カンツオン第28番「おお隣のローランド」ザムエル・シャイト Canzon super"O Nachbar Roland" Samuel Scheidt
私たちHRCの練習は夏休みの影響か練習時の部員数が不足してなかなか進まないが、曲の由来や作曲者のことを少し調べてみた。
Samuel Scheidt(1587-1654) は17世紀初頭のドイツにおける重要なオルガニストで作曲家であった。
同時代にミカエル・プレトリウスやヨハン・ヘルマン・シャインがいる。
O Naschber Roland は当時のイギリスで人気であった歌を元に構成されている。何でドイツの作曲家がイギリスの歌をとも思うが、流行の歌を取り入れて器楽曲を作るのが当時の技法のひとつだったことと、やはり同時代のイギリスの作曲家ウイリアム・バードの曲「Roland あるいはMY Lord Willoughby's Welcome」が同じ旋律を用いているらしいので、あるいはこの曲からメロディーを拝借したのかも知れない。
当時の流行歌からの借用とはいえ、一流の作曲家の手にかかると見事な器楽曲に仕上がっている。
5人の親しい友人たちが集まって自在にお喋りを楽しんでいるようで、のんびりできるパートなど一つも無い。特にバスパートは大活躍。最後は全員で16分音符の連打でダダダダダダとフィニッシュを決める
本来はガンバの曲らしいが、YouTube などで探してみると色々な組み合わせがある。それだけ名曲であることの証明だろう
リコーダーの演奏も良いが、ガンバの演奏に味わいがある。
ガンバの場合だと、弓のアップダウンで演奏するから、音符の裏表がよくわかり、リコーダー演奏の参考にできる。
巻頭にあげたのはYouTubeにある演奏だが、少しのんびり感があるかもしれない。ガンバの場合はそれもよし。私が今のところ一番好きな演奏はニコラウス・アーノンクールとコンセントゥス ムジクス ウイーンの演奏 "Instrumental Music of 1600"に収められている。iTunes Store より簡単にダウンロードできる。しかも \150 便利になりすぎかも。
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