインディオたちが、自慢することはあまりなく、一般に彼らが美声の持ち主とは言えなかった。歌唱法と言うものを知らなかった彼らは、ほとんど発声の練習などしなかったからに違いない。混血児の中には美声を誇る者が沢山いた。・・・・
・・・・<引用終わり>・・・・

一連の文章なのだが、3種類の楽器と歌について記述しているので4分割してある。[1)、2)、3)、4)]

最初の部分1)はあきらかにサンポーニャだろう。二列に並べて縛るのは現在も全く同じ、楽器自体はほとんど変化していないように思う。ただ残念なのは、インカ・ガルシラーソが楽器の名前を言っていないのだ。伝聞だけで実体験が全くないからと思われる。サンポーニャとかシークとか言っても良いと思うのだが。ヨーロッパの音楽学者が始めて出会った楽器を紹介するように、五度の和音とか臨時記号とか、ソプラノ、テノール、コントラルト、・・・・など専門用語をちりばめているわりには、具体性がない。 彼自身経験が全く無く、執筆もペルーを離れて40年も過ぎているのだ。 当時は限られた人間だけが扱えた楽器ということだからある程度仕方ないかもしれない。

2)3)はフルートとしてまとめてあるが、明らかに2)と3)は違う楽器だ。

2)四つか五つの穴が空いているフルートで話しかけ、セレナーデを演奏する。ほぼケーナを指しているだろう。ケーナの名人が多くいたことを思わせるが、すばらしい表現力だけではなく、信号を送る道具としてのケーナの側面もあったのではないかとも想像する。

3)はだいぶ時代が後になる。楽譜を見て演奏するとあるから、これはケーナではない、スペインによって持ち込まれた楽器、多分リコーダーであろうと察せられるが、横笛のフルートである可能性も否定できない。その40年後は笛以外の楽器も含むヨーロッパからもたらされた楽器の演奏に卓越したインディオはどこに行っってもごろごろしているほど多くなった。

4)の歌に関しては、ちょっと面白い記録があるので、後日取り上げるつもりです。

著者のインカ・ガルシラーソは堪能なスペイン語に加えケチュア語も自在に話すことができた。それだけに内容の評価は高いと思われる。
しかし実際に当事者となって苦労し感動しながら書いたワマン・ポマやモトリニーア神父のような臨場感には欠けるような気がする。

注(後藤)
ここにおいてFlute=フルートと翻訳するのは誤解を生む素になる。日本語でフルートといえばまず間違いなく金属でできたベームフルートを想像する。しかしヨーロッパにおいては歴史的に色々な笛の種類があったことは常識として理解されているので、Flute(ドイツやイタリアなど他国語表記も含む) とはそれらの総称であると考えられているように思う。また縦横両方のタイプも含まれている。したがって、Flute=笛と翻訳するのが最良と思われる。篠笛や尺八もbambooーFlute となるだろう。

参考文献
岩波書店 大航海時代叢書エクストラ・シリーズ「インカ皇統記」インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ  牛島信明 翻訳

12/27/2013

ワープ発表会


12月22日ワープの発表会が終わった。
この会場は個人が提供してくれている会場で、多くのグループが使用している。
今回は32グループが演奏した。内容は多彩で、オカリナやウクレレなどの器楽だけではなく、歌やフラダンスのようなものも含まれる。私はループというフォルクローレのグループで参加した。このようにいろいろな方たちが集まっている場だから、全く異なる楽器の練習を覗く機会も多く、交流も盛んなようだ。

そんな訳で他のグループから応援に来てもらう事は簡単なのだ。そしてうまく行けばそのまま定着してしまう事もある。私達のループも当初はケーナサークルとしてスタートしたのだけれども、ギター、パーカッション、ヴォーカルなどが加わり、編成だけはフォルクローレグループの形が整ってきた。さらに今回はボンボ奏者が都合で参加できないのが当日わかったのだが、代役もすぐにお願いできた。
今回の演奏曲
クヌミシータ、サリーリ、プルルーナス。

演奏のレベルもそこそこ上がってきたし、ギターがしっかり支えてくれるので、細部は色々ほころびもあるかもしれないが、まあそれらしい演奏にはなったような気がする。今回選んだ「大福」ケーナも慣れたのか少し細く指穴も小さめで扱いやすいと思った。サンポーニャについてはプルルーナスで出番があったが、テンポが早かったせいか、ほとんど音を出せないうちに曲が終わってしまった 。

これだけいろいろなグループの演奏があると普段知る機会がない楽器などの演奏に触れることができるし、そんな中でキラリと光る演奏に遭遇することが有るのだ。今回はヴァイオリンの迫力に度肝を抜かれたが、その伴奏を急遽引き受けて、微塵も揺るがずやってのけた「I」さんのギターもわかってはいたけれど改めて凄いと思った。そのほかボイストレーニングの方達の歌と一緒に演奏したフルートは、よく鳴っていて美しかったし、フラダンスの先生もビックリするほど見事でした。私達が出演した2部(1~3部中)のみの感想です。

11/24/2013

大福ケーナ入手

2本のケーナ、奥はアハユ リグナムバイタ製、手前は大福ケーナ

リコーダーと違ってケーナは比較的安く、音色や音の出やすさなど個性がある。
普段ケーナの音に苦労しているが、簡単には上達しない。そんな時新しいケーナに出会うと、音色がちょっと個性的だったり、高音が楽に出そうだったりすると、つい買ってしまうのだ。
先日もフォルクローレグループの I さんが大阪へ出張してケーナを何本か持ってきてくれた。大阪で食堂を経営している女性が作っているのだそうだ。
ちょっと細めで口が合わないため音が出ない。しばらく吹いていると少しずつ音が出るようになった。ピロピロと独特の音色、使えそうな予感がしたので購入してしまった。

写真
茶色の木製ケーナはアハユ リグナムバイタ製 いかにもボリビア製らしく太くて指穴も大きい、そのまま吹くと音程がかなり低い。それをビューと吹き上げて高音に引っ張りあげると実に良い音がする。音程もA440Hz にほぼ合わせることができる。ただ私にとっては高音が少し出しずらいのだ。
3年ほど前新百合ヶ丘駅前でフォルクローレを演奏していたリチャード・コタ氏と親しくなりこの楽器を試奏してもらったことがある。彼はすばらしい音色で演奏した後、これはプロフェッショナルケーナだと絶賛してくれた。私は当時より多少は上達したはずだが、未だに手こずる部分がある。

手前の竹製ケーナは今回入手したケーナ、裏側に大福の焼印がある。細めの管で指穴も比較的小さい。
音程は引っ張りあげなくても、ほぼ440Hz でまとめることができるし高音も出やすい。音色は泣かせる音が比較的出しやすいような気がする。

プロフェッショナル達は多彩な表現と音量を求めて太い管のケーナを吹きこなすのだろう。もちろん我々アマチュアもそれを目指すのが王道なのだろうが、大福ケーナのような道もありかもしれない。しばらく取り組んでみようと思う。

入手した楽器は一見何の飾りも無い竹製のケーナだが、細かく観察すると吹き口部分、指穴、先端の節の部分など細かく配慮されているのがわかる。手馴れたそして女性らしい神経の行き届いた楽器と見た。後で聞いて分かったのだが、竹の材料で9年間寝かせてから加工したとのこと、10年物のケーナだそうだ。
YouTube 製作者の竹田さんが演奏している。


11/16/2013

平尾祭りで演奏


第三文化センターでの演奏
リザーブコンサートの翌日
地域の文化センターのお祭りで演奏した。普段この施設を利用している団体の発表会のような内容、絵画やパッチワーク、が展示してあったり、子供達のゲームがあったりする。私たちはフラダンスの発表の後1時間ほど演奏する時間が割り当ててある。
 
演奏曲目
Dreaming of Home and Mother(旅愁) J.P.Ordway
小さい秋見つけた  中田喜直
里の秋  海沼実
Kanon    Johann Pachelbel
Marche Militaire(in G)  Franz Schubert arr.Robert C.Wslshe
オスマントルコ マーチ「ジェディン・デデン」
大きな古時計~モーツァルト風~ H.ワーク
コンドルは飛んでいく   Daniel A. Robles
童謡メドレー
(証城寺の狸ばやし、あの町この町、あめふり、こがね虫、肩たたき、しゃぼん玉、まりと殿さま、兎のダンス)
昭和歌謡メドレー
(さくら貝の歌、あざみの歌、水色のワルツ)
東京ラプソディー

楽器編成はリコーダー5本 あるいは リコーダー4本+(ギターor打楽器)
オスマントルコマーチではリコーダーを加工して笛膜を張りリード楽器のような音を出してみた
コンドル・・・はケーナでも演奏したことがあるが、今回はアルトリコーダーで演奏した。ケーナとは少し違った”切れ”が出せたと思う。

お客さんがちょっと少なく、「いい演奏なのにもったいない」の声も聞こえた。有難いことだが演奏だけでなく、観客動員も真面目に考えてなくてはならないと思った。

11/09/2013

中南米におけるルネッサンスリコーダーの痕跡-2

ワマン・ポマ「新しい記録と良き統治」の表紙

南米をスペインなどが征服して属国として統治した時代、イエズス会が布教の一環として楽器などを持ち込み、音楽を教えた。その楽器の中にルネッサンスタイプのリコーダーが含まれていたのではないかと以前のブログに書いたことがある。
アンデスの家ボリビアに行くと、その末裔ではないかと思われる楽器、タルカ、ピンキージョ、モセーニョなどを見ることが出来る。この件に関してもう少し掘り下げてみようと思った。

ラテンアメリカ楽器紀行、山本紀夫著  前回はこの本より引用したのであるが、小冊子にもかかわらず、内容が充実している。氏は文化人類学者として長年にわたる現地調査を積み重ね、かつ楽器と文化人類学との関係に深い関心を持ち、楽器の演奏も現地で指導を受けるなどかなり造詣が深い。楽器への興味だけでなく、文化人類学者としてのバックボーンがあるので、これだけ長期間かつ広範囲の調査が、可能なのだろう。前回楽器についての踏み込みが少し弱いなどと書いてしまったが、申し訳ない、撤回します。
全編に渡り示唆に富む内容で、掲載されている写真も貴重な記録になっている。

さて、以前ブログに取り上げた
スペインの神父モトリニーアの引用部分に添えられていたリコーダーらしき楽器を持った図版は最初から文章に添えられていたのかと思っていたが、実は別な文献によるものだった。図版の説明には、ちゃんと出典が記入されていたのだが、私はそれに気がつかなかった。
モトリーニャ神父の文章は
・モトリーニア 「ヌエバ・エスパーニャ布教史」(小林一宏訳))岩波書店 1979

図版は
・Guaman Poma de Ayala,F,. El Primer Nueva Coronica y Buen Gobierno,Siglo Veintiuno,Mexico,1980(1613)
{ワマン・ポマ 「新しい記録と良き統治」}


 「ヌエバ・エスパーニャ布教史」(新スペイン布教史)
スペインはアステカ帝国、続いてインカ帝国をも滅ぼし、この地をヌエバ・エスパーニャ(新スペイン)と称して統治したのだ。
著者のモトリニーアはフランシス会の神父である。イエズス会ではないが、ここではあまり詮索しない。
大きな流れを見れば、これは侵略であってその結果として、スペインは莫大な利益を得たわけだ。
ほとんどのスペイン人は、一攫千金を願って南米に来たような人間が多かったから、尊大で粗野、現地の文化や歴史など全く興味を示さなかった。しかしそのような流れの中にあって、モトリニーア神父は神父という立場だからと言うより、本質的に人間として対等な立場で周囲に接しているように思う。異文化に接してもそれを見下したりバカにしたりすることなく、好奇心そして驚き、場合によっては賞賛も込めて記述している。

「新しい記録と良き統治」
著者のワマン・ポマはペルーのクスコ出身のインディオ
親族より教育を受け読み書きができた。
 神父の助手を勤めて各地を回り、見聞を広めた。キリスト教的世界観を持つに至り、
現地のずさんな統治に苦しめられるインディオを救うためには、スペイン本国に直訴するのが良いと思いたち、この原稿を書き始めた。ペルーを放浪しながらおよそ30年かけて完成し、年齢も80歳を超えた。フィリペ二世に送るつもりだったが、それはかなわずリマで亡くなったらしい。スペイン本国でも民衆が圧政にあえいでいることなど知る由も無かった。
原稿は一旦歴史から消えてしまった。そして約300年後、1908年デンマークの図書館で発見されて日の目を見たのだ。

モトリニーア神父の布教史は、侵略する側から書かれているが、ワマン・ポマの「新しい記録と良き統治」は侵略されたインディオの側から書いてある。
さらに
500点以上の挿絵が添えられていること。これは一見稚拙なようであるが、要点を押さえ大胆にデフォルメしてあるのだ、まさに百聞は一見にしかずだ。

今回はリコーダーに関係すると思われる文献の紹介だけだが、別途文献別にブログを書いてみたいと思っている。

10/31/2013

「花祭り」その2

アンデスの家ボリビアに展示してある珍しいチャランゴ

フォルクローレの定番で ”El Humahuaqueno”エル・ウマウアケーニョ(直訳はウマウアカの人)「花祭り」という曲がある。
フォルクローレの曲はいろいろあるが、会場の盛り上がりという点ではこの曲の右に出る曲はないだろう。作曲者はエドムンド・サルディバールとなっているが、民謡から採譜したとの説もある。

さて最近と言っても、一年以上前のことになるが、NHKの、「花祭りの村を訪ねて」のような題名でウマウアカの村を取材した番組があった。私は「花祭り」のルーツが明らかになることを期待したのだが、村が過疎化してカーニバルそのものが開催できないような状態になっていた。昔は街道の要所として栄えた村も、都市への集中と交通手段が車になったことによってすっかり寂れてしまったらしい。結局最後まで「花祭り」は出てこなかった。

先日アンデスの家ボリビアに行った時 、福岡さんが麻由美さんと一緒に「花祭り」”El humahuaqueno” の発祥の地と言われるアルゼンチンのウマウアカを訪ねた時の話も話題になった。30年以上前のことになるが、カーニバルを実際に見にいったのだ。私が正式に取材したわけではないので、肝心な部分が抜けていたりするが、「花祭り」に関係しているので、書いてみたい。
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トラックの荷台に他の乗客と一緒に乗り山路を走る。途中でパンクしたり故障したり、大変だったそうだ。そろそろ到着すると思われる頃トラックが停車した。あとどのくらいでウマウアカに到着するか聞いたところ。30分との答えであった。しかしそれは間違いで トラックが出発するまで30分との意味だったのだ。言葉が不自由なための誤解だったのだが、その時はそんな事はわからない。
再度トラックに乗り込み、しばらく走るとまたもやパンクして車から降ろされた。そこで偶然欧米人がいた、やっと話が出来たのだ。なんとウマウアカはもう過ぎたとのこと、先ほど停車した場所がウマウアカだったのだ。そのまま進めばボリビアに行ってしまう。あわてて車から荷物を下ろし、折良く逆方向から来た車があったので強引に頼み込んで乗せてもらってウマウアカにもどることが出来た。カーニバルを見ると言っても現地に到達することが大変だったのだ。
私は思わず身を乗り出して「花祭り」は歌っていましたか? 元歌のような歌はありましたか?と聞いてしまった。福岡さんは笑って、それはわかりませんでしたよ。ウマウアカのカーニバルで歌い継がれてきたということはないようだ 。
続いてここでカーニバルの様子を書くべきなのだが、私は全く聞いていないのだ。情けない。

そのあとウニャ・ラモスの生家を訪ねた。ウマウアカが出身地なのだ。彼はケーナの名手で来日したこともある。本人は不在であったが、父親と面会できて、持参した彼の日本公演の時の写真など手渡した。日本の新幹線の話が伝わっていて話題になった。わざわざ遠方の日本から訪ねて来てくれたことには感激した様子だったそうだ。
しかしもっと驚いたことにウマウアカに住んでいる日本人がいたのだ 。

現地では車を持っている日本人として有名で、福岡さんが宿泊していたホテル?で教えてくれたらしい。麻由美さんと尋ねて車に乗せてもらったりしたが、車が超オンボロのシトロエンでエンジンのあちこちにオイルをさし、それからクランクを手で回すとボロロンとエンジンがかかるのだそうだ。その人の名は今となっては思い出せないし、仕事も何をやっていたか、はっきり覚えていない。福岡さんしばらく考え込んで、布を商売にしていたような気がする。との事。いずれにせよ不思議な日本人だ。
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「花祭り」はサルディバールが1943年発表した。歌詞はその後付け加えられたとされ作詞者が登録されている。
サルディバールが民謡から何らかのインスピレーションを得たと言う可能性は否定できないが、彼の創作と考えても間違いではないようだ。
最初から大ヒットしたわけではなく、
イヴェット・ジローなどがシャンソンとして歌い、その後フォルクローレとして認知された。元の歌詞に”花”は出て来ないが、シャンソンでは異国情緒あふれる夢の世界が歌われていて、花、鳥、水、船 などが登場し、そして題名が「花祭り」である。その題名をそのままフォルクローレの題名に流用したので歌詞と題名にズレが生じてしまったのだ。

1972年ごろ現地で購入したケーナの運指表に「花祭り」が載っていることはすでにこのブログに書いたことがあるが、運指表の横に4曲ドレミで書いた楽譜?がある。一位が「花祭り」二位が「コンドルは飛んで行く」当時でもそれだけ人気があったのだ。

注)
ウマウアカ アルゼンチン北部 フフイ州 の町 ”El Humahuaqueno” エル ウマウアケーニョ「 花祭り」はこの地のカーニバルを歌っている

ウニャ・ラモス 1933.05.27出生 ケーナの名手で作曲家でもある。 「灰色の瞳」など


小林隆雄氏による『福岡稔 小伝』日本におけるフォルクローレの始まりの頃が良くわかる。

イヴェット・ジローによるシャンソン「花祭り」今となっては新鮮にきこえる。


10/18/2013

サンポーニャ 入手

アンデスの家ボリビアに並んでいるサンポーニャとチャランゴ

今私たちのフォルクローレのグループ "Loop"ではプルルーナス(Phuru runas) を練習している。
チャランゴ、ケーナ、サンポーニャがそれぞれ活躍する部分があり、チャランゴはかなりの達人だしケーナもなんとかなりそう、サンポーニャの部分だけがちょっと弱い、サンポーニャの演奏で一つの旋律を二人で演奏する方法がある。トブレとか呼ばれる方法だが、そのためには、私もサンポーニャを演奏する必要がある。そんなことで、サンポーニャを見るため、小平にあるアンデスの家ボリビアに向かった。今月から開店日が変わり、月曜も開店していることがわかったので急に思い立ったのだ。

小平駅前からすぐの店の前に着いてみると鍵がかかっていて中は暗い、しまった電話をしてから来るべきだった。と思いながらインターホンを押して来意を告げると福岡さんが出てきて「今日は誰も来ないようだから横になっていたんだ」などと言いながら店内に入れてくれた。マルタと呼ばれる標準のサンポーニャを選んでいると「自由に音を出していいですよ」などと声をかけてくれる。しかしケーナと違って音を出しても良いと言われてもほとんど音が出ない。管が一本しかないケーナと違って、複数の管を束ねたサンポーニャはあまり厳密に検査するのも意味がないかとも思った。

適当な一台を選び終わると音を聞いていた福岡さんがアドバイスしてくれる。上下の管を吹き分けるとき、楽器をあまり動かさないほうが吹く位置が安定するなど・・そして私がケーナの演奏もまだ一人前でないのにサンポーニャまで手を出していいのだろうかと心配を口にすると、ケーナ奏者はほとんどサンポーニャも演奏する、ケーナ奏者のことをケニスタなどと呼ぶこともあるが、通常はケーナとサンポーニャ両方を演奏するのでビエントス(風の奏者)と呼ばれている。かっこいいでしょう頑張ってください。などと言ってくれる。
ここアンデスの家では楽器も豊富だけれど、福岡さんがいろいろな話をしてくださることが楽しいのだ。

12月発表会のPhuru runasではサンポーニャ2台によるトブレを実現してみよう。

その後 福岡さんが麻由美さんと一緒に「花祭り」El humahuaqueno の発祥の地と言われるアルゼンチンのウマウアカを訪ねた時の話もしてくださったのだが、これは後日書いてみるつもりです。

下はPhuru runas (YouTube)  サンポーニャはトヨと呼ばれる大型の楽器を使用して迫力があるが、私が今回入手した楽器は標準タイプのマルタで長さが43cm程度



Phuru runas YouTube

9/23/2013

リコーダー発音の過渡現象

フルート、リコーダー、ケーナの発音部

リコーダーやフルートの材質と音色の関係を議論する前に、どのような原理で音が出るのか、今一度確認しておくことも大切と思う。

議論するにあたり範囲を定めておく必要がある。もちろん中心はリコーダーであるが、もう少し広げてエアリード楽器全般で考えてみる。(エッジトーン楽器もほぼ同じ意味)リコーダー、ケーナ、尺八、フルート等、いわゆる笛類と考えて良い。

この楽器の特徴としては、まず一定の長さの管がある。そしてその管の一方の側が少し削ってあり、エッジ状になっている、その部分に息を吹きかけると発音することができる。この部分を発音部と呼ぶことにする。この部分に空気の振動が発生するのだ。あたかもクラリネットのリードが取り付けてあるかのように。 また発音部とは逆の側つまり管の終端は開放されていることとする。

ケーナや尺八は典型的なエッジを有する。
フルートなどの横笛類はエッジ部が鈍角でありまた管の方向に対して直角に息を吹き付けるが、ここでは同類として扱う。またリコーダーは口で息の流れを作るのではなく、ウインドウエイと呼ぶ細い通路があらかじめ作られていて、これで細い息の流れが作られる。しかしこれもエアリード楽器の仲間である。

音の発生状況を考えてみる。(私は音響学者ではないので、不正確な言い回しになるが、それほど大外れではないと思う)
エッジ部に息を吹きつけると空気の渦が発生する。それは空気の振動でもあるわけだ。しかしそれは特定の音程を持つわけではなく、いわゆるホワイト ノイズと呼ばれる音で多くの振動を含む音だ。但し低周波から超高周波まで含む必要はない、多分その楽器の音域の範囲が含まれていれば良いのだと思う。そしてそれは決して大きい音ではない。

その振動の一部は拡散し残りの大部分は付属している管の中を進行してゆく。
もし管の長さが無限大であれば、振動はどんどん進み徐々に減衰してしまい結局何も起こらない。しかし実際は有限の長さだから、進んできた音は先端に達し管が突然途切れ音響インピーダンスが大きく変化するので、拡散したり、通過したり、あるいは反射して管の中を逆走して戻って行く。

この反射が重要ポイントになる。反射して逆走した音は発音部(エッジ付近)に戻っていくが、こちらの端では息が吹き込まれ空気が振動している。これとぶつかり合い相互に干渉しながら音は再度反射されて先端に戻って行く。

ちなみにかかる時間を計算して見る。仮に1フィート(約30cm)の長さであるとすると、音速は一秒間に340m、管の長さを0.3mとすれば0.3÷340=0.0008823  約0.001秒。つまりエッジ部で発生した音は、片道0.001秒で管の終端に達し、また反射する。そして往復を繰り返すのだ。

しかし大部分の音は、相互に打ち消しあったりしながらすぐに減衰して行く、これに関しては無限大の長さの管で述べたと同様である。但し例外がある。管の両端つまりエッジ部と管の終端でエネルギーが最大となる音だけは、次々に送られてくる空気の振動が、重なって、急激に大きな一つの振動が立ち上がる。この振動は管内部だけではなく、発音部の空気の振動もこれに同調する。この時出る音はピアノの中央の”ド”より1オクターブ高い”ド”(523Hz)にほぼ近い音  ソプラノリコーダーの指穴を全部ふさいだ状態を思い出していただきたい。
このように安定した状態で振動する波を「定在波」あるいは「定常波」と呼ぶ。

また「吹き込んだ息」が管の中を往復しているわけではない。ことも指摘しておきたい。振動エネルギーは空気分子の振動が次々と伝わって行くのであって(音速340m/秒)、息のスピード(たかだか2m/秒)は、ほぼ無視できる。

ここまでの現象を時系列でまとめてみる
1 息を吹き込み、エッジまで到達する時間 息のスピード(2m/sec) 距離(1cm)とすれば0.005秒
   この時間は多分無音
  
2 エッジで発生した音が管の終端まで達する時間0.001秒だから、仮に5回の往復で定在波になったとすれば0.005秒
  定在波以外の音(ホワイトノイズ)が減衰し、定在波が立ち上がっていく。

3 演奏者の調整時間 前項では触れなかったが、演奏者による調整時間も当然発生する。
  定在波の発生による吹き込み圧力の変化や耳による音程、音量、音色は演奏者にフィードバックされ、ほとんど無意識のうちにに修正される。この部分は上記1、2、の物理的な反応ではなく人為的な行為であるからかなり時間を要すると想像できるが、具体的な時間を示すことはできない。
特定の音(たとえばA)を発音するとき、定在波を立ち上げる時の息のスピードとその音を持続するのに最適なスピードはおそらく異なっており、優秀な奏者はそれを吹き分けているに違いない。
  

7/28/2013

老人ホームでケーナの演奏

ケーナ体験、全員にケーナを配り音を出してみる

ループというケーナサークルに加わっている。結成してから3年ほど経過したが、それほどケーナが上手くなったわけでもない。ところがそこへギターのIさんが加わったので状況が大きくかわった。

ケーナの音が少しふらついていても、ギターでしっかり支えてくれるので、なんとか格好が付くのだ。さらにチャランゴやサンポーニャをこなす部員 も出てきて、さらにボーカルの方も加わったので、とりあえずフォルクローレグループの形だけはととのって来た。

そこへ外部での演奏の話が持ち込まれた。

単独ではまだ実力的に不足だが、ジョイントコンサートの形式で、前半はフルートとギターのデュオ、後半は私たちのフォルクローレの組み合わせだ。
Iさんが前半後半ともギターを演奏する。


フルートとギターのデュオは実力十分なのだが、私たちは少し不足、しかしそこは勢いと人数でカバーする。変化があり意外と良い組み合わせなのかも知れない。

それとちょっと面白い企画は、演奏を聴いてもらうだけではなく、ケーナ体験ができること。・・・練習用ケーナを全員に配り、音を出してみる。ケーナの音を出すのはちょっと難しいのだが、皆さん積極的に取り組み、何人かの方は音を出すことができた。

この組み合わせは今回で2度目だが、3回目も話が進められているらしい。

当日のプログラム
・フルート&ギター
 アメイジング・グレイス、アニーローリー~マイボニー、
やわらかな風、いそしぎ
・ループ
 花祭り、リャキルナ、風とケーナのロマンス
・ケーナ体験
・コンドルは飛んでゆく

7/16/2012

リコーダーオーケストラとメーリングリスト


 リコーダーオーケストラRicco Suonoの連絡用にメーリングリストを使用したらどうだろう。との提案があり、私にその役割が回ってきたのだ。メンバーは色々なところから集まってくるが、練習が終わるとすぐにバラバラになって帰ってしまうのでお互いにどんなグループに属し、どんな人なのかもよくわからない、月一回か二回の練習なので、印象が薄いのか、次の練習では前回受けた注意がすっかりリセッットされていたりする。練習以外でもお互いに連絡を取り合ったりできれば、もう少しリコーダーオーケストラに力が入るのではないだろうか。  

少し調べて見たが、Yahooやgoogleなどでもメーリングリストはやっているが、能書きを読んでも、あまりよくわからない、実際に使って見ないとわからないことも多いのだ。携帯には対応していないメーリングリストもあったりする。少し試行錯誤の後 freeml を使用することに決定した。これは単純にメーリングリストとしての機能だけではなく、掲示板やカレンダーも付属していて、便利に使用出来そうだし、参加者がそれぞれマイページを持てるので、自己のプロフィールを書き込んだり、アルバムやブログを紹介することが出来る。

問題となるのは、参加者のパソコン環境の違いだろう。パソコンを所有してなかったり、所有していても手を触れない人もいる。メーリングリスト導入によって、受け取る情報に差異が生じてはまずいわけだが、  ここは消極的に考えるのではなく、それぞれが一歩前進してもらい掲示板やカレンダーを有効に利用してもらいたいと思う。もちろん携帯だけでもメールは受け取れるが、パソコンも使用することによって掲示板やカレンダー、さらには練習の録音をダウンロードして聴くなど工夫によって用途は大きくて広がってくる。

徐々に慣れて使ってくれるのが良いが、今練習日を決めるのに、会場の決定とか参加出来るとか出来ないとか、10通ほどのmailが飛び交っている、私は携帯をセカンドmailに設定してあるので、職場にいても全員のmailが読める。mailの数が多くてびっくりする方もあると思うが、一部の人だけに情報が集中するより、全員で情報を共有する方が良いに決まっている。

<練習が終わった後、10分程度の「おしゃべりタイム」を設け、練習の感想や次回の練習の予定などをワイワイ話し合う>
そんな感じでメーリングリストを利用してもらいたい。

私はリコーダーだけでなく、ケーナのグループにも属しているので、このグループにもメーリングリストを勧めて同じfreemlの中にケーナグループ用のメーリングリストを作った。これは簡単に出来た。構築はリコーダーですでに経験済みであるわけだし、マイページは両者共通で使える。  
どちらのメーリングリストも十分活用してもらって情報交換や親睦に役立てて欲しいと思う。  

6/06/2012

コンドルは飛んで行く-2


 前回テブノーの翻訳の最後に、iTunes StoreやAmazonで検索をかける話をした。私はその時、フォルクローレを演奏するグループはほとんどが"El Condor Pasa"を演奏しているから、50曲ぐらいヒットするのではないか程度に考えていたのだ。iTunes Storeで"El Condor Pasa"で検索をかけてみた。ついでに「全てをみる」のボタンを押したら、なんと1200もヒットしてしているのだ。アルバム名が"El Condor Pasa"になっていて、実際は別の曲の場合もあるから、実際はその2/3と見積もっても800もあることになる。フォルクローレのグループだけでなく、その他の楽器や、歌もある、これほど幅広く演奏されている曲だとは思わなかった。(Amazonでも同じ程度ヒットする)

 ジャンルもLatino ポップ、ワールド、サウンドトラック、ヴォーカル、ビッグバンド、New Age,イージーリスニング、・・なんでもありだ。    

 楽器も ケーナや笛類だけではなく、金管楽器、サキソホーン、ヴァイオリン、 ジャズボーカル、朝丘雪路の歌まで見つけた。        

 それぞれ試聴出来るから少しずつ聴いてみるのも楽しい。MP3のダウンロードシステムならではの楽しみだろう。CD購入時代には考えられなかったことだ。  一曲が150〜200円程度だから、コレクションすることも出来る。本来はそれぞれのアルバムに加えられた一曲にすぎなかった曲でもこのように集めてみるとそれなりの意味を持ってくる。
iTuneストアでもAmazonでもそれぞれプリペイドカードがあるので、ダウンロードも安心して出来る。

少し気になった曲を挙げてみると、
フォルクローレ系では、どのグループも色々工夫して楽しませてくれる。ケーナに絞って考えると、オラルテ、テブノー、だろうか?テブノーは、テクニシャンぶりを発揮し、オラルテは、ケーナをたっぷり歌わせている。
そして森山良子が丁寧に歌いこんでいる。バックも出しゃばることなく決まっている。ケーナも歌える楽器だが、人間の声には かなわないと感じてしまう。
   
さらに極め付きはプラシド・ドミンゴだろう。オーケストラをバックに豪快に歌う、オーケストラにサンポーニャを絡ませるオマケ付き(あるいはパンフルート)
フォルクローレとして通常演奏される雰囲気とはずいぶんかけ離れている。
 しかし   作者ロブレスが最初に作曲したのは、「コンドル・カンキ」という民族独立のために戦った英雄の音楽劇の序曲の一部だったそうだから、ロブレスの脳裏に壮大なオーケストラの響きも浮かんでいたかも知れない。

これだけ多岐に渡って演奏される曲はそんなにあるわけではないだろう。  
かの名曲 J.S.Bachの管弦楽組曲第3番のAir(通称G線上のアリア)に匹敵するのではないだろうか。

ぜひEl Condor Pasaの森をさまよって見ることをお勧めする。


6/03/2012

多摩川でケーナの練習




仕事の帰り、多摩川の河原でケーナの練習を始めた。リコーダーは屋外での演奏には向かないが、ケーナは問題ない。
この場所は大きな岩があり、腰かけて練習するのに都合がよい。しかし最近は釣り人が多く、遠慮してしまう。先日などは岩の上に寝ている人物までいたので、せっかく河原まで行ったのに、練習を断念してしまった事もある。

昨日は夕方に雷を伴った豪雨があり、その後晴れたのだ、釣り人達は逃げ帰っただろうと考え、河原に行ってみると、果たせるかな誰もいない。
お気に入りの岩に腰かけて、コンドルの後半やペルーの太陽、アナ・アニタ、アイルランド民謡のサリーガーデンなど思いつくまま40分ほど吹きまくった。週3回ほどこんな練習が出来ればもっと上手くなれると思うが、それが難しい。

写真はその時使用したマルセロ・ペーニャ G管 バンブー製で音程調整の為指孔を修正してある。木製の楽器に比べてバンブー製は音程に少し難があり、音もかすれたような感じだが、音の立ち上がりが良く、フォルクローレには向いているかもしれない。しばらくはこの楽器を使用することになりそうだ。