10/10/2014

31回昼下がりコンサート終了


 31回昼下がりコンサート
2014/10/5 「喫茶ポーポーの木」

通常は月末の日曜日なのだが、今回は日程の都合で一週間遅れた開催
秋に関係ある曲を集め、さらに前回から夏休みなどで時間が取れたので充実したプログラム。

それなのに朝から大雨、さらに台風の接近でさらに強くなるとのこと
会場の喫茶店に車で送ってもらい、練習を兼ねたリハーサル、しかし雨はますます強くなる。

開演時間が近づいてもお客さんは一人も現れない。
「こりゃダメだお客さんが0なら演奏会は中止だ」などと言っていたら
直前にドドドと5人のお客さん。狭い喫茶店なのでこれでも十分なのだ。
雨にもかかわらず聴きに来て下さったのはオカリナで演奏活動をしている方がほとんどだったので、少し踏み込んで曲の形式とか時代背景まで説明したが、質問も出たりして、興味を持って聞いていただけたと思う。


バッハ フーガの技法よりCONTRAPUNCTUS Ⅰ (リコーダー四重奏)

最初に演奏したのが10年ほど前になる。この曲でリザーブコンサートにデビューしたのだ。
当時は怖いもの知らずで、どんな曲だって出来るような気がしていた。多分各パートは必死で拍を取りながら演奏したように思う 。
今なら互いのパートの動きを感じながら演奏することが出来る。バッハは楽器を指定していないが、リコーダー4本で演奏することはバッハの意図にかなっているのではないかと思われる。金管楽器の華やかな演奏も多いが、音色に気を奪われてしまう。むしろリコーダーの単純な音で演奏してこそ各パートの動きが浮かび上がり、フーガの技法を極め、それを書き残そうとしたバッハの思いにつながることが出来るような気がしてきた。まだ満足できる演奏には達していないけれど。


ウイリアム・ウイリアムス 鳥の鳴声の模倣によるソナタ (リコーダー2本と通奏低音にバスリコーダー)
9月に一度学生時代の友人達と演奏しており、私にとって2度目となる。通奏低音と2ndリコーダーがHRCのTさんとKさんに入れ替わった訳だが 、演奏している時頭に浮かぶ風景が異なるのが珍しい経験だった。9月の演奏はバロックピッチのリコーダーと半音下げたチェロの通奏低音、今回はモダンピッチのリコーダーとバスリコーダーの通奏低音。ピッチや楽器の違いより、演奏者のキャラクターが大きな違いとなって感じられた 。同じ曲だが角度を変えて少し立体的に見ることができたような気がする。

ダウランド 涙のパヴァーヌ (リコーダーとリュート)
数年前に演奏した曲であるが、当時は器楽曲としてLPレコード の演奏を真似てきたのだが、最近YouTubeなどに歌とリュートの組み合わせでアップされているのを幾つか聴く機会があった。「涙の・・・」との題目にふさわしい演奏だ
やはりリコーダーといえども悲しみの表現は意識しなければならないだろう。今回は細かい音符を追いかけるだけの演奏だったような気がする。 

Kさんが新規に入手したリュートは軽くて演奏しやすいそうだ。実はこのリュートを作った工房がすぐ近くにあり、前々回の昼下がりコンサートでこの楽器のお披露目演奏には製作者自身が聴きに来てくれたのだ。
身近にリュート奏者が存在すること自体、考えてみれば得がたい事なのだ。今後少し頑張ってレパートリーを増やしてみよう。

リンゴの歌
映画の挿入歌らしいが、「敗戦 」を「終戦」と無理に言い換え、「国破れて山河あり」の心境の人々に大ヒットした歌。
歌そのものは短調でちょっとしんみりさせ、前奏や間奏を長調にして明るい未来を予測させる絶妙の構成。
リコーダーへの編曲はもちろんHRCの名アレンジャーTさん

次回は1月25日を予定している。