6/27/2011

クルムホルンもどき「笛膜」


スザートの曲ではクルムホルン
中国の「ジャスミンの花」を吹けばひょうたんの民族楽器フルース
オスマントルコの行進曲を演奏すれば荒々しいショーム
アイルランド民謡ではバッグパイプ
白鳥の湖を切々と演奏すればオーボエ? 

その実体は ・・・リコーダー改造「クルムホルンもどき」
私自身が本物の楽器の音色を知らない為こんな無責任な表現をしてしまうが、
比較的音色の変化の少ないリコーダー合奏の中で特異な音色であることだけは確かだ。

今回のFSCでもGegege no Kitaroh で使用したが、印象深かったのか、何人かの方から質問があった。
ほとんどの方はリード楽器と思ったらしいが、実際はリコーダーの管の一部に穴をあけ、そこに薄い膜を張ることにより通常のリコーダーの音にビビり音が加わり「リード楽器」のような音に変身する仕掛けになっている。
運指や吹き込み等もリコーダーと全く一緒なのでリコーダー奏者にとって持ち替えの苦労が全くない。

FSCの打ち上げ会でこの楽器を持参したところ多くの方が興味を示してくださり、中には「特許を取ったらどうだ」などの声もあった。
リコーダーの改造については「リコーダー改造クルムホルンもどき」で概略を書いたので”笛膜”について説明する。

中国で横笛を購入したのだが歌口と指孔の中間付近に孔が一個あった。教則本を調べたら「膜孔」とありここに膜を貼り音色に変化をつけるのだという。楽器屋で笛膜は購入できた。価格は3元(45円)接着はどうするのかと店員に聞いたが知らないとのこと。
調べてみると阿膠(アージャオ)と呼ばれる膠(にかわ)の一種で漢方薬らしい。路地の奥にある薬屋で聞いてみたら白衣を着た主人が対応してくれて、阿膠はあるが笛に使用することは知らないとのこと値段は少し高かったと思うが、封を切った使用済みの阿膠を安く購入できた。

笛膜は芦の繊維で作られ筒状の薄膜になっている。これを必要な長さに切り、さらに筒をハサミで切り開いて平面状にする。
笛の貼りつけ部分に水を一滴垂らし阿膠を数回こすりつけると少し水に溶けるので笛膜を乗せて貼りつける。


写真では紙で包装されている2種類の笛膜、中央の長い2本は取り出した状態、右側は切り取った残りと開いて平面状にした状態、右下の褐色の塊はアージャオ

今後の予定としては、あと何本か揃えてオスマントルコの行進曲をユニゾンで演奏すれば迫力ある音になりそう。アルトリコーダーを改造するのも面白いかもしれない。

笛膜と阿膠(アージャオ)ではなくもっと一般的な材料(ポリエチレンフイルムと接着剤)も検討してみる必要がある。

6/18/2011

フレンドシップコンサート終わりました



第7回フレンドシップコンサートが終了しました。
今回は3月12日を予定していたのですが東日本大震災のため延期されて6月4日の開催となりました。
当日は義援金の箱も用意され新聞社を通じて被災地に送られることになっています。

演奏は各グループとも昨年以上に個性化が強まったように思う。
演奏テクニックで勝負、演出に凝る、独特のサウンドとアレンジなどそれぞれ特色があり楽しめた。

珍しいところではヴィア・モンテビアンコの
A Briefe Discourse(劇曲集)より 子供のための戯曲集だそうでCさんの語りが曲間に入る。最初は田舎訛りの英語続いて山形弁?の日本語。おどけた調子で笑いを誘うが、演奏のレベルが高いので、びしりと決まる。

私達HRCは
Try it with Geashwin      G,Gershwin(編曲 D.Randall)
Embraceable You , Someone to Watch Over Me

ふるさと                 岡野貞二(編曲 後藤丹)

Gegege no Kitaroh              Izumitaku (編曲 高梨征治)

ガーシュインの曲はジャズっぽく拍子が難しい、私としては時間の都合で省略されたSummertime をやりたかった。


「ふるさと」誰でも知っている曲だが、編曲によって全く別な「生命」を与えられたような響きです。音程を正確に保つのが大変。

Gegege ・・・ Tさんが少しもたつき気味で次々と繰り出す変な楽器が面白い(ドロドロマシンひゅるひゅるホイッスルなど) 私も笛膜を使用した改造リコーダーで参加、怪しいショームのような音に聞えたはず。

当日の録音は3枚のCDに編集されて完成、参加団体に送付することになっています。