8/31/2017

ブレッサン415Hzは大外れ


新ブレッサン発表演奏会にバロックピッチ(415Hz)に違いないと
期待を持って出かけたのだが、残念ながらモダンピッチであった。トーンホールのアンダーカットやウィンドウェイの一体成型、複雑な内径の再現、外観もオリジナルに似せて曲面を使用、ツヤ消し仕上げ。G-1AのGはGiglio (百合)の略で発音は「ジリオ」で良いのかな。新しいシリーズになるらしく、担当者に確認したところ A はアルトの意味らしい、するとSとかTの文字が付くことになるわけだ。
ヴォイシングが間に合わなかったとの事でずらりと飾られていた新ブレッサンは全てモックアップで試奏できなかったのは残念。

バロックピッチだ!などと軽薄に騒ぎ立てていたのは私だけだったようで、ちょっと恥ずかしい、しかし商品コンセプトの説明の中で「バロックピッチの替管も考慮している」との発言には思わず拍手してしまった。

平尾重治氏、竹山宏之氏など出席した開発秘話では、トーンホールの内管側をえぐるアンダーカットの有効性。複雑に変化する内径の再現の難しさ、木管の内径修正は削って太くなる方向での修正となるが、プラスチックは金型を削るので、逆に細くなる方向での修正となる。など現場に直接かかわっている方達の話は興味深かった。

後半の演奏はこれだけの豪華奏者を揃えて楽しくないわけがない、タップリ楽しませてもらいました。前面に並んだプロの奏者達、皆微妙に演奏スタイルが異なるのでこれも実に興味深かったデス。

最後にアンケートを書いていたら「提出された方には楽器を進呈」とある。 これはすごい!期待します。

8/25/2017

新ブレッサンG-1A

発端は樹脂製モダンピッチのアルトリコーダーにバロックピッチの替管を3Dプリンターで作ることを検討していた。そのためベースとする楽器に全音ブレッサン1500BNを選び、モダンピッチの楽器としての性能を確認してみた。
前回のブログでも書いたが、ブレッサン1500BNの性能は十分に高いと考えられる。高音域の音も苦労することなく出せるし音程も正確。プラスチック製であることによって音質が少し異なる(聞き分けるのが簡単ではない)
手触り感が木製より劣る、などの点はプラスチック製の楽器であることから仕方のないことだ。そんなところへ新ブレッサン発表のニュースが飛び込んできた。

8月29日に発表される新ブレッサン1600Bはどこが違うのだろう?私は非常に興味があったので、「お披露目演奏会」を聴きたいと思った。「季刊リコーダー」で席を確保できるということで早速申し込みOKとなった。

何が変わるのかいろいろ想像してみる。
1、楽器の色やデザインが変わる
2、形状を再設計して音がさらに出しやすくなる
3、プラスチックの材質を変えてより高級感を持たせるとともに音質も改善する
4、音域をさらに広げたスーパーリコーダー
5、モダンピッチではなくバロックピッチ( 415Hz)の楽器

1〜3は現行のブレッサン1500BNの性能がそれなりに充実していると思うのであまり意味がない。
4のスーパーリコーダーは面白いが「ブレッサン」の名前を引き継いでいるし、演奏プログラムを見ても、それらしい曲が見当たらない。
結局 5 のバロックピッチではないだろうか。そう考えてみると、プログラムではチェンバロやヴィオラ・ダ・ガンバ    を揃えているし、リコーダー奏者のそうそうたる顔ぶれも納得できる。曲もW.Williams J.Ch.Shickhardt などいかにもそれらしい曲が並んでいる。ただW.A.Mozart の「私は鳥刺し」・・・など5曲はソロではなく多分四重奏で演奏されるだろう。アルトパートは当然新ブレッサン(415Hz)他のパート ソプラノ、テナー、バスはバロックピッチの既存の楽器、しかしこれではパンチが足りない。
想像をさらに一歩進めてみる

ソプラノ、テナー、バスは全音が開発中の(415Hz)シリーズ試作品ではないだろうか。新ブレッサンG-1A   「G-1A」の部分が新たなシリーズを思わせる。

Facebook でHK氏が全音に問い合わせたところ10月25日発売で ¥3200 とのこと。この価格だとモダンピッチかもウーン!


期待が大きいだけに想像もどんどん膨らむが、あとは当日のお楽しみ。

8/05/2017

全音ブレッサンの評価


全音ブレッサン(1500BN)を入手した。415Hzの替管を3Dプリンターで作るつもりなのだが、そのベースとなる楽器として選んだ。
替管を付けての評価は、元の楽器自体の評価がちゃんと確認されていなくては意味がない。

樹脂製アルトリコーダーも色々な種類があるが、これはバロック時代の製作家ブレッサンの楽器を採寸して設計に反映させているそうだ。

音程をチューナーで確認してみるとほぼA=442Hzでほとんどの音がセンターを示す。オクターブ高くしても高い方にズレたりせずほぼセンターを示すのは優秀と言える。
高音域の音も比較的安定して出しやすいようだ。(個々の音の最適な息の量や速さは現行の楽器とは微妙に異なる)
指穴もそれほど不自然なところがなく、現行の楽器から大きな違和感なく持ち替えて可能。
楽器本体がプラスチックなため、手で持って構えると少し滑りやすい
唇にも違和感。
音の鳴るポイントが少し遠いような気がする(右手の薬指付近)
音によっては楽器自体がブルリと振動するように感じることがある。
高音域の音が比較的バラつきなく出るせいだろうか、それに安易に頼って発音するせいか、高音の連続するフレーズの音の輪郭が竹山ほどハッキリしない。言い換えれば「ソフトに聞こえる」これは材質の違い(竹山はローズウッド)が原因かもしれない。以上演奏してみて感じた点をまとめてみた。

早速HRCの練習に持ち込んで試してみた。

コレッリのソナタ (アルト2本とバスリコーダーの編曲) の第一アルト
スタートからブレッサンで演奏してみる。楽器が滑りやすく、音の立ち上がりが少し異なり、あせりながら演奏した。ところが他の2人の奏者はいつもの楽器と異なっていることに気付かない様子。第一楽章が終わってからそのことを告げると「楽譜に気を取られて気付かなかった」と言い訳めいた発言だったが、今までの演奏とほとんど同じに聞こえたと言うことだろう。演奏している方からすれば、苦労して演奏しているわけだし、発音ポイントも異なるし音色も違っているはずなのに納得出来ない。

簡単なブラインドテストをやってみた。
目をつぶってもらい、適当な曲を演奏し、楽器を交換して同じ曲をもう一度演奏し、楽器を当ててもらう。意外にと当たらない。
演奏する方からするとこんなに違うのにとの思いがあるが、聞く方からすればそれほど差は無かったことになる。  

楽器に習熟すれば克服できる部分
指や唇の違和感、個々の音の最適な息の量や速さ、サミングのやり方、などは楽器に慣れればほとんど解決できる。
しかし材質が木であることによる安定した触感、「音の輪郭、音の粒立ち。音の芯」など表現感じ方の違いはあるが「音色」に関する部分は違いとして残ると思われる。
発音ポイントが(右手の薬指付近)などと書いたが、竹山はもう少し近く左手の中指付近)と感ずる。双方の楽器の音響的構造はほとんど同じはず、つまり発音される場所は、ラビユーム付近、各指孔、先端の穴であり、音量や音色の差がそのような遠近を感じさせていると考えられる。

リコーダーオーケストラ
リコーダー演奏において音色などの音の個性、は非常に重要な要素だと思える。しかしリコーダーオーケストラなどの集団ではそれぞれの楽器の個性はなるべく抑え込んで集団としてのハーモニーが優先される。だとすれば個々の楽器の個性を抑え込む努力をするくらいならいっそアルトパートは全員「ブレッサン」を使用する。ついでにソプラノやテナーパートも性能の良いABS樹脂の楽器選んでを選んで統一を図れば美しいハーモニーへの近道かもしれない。

・・・・この文章をまとめている時びっくりするニュースが飛び込んできた。全音が新ブレッサン(1600B)を出すとのこと。山岡重治氏と竹山木管楽器製作所との共同設計だそうだ。8月29日には近江楽堂で新製品発表会がある。聴いてみたいですね。今のままでもかなりいい線なのに音色や音の粒立ちまで踏み込んでの改良なのだろう。 大いに期待しましょう。

追加
今日もブレッサン1500BN と竹山(ローズウッド)を比較してみた。かなり高性能、付属の運指表には載っていないが先端の穴を塞ぐ いくつかの高音も出すことができる。これ以上何を変える? 樹脂の材質を変える?・・考えにくい
ひょっとしてブレッサン1600Bはバロックピッチ(415Hz) の楽器ではないだろうか。
新製品発表会は近江楽堂、ガンバ、チェンバロ、錚々たる演奏家たち・・これだけそろえばやはりバロックピッチしかないだろう。



7/30/2017

3D プリンターとリコーダー


リコーダーを愛好し、工作が好きとなれば、リコーダーを自分で作ってみたいと思うのは当然の流れかもしれないが、旋盤などで木を削って作るのは極めて敷居が高い。しかし最近は3Dプリンター が使えるので色々な造形が可能となる。これを利用してリコーダー関連のgoodsを楽しむことも出来そうだ。プリンターは自身で購入しなくても。3Dプリンターやレーザーカッターなどを備えた工房で請け負ってくれるようだ。
シェードのような三次元の図面を作れば発注できるらしい。
細目は工房との打ち合わせが必要になるが、とりあえずやってみたいことを列挙してみる。
1.バロックピッチ用替え管 
バッロック期のソナタなどの演奏はバロックピッチと称するA=415Hzで演奏するのが一般的になっている。これは当時バロックピッチの標準が決められていたわけではなく色々なピッチが存在していたらしい。モダンピッチをA=440Hzと決めた時にそれに対応するかたちでバロックピッチをA=415Hzとした。これだとチェンバロなどバロックピッチからモダンピッチに変更する時、弦と鍵盤の関係を半音分ずらすだけで良い(実際はそんなに簡単ではないが)
 リコーダーでもモダンピッチの楽器からバロックピッチへ持ち替えてみるとガラリと雰囲気が変わる。もちろんバロックピッチの楽器を購入すれば良いのだが、使用頻度と費用を考慮すると尻込みしてしまう場合も多いと思われる。ヤマハ、アウロス。ゼンオンなどがバロックピッチのプラ管を出してくれれば良いのだが数量が望めないので、腰が重いようだ
 そこでバロックピッチ用替管が浮上する
リコーダーは通常3分割できる。頭部管、中部管、足部管である。 このうち中部管だけでサイズを変更して長めに作り、頭部管、足部管はそのまま流用する。これを組み立てれば全長がバロックピッチの楽器と同じになる。本当は頭部管も足部管も少し大きく作り変えるべきなのだが、構造が複雑だったりして困難なのでそのまま流用し、大きさの不足分は中部管で補うわけだ。
ヤマハのバスリコーダーではバロックピッチの替管が存在しているし、アルトリコーダーでも中部管が長短2種類付属していて、モダン/バロック両対応の楽器も見た事がある。

2.アルトリコーダー頭部管を利用したルネッサンスタイプのG管  円筒状の中部管を作れば良い。
3.バスリコーダー直吹き用キャップ。 ・・・・その他

想像だけなら色々アイデアはあるが、実際に体験してみなくてはわからない。まず三次元の図面を作れなければ(道は遠いネ!) さらに3Dプリンターに過大な期待はもってはいけない。市販のABS樹脂の射出成型品と3Dプリンターで固めた樹脂品では、強度、仕上がりとも後者が劣るのは必然だろう。

とりあえずABS樹脂製のリコーダーを購入した。全音のブレッサン、この楽器に合わせてバロックピッチ替管を作る予定。この楽器の性質を知るためしばらく現行の竹山(ローズウッド)と並行して使ってみるつもり。

写真は私の現役楽器 竹山(415Hz),竹山(442Hz),新規ゼンオン ブレッサン
バロックピッチは少しサイズが長いのがわかる。

7/11/2017

ペルーの歌手と「花祭り」


次の16日(日)はワープの発表会だ。以前のブログにも書いたことがあるが、ウクレレやリコーダー、歌や踊りなど、もちろんピアノやヴァイオリンなどもある。実に多方面の方たちが集っているのだ。発表会は昼過ぎから開始で、夜の8時頃まで続く。

私もフォルクローレグループの一員として参加させてもらっている。私たち今回の演奏は「ペルーの太陽」、「花祭り」の2曲のみ、練習時間の関係もあり、ちょっと寂しいかもと思っていたが、ニュースが飛び込んできた。
なんとペルーの歌手が花祭りを歌ってくれることになったのだ。もちろん私たちのグループだけの為ではなく他のグループとも共演することになっている。このあたりがワープのすごいところ。
9日は1週間前の最終練習だった。ギターのIさんに来てもらい、事前準備、「花祭り」は間奏を含む少し凝った構成だったが、「単純な方が良い」とのIさんのアドバイスに従って変更、前奏を含んで2回繰り返すことにする。あとキーを変更する可能性ありとのことで、楽譜はC major(ハ長調)だったので急遽G major(ト長調)も練習してみた。急に変えるのは大変!バタバタしている所へ歌手のSさん到着、通訳の方を伴っている。歌手らしいがっちりした体型だが気さくな「おばさん」という感じもある。
とりあえず「花祭り」を演奏してみる。彼女も声を出して歌っていたが、低くて歌いにくそうだ。通訳の方も音楽に精通していないのでいまいちはっきりしないのだが、日本語も少し交えて話すSさんはキーを上げてほしい、「私は ✖︎✖︎✖︎か(聞き取れない)ラ✖︎✖︎です。」のように私には聞こえた。ラ✖︎✖︎はA major の意味ではないだろうか。
ならばGmajorでもいけるのではないか。演奏してみると調子よく歌っている。当たり前のことだけど我々がカタカナで歌うのと別な世界。
声がきれいとか迫力がある、とか単純に表現できるわけではなく、本物の世界としか言いようがない。ケーナは力むことなく、ゆっくり流れに乗ればよいのだ。終わったらSさんも拍手している。これで良いのかもしれない。
ほかの歌もやりませんか。ということで2曲提案があった。コンドルパサすぐわかった。「コンドルは飛んでゆく」だ。もう一曲はよくわからない。説明ではくちばしの長い鳥だそうだ。鶴、サギ、それともコウノトリ?・・わからない。コンドル・・・を歌ってもらった。これもなかなか良い。でももう時間切れ。他のグループとの練習があるとの事。本番はきっとうまくいくはず。別れ際にペルーの観光パンフレットを頂いた。大きな地図や観光地の写真が載っている。ペルーに行ってみたいね。説明文の日本語がちょっと「つたない」のがかえって興味をそそるようだ。

写真は頂いたパンフレットの地図の部分を広げた。ケーナは本番で使用する大福印

6/18/2017

フレンドシップコンサートを終わって

リハーサル風景

今回で13回だそうで、練習の合間にお茶を飲みながら、クリスマス会から独立して開催するコンサート名を「フレンドシップ・・・」と決めていたのが、ほんの先日のような気がします。もう13年も経ってしまったのですね。皆勤賞のグループもいくつかのあるわけで、その積み上げの上に今回の演奏があると思うと充実感のある演奏が目白押しだったのもわかる気がします。HRCも今回はアルト2本と通奏低音はバスで演奏してそれなりの成果は出せたし、一歩前進できたと思います。しかし、この分野で先行しているグループの実力を思い知らされることにもなりました。

新しい会場
今回より会場が新しくなりました。
建て替えでは無く、内装とか椅子が変わりました。
観客席の椅子は新しくなりました。また観客席の舞台に近い部分は移動式の椅子になり、空間を作ったり、オーケストラビットのように使用できます。ただ今回この移動した椅子を演奏用として使用するつもりだったのですが、使い勝手が良くない。右側にひじ掛けがあるため演奏の邪魔になてしまう。それを避けるため浅く腰掛けてみたのですが、座面が傾斜しているためなのでしょう、おしりが奥に滑ってしまう。やはり演奏用の椅子は別途必要でしょう。今回に関しては、舞台下に置いてあった古い椅子を使用しました。
残響は悪くないと思います。舞台後方の音響反射板や場内壁面の材料が変わったため改善されたのでしょう。観客席後方でも音は良く聞き取れたと聞きました。
会場の規模も大きすぎることは無く、リコーダー演奏にはちょうど良い大きさと思います。

録音
今回も録音の担当でした。
初期の頃は自分たちの演奏がカセットテープやMDの録音では無くCDに焼かれるのは少し先端でカッコいいことでした。お年寄りのグループから「CDは使えないのでカセットテープに出来ないだろうか」との依頼をうけたことがあります。時代は移り、今ではインターネット上のサーバーに演奏のデーターを入れておき、各自でダウンロードして聴くということになるのでしょうが、PCが使用できない方も当然いるわけで、やはり今まで通りCD-Rに焼き付けて参加グループに配ることになります。

今回から録音の方針を変更しました。
今までは残響を伴った美しい音を録音すべく、舞台から少し離れた位置に高いマイクスタンドを立てコンデンサーマイクやミキサーも併用して録音していた。しかしこれは場内の騒音や空調の音を拾いやすく、必ずしも良い結果になるとは限らない。この際残響を伴った優美な音はやめてリアルな音に徹してみよう、自分達や他のグループの演奏をを色々評定する場合、その方が良いと考えたわけです。
録音の位置は観客席最前列、録音の入力レベルはなるべく高く、録音機付属のマイクもこの条件だとご機嫌です。
CDへの編集作業も簡略化しました。音量が小さめの録音はノーマライズ(正規化)で標準のレベルに揃え、あとは演奏部分をバサバサ切り取り順番に並べて完了。
以前は曲間の時間とかノイズを適正に処理していましたが、CD全体を通して鑑賞することなど多分ほとんど無いであろうとの思いからこの種の処理は大幅にカットしました。

演奏の録音データを頒布するという意味では前述のダウンロード、あるいはDVDなどより大容量の媒体や圧縮技術を使えば簡単になると思うのですが、音楽愛好家の間では一般的ではないような気がします。今回は偶然に太陽誘電"That's" ブランドのCD-Rが入手できました。国産最後のCD-Rで残念ながら既に生産中止になっています。参加グループに一組(3枚)配られます。
また今回初めての試みですが、DVD-Rによるデータデスクも作成しました。各グループの演奏データ(wav)を順番に並べただけです(動画はありません)。CDプレイヤーでは使用できないのでパソコンでの使用が前提となりますが、1枚で全てのデーターが収まるのは便利です。容量に余裕があるのでプログラムのPDFやリハーサル中の写真なども入れてみました。

使用機材
録音 Roland R-05
サウンド編集ソフトウエア Audacity 2.0.6
データー書き込みソフトウエア Nero 9
CD-R     太陽誘電
DVD-R  三菱化学メディア


写真はリハーサル風景、観客席は一部移動式、録音機は最前列中央

舞台上ではメック社の最新コントラバス(我々の命名したあだ名は「アナコンダ」)が見える。

5/28/2017

スタンド製作

楽器に取り付けた状態

フレンドシップコンサートにドルネルの組曲2番を予定している。私はバスリコーダーを担当するが、楽譜が簡単ではないだけに、楽器の保持に問題がある。専用のストラップで吊ってあるが、押さえ方によって微妙に楽器が回転してしまうのだ。一緒にクルークの角度もズレてしまう。
練習を重ねて楽器に慣れるのも大切だが、この際楽器を床に立てる事ができるスタンドを作ってみることにした。このスタンドについては某家具製作所が注文を受けていて私の周囲でも使っている方が何人かいるようだ。がっしりして使いやすそうだ。しかし値段が少々・・・
そこで工作人間を自認する私としては自作してみる事とした。
制作の条件として
・形状は独自のものとする
・木製とし、ビスや蝶番の金属類は使用しない
・最低音(F) に影響を与えない
・折りたたんで楽器ケースに入れられる。
構造の概略
側板3枚(二等辺三角形)で楽器底部とセンターブロック部分を挟み込み、輪ゴムと紐で固定する。
最終仕上げを待たずとりあえず練習で使用してみた。きわめて良好。
指が楽器を支える業務から解放されるためだろう。バスリコの腕が上がったように感じるほどだ。
また楽器のセンターで支える構造も安定感に寄与していると思われる。

スタンド製作
材質 航空ベニア  厚さ 2mm(フィンランド樺材)
木製パイプ 外形15φ内径9φ(ブナ材)
丸棒 9φ  (ヒノキ材)
テトロンロープ 3mm

単板では窓をあけると割れる事があるので、2mm厚の航空ベニア(4枚張り)を3枚貼り合わせ6mmとした。そのため12枚張り合わせた合板ということになる。ちょっと贅沢だが、安心感は増大する。国産のシナベニアでも問題はないと思う。
リコーダーの先端部分は曲面であり、そこを3枚の側板で挟み込む構造のため、図面でその部分のサイズを決める事は困難なので、ダンボールで側板を試作し、側板の大きさを決定した。リコーダーを挟み込む部分は概寸として作業を進め、最後は楽器を当てながらヤスリなどで微調整する。同様に側板のセンター軸への取り付けも組み立てやすさやガタつきの許容度を考慮しながら決める。
側板の概寸
側板の概寸
側板の板取  2mm厚でもカッターでの切り取りに苦労するから直線で切る。9枚必要
中の窓は3枚貼り合わせてから糸鋸で切り取る。
補強リングも三角スペーサーも端材より切り取る、糸鋸で良く切れる

センター軸は外径15φに内径9φの穴が貫通している(ブナ材)長さ90mm これに航空ベニア3枚を張り合わせた補強リングと三角スペーサーをボンドで固定する。
ポールは10φのヒノキ材を用い、片方の端4cm程度を9φ程度に削りセンター軸にはめ込めるよう加工する。
側板のセンター軸への取り付けは試行錯誤の結果
下側はゴムバンドで弾力をもたせて軽く締め付け、上端は楽器への取り付けを確実にするため、ロープで締める。
ゴムバンドは100mm×6mm×1.1mmを100円ショップで購入、
ロープは3mmのテトロン、それにロープのストッパーを使用した。
パーツ一式

楽器と接触する部分にフエルトを使用することも考えているが、合板によって強度は十分だが、表面の樺材は当たりが柔らかく、フエルトなしでも良いのではないかと思う。最終仕上げは表面硬度をあまり上げないためオイルフィニッシュとする予定。




5/27/2017

ドルネル 組曲2番

ドルネル 組曲第2番 表紙

フレンドシップコンサートの演奏は事情により3名での演奏となった。
以前ドルネルの組曲の一部をやった事があるので、3名ならできそうだ、そんなことで決まったドルネル 組曲2番
組曲なのでいくつかの小曲が並んでいる
 1プレリュード  2アルマンド  3ロンド  4サラバンド  5ファンタジー  6シャコンヌ  7リゴドン
このように並べると難しそうな大曲に思えるが、みんな短い曲ばかり、単独で演奏するには短すぎる、このような組曲であってこそ、その存在価値がある。前奏曲があり、小手調べ、自己紹介・・シャコンヌがメインデッシュだろう、最後リゴドンは終曲 「終わりました、いかがでしたか!」 途中ちょっと短調になり反省もある。フルコース料理のようだ。

私は今回バスパートを志願した。以前やった時はアルト 1のパートだったが、今回バスに挑戦してみたくなったから。
楽譜の表紙を見ると2本のフルートあるいはオーボエあるいはヴァイオリンと通奏低音とあり、楽器の限定はない。だからリコーダー2本で演奏しても一向に構わないのだ。原調はシャープ3つのイ長調それをハ長調に転調してある。これは問題ない。
しかし通奏低音をバスリコーダー1本で演奏する・・・これが多くの問題をはらむことに気がついた。通奏低音はヴィオラ・ダ・ガンバやチェロのような大型絃楽器とチェンバロを想定していると思われる。チェンバロがしっかり低音部を補強しチンジャラ、チンジャラとリズムも刻んでくれる。ガンバはたっぷりした持続音でそれに応え、高音域に駆け上がって上声部と絡みあっても相手を圧倒することなく、音色や音量を自在にコントロールできる。
ところがバスリコーダーだと高音のフレーズが倍音を含まない妙に薄っぺらな音になってしまう。さらに最低音に下がりFとかGを「ボン!」と鳴らしたいのに「スカ」情けない、ガンバやチェロだと「グワン!」と胴鳴りで響くのに。
先日演奏を録音して聴いてみた。
まだ所々にミスが出るのは仕方ないとして、上声部2本のリコーダーを通奏低音がしっかり支え引き立てる構図ではなく、リコーダー3重奏のように聞こえる。低音で支える部分がごっそり抜け落ちているからだろう。
通奏低音をバスリコーダー1本で代用するのは無理なのだ。
今回は3重奏で行くしかないだろう。

参考のためドルネルを調べてみたが、あまり情報は伝わっていないようだ。残された曲もあまり多くはないらしい。
素晴らしいテクニックで演奏して聴衆の賞賛を浴びるような曲では無く、音楽好きな仲間が楽器を持ち寄り演奏を楽しむ。そのような目的で作曲されたように思える。

それは演奏をどれだけ楽しんでいるかを問われることでもあり、私たちにとって難題かもしれない。当日の演奏プログラムで私たちの演奏は一番最初、会場の設営などでバタバタした直後だけれど、気持ちをサッと切り替えて、できれば遊び心を持って演奏開始したいと願っています。