10/25/2015

横断歩道


以前 仕事帰りに、ぼんやりと赤信号の横断歩道の前で立っていた。片側一車線の道路で短い距離なのだが、広い道に合流するので交通量は比較的多い。道の向こう側にも3人ほど信号待ちしている人の姿が見えた。その内の1人がサングラスの女性だった。ア! 白い杖を持っている。・・・
私は信号が青に変わったので慌てて横断歩道を渡り、目的の方向に歩き始めた。そこで先ほどの女性のことをチラリと思い出し、振り向いたのだ。彼女はまだそこにいた。白杖で歩道をカンカンカンと突いている。左折のタクシーが通ったりしているので歩道が渡れないのだ。私は近づき声をかけた「何かお手伝いしましょうか?」女性は「渡りたいんです」 肩に手を触れてもらって誘導するらしいことは思い出したが、どのような体勢で肩に手を触れてもらうか分からない。とりあえず彼女の手が私の腕に触れるようにして歩道を渡りきった。「渡りました」 「ありがとう」・・・

昨日また同じ信号で待っていたら、前方に例の彼女が立っているのが見えた。雰囲気はちょっと変わったようだが、サングラスの形で判る。失礼かとも思ったが、信号のこちら側で観察させてもらった。歩道を杖で軽く突いている。中年の女性が一人また一人と横を通って行くが、気がつかないようだ。 3人目の女性は気がついたらしく1〜2歩近づいたのだが、結局声もかけず信号を渡ってしまった。ダメだ信号が変わってしまう。私は急いで横断歩道を渡り、声をかけた「渡りますか?」 ・・「お願いします」
正しい方法はまだわからなかったけれど、前回よりは落ち着いて誘導することができた。

改めてその横断歩道に一人で立ってみた。近くの大きな信号と同期しているらしく、なかなか青にならない、一旦青になるとかなり長いのだ。そして青に変わる時、合図の音など全くない、だから目の不自由な方にとっては雰囲気で感じるしかないのだ。それなのに左折車などがどんどん進入してくるからさらに判りにくいと思われる。私たちにとって何の変哲もない横断歩道でも多くの問題があるのだ。

先日は盲導犬と一緒に歩いていた方がトラックにはねられ亡くなられた。犬は逃げる事はできたろうに、職務を全うするため主人と運命を共にしたと伝えられている。また目の不自由な姉妹が事故に遭ったとの報道もあった。

社会のこのような問題は多くあるはずなのだが、目につきにくい。関係者も声を上げにくいこともあるかもしれない。車椅子や手話しかり。もっと注意深くこれらの問題に向き合わなければならないと思った。

エレクトーン奏者でもある 平瀬徹さんのホームページ「街で視覚障害者と出会ったら」 は参考になりました。ぜひ目を通していただきたいと思います。


米軍の空母に乗り込み、戦闘機のコックピットに座ってはしゃいでいる「エライ人」がいたけれど情けない。戦争ごっこの好きな子供みたい。こういう方に社会の底辺にあるいろいろな問題に気づくことを期待するのは、そもそも無理なことなのだ。

ネックストラップの自作


自作したストラップ

EWIを始めたらネックストラップが気になりだした。
EWIはかなりの重量があるので、ストラップは必需品だが、リコーダーとEWIを素早く持ち替えたりするため、ずっと首に付けておかなければならない。首が圧迫されたり、調整がぎこちなかったり大いに不満を感じていたのだ。
EWIを演奏しているプロたちが使用しているストラップで気になる形を見つけた。翼を広げたような形で、首が圧迫されず安定感がありそう。BIRD STRAPの名称で販売されていることがわかった、主としてサックスに使用されているらしいがサイズも何種類かあり、結構よい値段だ、各部のパーツだけでも購入できるので、新大久保のクロサワ楽器で中心部のV型プレートだけ入手した。
首に掛ける皮パッドの部分は使用していないストラップの物を流用。他の部品、紐とかナスカンは新宿のハンズで入手出来た。
・紐  3φテトロン黒 90cm
・ナスカン  樹脂製のフックという手もあったが、EWIの重量を考えると突然折れることも考えられるので金属のナスカンを使用した。ハンズでは皮の加工コーナーに小型のナスカンが何種類も置いてある。デザイン的には小さな物にしたかったが、取り外しの簡便さや強度の点でテッポウナスカンのこのサイズを採用した。
紐の通し方はV型 プレートに説明が付いているし、この写真でも解ると思います。
紐の端末はカットしたらライターの炎などで軽くあぶることにより先端が溶着してほどけなくなる。皮パッドのハトメ穴に通して一回結んだら、針と糸で端末と紐を何回か貫通させ、最後はぐるぐる巻いて縛れば完成(下手なイラストあり)。メーカーではここを固定する金具(ブレードクリンチ)も出しているが、私は糸を使った方が確実のような気がする。


結果的にメーカーの完成品と同じような構成になってしまったが、メンテナンスは自由にできるし、何よりも価格が安い。
使ってみると長さの微調整も簡単だし首への圧迫感もない。満足出来る仕上がりとなった。

バスリコーダーのストラップへの拡張
バスリコーダーの音色は好きだし表現力もあると思う。運指が少しぎこちないのは、楽器の保持に問題があるからだろう。ストラップなしで足で挟んで演奏しているので、安定せず、低音に問題が出たり運指にしわ寄せが来たりするのだ。
以前は楽器に脚を付けたりしたが、管の下側の穴に差し込むタイプだったので、安定は良かったが、最低音に影響が出たり楽器ケースに収まらなかったりしたので、結局使わなくなってしまった。今回はストラップでやってみよう。

ただバスリコーダーの場合、取り付けフックの位置が腰の近くになり、ストラップの長さがかなり長くなる。写真で言えばAの部分がかなり長くなるわけだが、この部分は紐が4本あり、絡みやすい場所なのだ。調整範囲は広くなるがあまり意味がない。
今回はEWIのストラップを流用し、不足分は延長リードを使用することにした。安定感と強度を求めこの部分は平テープを使用してみた。上側には小型のDリング、楽器取り付け側は楽器に合わせて小さなナスカンを使用した。
もしバスリコーダー専用のストラップを作る場合でも、延長リード使用は十分意味のあることなので、お勧めする。

取り外す必要はないから、テッポウナスカンとDリングの使用はやめてOリング一個で一体型として作れば良いと思う。