今回の発表会で私の演奏したのがこの曲
ソナタ二短調 作品1-1 「リコーダーと通奏低音のための6つのソナタ」 1724年London
作曲者のバルサンティはイタリア人でイギリスに渡りロンドンで活動した。
作曲だけではなくフルート、オーボエ奏者あるいは弦楽器奏者としても活躍したらしい
当時のロンドンはヨーロッパ最大の商業都市でドイツやイタリアのミュージシャンたちはロンドンでの成功を目指して集まったのです。その中で最高の地位を得たのがヘンデルでしょう。
当時のイギリスは産業革命前夜というかワットの蒸気機関はまだ発明されていなかったが、ニュートンも活躍していたし、ニューコメンの大気圧機関などがあり、植民地政策を背景にした貿易や紡績などは莫大な利益をもたらし、多くの富裕層を生み出していたのだ、オペラの上演や演奏会なども数多く催されていたのだろう。また聴くだけでは無く自ら演奏してみたいと考える人たちも現れ、そのような人たちにとってリコーダーは手頃な楽器であり、ブレッサンやステンズビー父子のようなリコーダー製作家が現れ、リコーダーの為の楽譜も盛んに出版されたのだろう。
このバルサンティのソナタ集もそのような要求に応える形で出版され、数年後再版されているから、人気があったに違いない。プロフェッショナルの為の曲では無く明らかにアマチュアでも演奏できるレベルで作ってあるし、聴くと難しそうなフレーズも実際に演奏して見ると、比較的簡単に出来る指使いで演奏にできる仕掛けになっていたりする。
その点バッハなどは必要な音を手加減無く要求してくるので、演奏が難しいのだが、バルサンティはアマチユア演奏家には人気があったのだろう。
などと言っても私のレベルでは決して簡単では無かったけれども。
ソナタ1以後も面白そうな曲が並んでいるのでぜひ取り組んでみたいと思っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿