4/05/2010

フレンドシップコンサートの録音





録音は今回も私が担当した。
演奏、録音、編集、マスタリングを兼ねることは時間も神経も使うが得ることも多い

録音機材は
マイク RODE NT5 2本
録音機 FOSTEX デジタルマルチトラッカー VF80
昨年と同じだが前回は遠慮してマイクスタンドを2階にセットして結果が良くなかったので今回は2列目中央の座席の位置にマイクスタンドを立てORTF方式のマイクセッテイングとした。
確かに中央で目障りではあるのだが最初からビシリと立てておけば演奏者や観客にも納得してもらえるようだ。

リハーサルでのレベル合わせなどあるので朝一の9時には会場に入り、真っ先にマイクをセッテイングしたまでは良かったが録音機VF80 の表示が少しおかしい「ハードディスクが見つかりません」 なにい! 慌ててスイッチのON/OFF を繰り返したりACコードを抜いたり
ゆすったりしたけれど事態は好転せず。15分ほどジタバタした後 、責任者のKさんに録音はダメかも知れないことを報告した。(脂汗)
自分達のリハーサルが迫っているので一旦復旧作業を中止し、リハーサル終了後VF80を裏返してHDDが取り付けてあると思われる辺りの底板をバシバシ叩き,両手を合わせて神にお願いしてからスイッチをONしたら 立ち上がった! 以後怖くてOFFできないので夕方まで連続運転となった。

演奏は休息をはさんで3部に分かれているので、各部ごとにプログラムを作り、休息時にプログラムを切り替えることにより3分割したデータが得られる。
あまり巨大な連続データーを作ると扱いも大変だしトラブルの原因になってしまう。
録音レベルは高めにビシリと取れれば良いのだが、付きっ切りで録音出来ないしリハーサルでもレベルのチェックはほとんど出来なかった。
リコーダーの場合ダイナミックレンジはそれほど広くないしグループの違いによる差も比較的小さいのでちょっと抑え目程度で何とかなるのだが、
打楽器やピアノなどの異種楽器、手拍子などは注意しなければならない。今回はレベルメーターの目視とヘッドホンで決定し最後まで変更しなかった。

翌日 VF80は全く問題なく動作し1部2部3部とも各2枚ずつ計6枚のCDRでデーターを取り出すことが出来た。これを編集ソフトPEAKが入れてあるMac,で読み込み
編集作業を行う。編集作業の内容については別項で書くつもりだが昨夜4枚のマスターCDRに仕上げることが出来た。
今回の録音は編集中の音を部員に聴いてもらったがかなり好評で、各楽器の音がリアルでかつ場内の雰囲気も捉えているとのこと
やはりワンポイント録音の場合マイクスタンドを立てる位置が決定的に大切となる。

マイクに入ってくる音を演奏者から直接マイクに入る音を「直接音」、場内に反射しながら空間に満たされている音を「間接音」とすれば
直接音はリアルではあるが、マイク位置が離れると急速に音量が低下していく、一方 間接音は場内の残響分でマイク位置が変わってもそれほど音量は影響を受けない
従って適切な位置にマイクを設定すると「直接音」と「間接音」がちょうど良くブレンドされるわけだ。
今回の録音では太田さんの演奏中の息遣いも聞こえるが、楽器の音色も潤いがあると思う。
今週末には頒布用CD も完成するはずなので、ぜひ感想など聞かせてもらえるとありがたい。

VF80 が立ち上がらなかった件だが、記憶をたどると過去にも一回HDDを認識しなかったことがあったのを思い出した。
それはちょうど1年前、この同じ会場で起こったのだ。そのときは比較的短時間で復旧したし、その後は何の問題もなく動作していたのでそのことは忘れてしまっていた。
HDD自体が老朽化し動作が鈍くなってきていると考えるのが常識だが、同じ会場で2度も連続して問題が起きたことを考えるとあるいは会場のAC電源に問題がある可能性も浮上する。電圧が低いとかフイルターのようなものが挿入されているとか・・・ まだ結論は出ていない。

写真はマイクセッテイングの様子とマイクスタンド直下に置いたVF80



3/19/2010

フレンドシップコンサート終了


13日フレンドシップコンサートが終わった。
今回は6回目、年々内容が充実してくるようだ。
書きたいことは山のようにあるが、まずは自分達の演奏

我がHRC の演奏は一曲目 Step Stately A Suite of English Dances 立ち上がりは不安定だったが、後半の曲になると徐々に調子が上がってくる
二曲目Ave Rejina Coelorm ポリフォニーの宗教曲で一度落ちると戻るのが難しい、今回も落ちたパートがあったが奇跡的に復帰できて何とか同時に終わることが出来た。
どちらのも曲まだ未消化の部分がある
三曲目は「鈴懸の路」 クラリネットとリコーダーの組み合わせは珍しいがTさんの見事なクラリネットに刺激されてギターのKさんコントラバス(リコーダー)のYさんも好演
マラカスもピタリと決まり会場内からは手拍子ももらった。盛大な拍手で終了。「終わり良ければ全て良し」・・3曲とも上手くできたような気がするから不思議。

今回の最大の事件は大田光子さんの演奏ではないか
「ファエンツァ写本」より モテット  作者不詳
デュエット 11番、12番  G.B.ヴィヴィアーニ
「新しい9つのソナタ」より 第4番 TWV40:141 G.P.テレマン

一曲目「ファエンツァ写本」より モテット では細岡師匠が旋律を演奏し大田さんが自在に装飾を付けていく。
リコーダーを大きく動かしながらの演奏は「テクニック云々」をはるかに超えたレベルで迫ってくる。ハメルンの笛吹きもかくやと思わせるような響き
それはヴィヴィアーニでもテレマンでもそれは自在に発揮され私はあっけに取られ演奏する太田さんを見つめ続けた。

譜面台に置いた台紙は美しい模様があり二本の房が下がっている。なるほど演奏で勝負する人はこんなところにも気を使うのか・・・
ふと気がつくと使用している譜面台は私の譜面台らしい、やっぱり間違いない。私もスタッフの一人として自分の譜面台を供出していたのだ。
それを太田さんが使用している・・・他人から見ればつまらぬことかもしれないが、私には自慢したくなるようなうれしい出来事であった。

ところがそれだけでは終わらなかった。楽器や録音機材などを片付け、少し遅れて打ち上げ会の会場に到着してみると、私の席は太田さんの隣という栄誉だったのだが、後日改めて書く予定。

写真はリコーダーアンサンブル・「ぴぽ」Kさん撮影

3/05/2010

第6回昼下がりコンサート 終了


2月の最終日曜日、恒例の昼下がりコンサートが行われました

プログラム
・Down by Sally Gardens アイルランド民謡 リコーダー四重奏
・ゴッドファーザーより愛のテーマ ニーノロータ ギター二重奏
・ベッサメムーチョ  C.ベラスケス ギター二重奏
・風の丘 久石 譲  ギター二重奏
・涙のパヴァーヌ J.ダウランド アルトリコーダー リュート
・白い恋人たち フランシス レイ アルトリコーダー ギター
・早春賦 中田章 ケーナ ギター リコーダー四重奏
・ふゆのメドレー 高梨征治編曲 リコーダー合奏
・エンターテイナー S.ジョブリン クラリネット ギター パーカッション
・サントワマミー S.アダモ  クラリネット ギター パーカッション
・サンブルサンバ L.ヒリング リコーダー四重奏 パーカッション

リコーダー以外の楽器もずいぶん増えてきたようです
私としては完璧ではないにしろリコーダーで「涙のパヴァーヌ」が演奏できたこと
ケーナが日本の歌などをじっくり感情をこめて演奏するにも適した楽器であることを理解でき、「早春賦」を演奏してみたこと。
この2曲に取り組んだことでリコーダーとケーナのそれぞれの特徴を実感できたことが大きな収穫でした。

さて峠を一つ越えるといよいよ「フレンドシプコンサート」が迫って来ています。
我がHRC も曲を差し替えたりしましたが、最終的に
Step Stately arr James Carey
1.Mr Beveridge's Maggot.
2.Jenny Pluck Pears.
3.Shrewsbury Lasses.
4.Nonesuch.
Ave Regina coelorum. Secunda pars. Tomas Luis Victoria
最後に一曲 曲名は伏せておきます

それと全体合奏の曲が決まったようです
Doun by the sally gardens アイルランド民謡
マタイ受難曲の中で何回か合唱されるコラール
楽譜は当日受付で配られるはずです。

2/27/2010

PVC(塩ビ管)ケーナ


ケーナを練習し始めたころ、音程に悩まされ、自分でケーナを作るしかないと考えたことがあったが、演奏技術が未熟なまま自分に合わせたケーナを作ることは良くないのではないかと思いなおし、自作は凍結していた。

ところがその"凍結"を解除するような事件があったのだ。
最近リコーダーで知り合った仲間とケーナの練習会を始めたのだが、その集まりに「箱バスで紹介したBINGOさん」が試作した3本のケーナを持参された。
水道管(塩ビ管)で試作したとのことだったがリコーダーも製作してしまう彼の手にかかると実によく鳴るケーナに仕上がっている。
見た目は水道管なのだが、低音はアハユ木管とそれほど違わない音色と音程、その上高音はむしろ出しやすい。
手に持った感触は水道管そのものであまり良くないが、楽器としての性能は十分に備わっているように思われた。
BINGOさんは気前よく一本ずつプレゼントしてくれた。

こうなると先の「ケーナ製作凍結」の決意がぐらつき始めてしまう、なんせ材料費が安く加工しやすい
「ケーナを自作すべきかどうか、それが問題だ」など数日間ハムレットをやっていたのだ。
職場で足元にパイプが一本転がっているのを発見。手にとって見ると塩ビ管で外径26mm内径20mm BINGOさんが使用した塩ビ管と同寸法
長さも40cmで標準的なケーナより2cm 程長いだけ。正に塩ビ管ケーナの材料そのものではないか!なんでこんなところに転がっていたのだろう?
ひょっとして"神様の思し召し"かもしれない。ありがたく押し頂いて自宅に持ち帰った。

写真は上から
アハユ作 木管ケーナ
BINGOさん製作 塩ビ管ケーナ
神様から頂いた塩ビ管ケーナの材料

2/15/2010

涙のパバーヌ


Kさんが演奏しているのはリュート。昨日の練習時に撮影した。
月末「ポーポーの木」で行われる演奏会に私とKさんでダウランドの「涙のパバーヌ」を演奏する予定なのでその練習のためリュートを持ってきてもらったのだ。
楽譜はコンラート・ラゴスニックとハンス・マルティン・リンデの編曲
たっぷり練習できると思ったが、他の練習も入ってしまい、2回程度しか合奏できず、かなり残念。

この曲は数年前にも一度挑戦したのだが、ぼろぼろに崩れて文字通り「涙」のパバーヌになってしまった。
今回はリベンジのつもりだが、早くもその「もくろみ」は狂いそうだ。暗譜で演奏できるくらい、練習すればよいのだが、あと2週間ほどに迫っている。
HRCの練習日は週2回あり多いと思うが、他の演奏会(フレンドシップ)もあり、時間があまり取れないのではないか。

昨日に続き本日も朝からHRC練習、10時より細岡師匠のレッスン、フレンドシップの曲を差し替えたので、その曲を2時間おさらい。
12時に練習を終わり、リコオケ(Ricco Suono)に参加している3人と細岡師匠でリコオケの練習会場へ車で移動、途中コンビニで昼食を仕入れ、リコオケの練習開始は1時、夕方まで練習、・・・・ 個人的な練習をする時間がほとんど取れないのが困ります。

2/05/2010

第6回フレンドシップコンサート


第6回フレンドシップコンサートが開催されます。このコンサートは、HRCが結成以来毎年開いているクリスマスコンサートへの参加団体が増えて手狭になった為リコーダー演奏を分離独立させてスタートしました。毎年開催し今年で6回目となります。
参加団体も今回は14グループとなり、プロのゲスト奏者も我々の細岡ゆき師匠のほか太田光子さんを迎えることが決まっています。
演奏会まであと5週間、各グループは演奏の仕上げにかかっているのではないでしょうか。


14のアマチュアリコーダーアンサンブルが集い、正統派あり、個性派ありの楽しいリコーダー・コンサート♪

<日時> 2010年3月13日 (土) 開場12:00 開演12:15
*17:45 終演予定

<場所> 稲城中央文化センターホール

京王稲城駅 徒歩7,8分

<入場料> 無料

<参加グループ>
オリーブ
ジャスミー
Gクレフ
ソラシドの会
チエル・アルコ
ピクルス
ぴぽ
平尾リコーダークラブ
モックなでしこ
モンテ・ビアンコ
Ricco Suono
Palrec
他1団体

<ゲスト演奏>
太田光子、細岡ゆき

*当日は、お客様を含めた全体合奏も行いますので、ご来場の際は、リコーダーをお持ち下さい。

1/02/2010

レイモン・テブノー ケーナとフォルクローレのラテンアメリカ曲集







レイモン・テブノー著 ケーナとフォルクローレのラテンアメリカ曲集 1979ペルーで発行

70年代ペルーやボリビアで活躍した二人のスイス人ケーナ奏者レイモン・テブノーとヒルベルト・ファブレのうちレイモン・テブノー著の曲集を入手した。まだ詳細には目を通してないが概略を報告する。

1979年ペルーで発行され著者はレイモン・テブノー
ケーナとフォルクローレの説明
彼自身の小伝
彼のオリジナルのテブノーケーナの説明
ケーナのソロや2重奏の楽譜20曲

説明文はスペイン語、英語、仏語、独語の4ヶ国語
20曲の楽譜の中に「コンドルは飛んでいく」「花祭り」の2曲を含んでいる。

小伝によれば1942年スイスに生まれ8歳でジャーマンフルートを学び始め、12歳ごろヨーロッパ公演を行ったペルーの歌手イマ・スマックの影響を受ける
1960年ラテンアメリカのグループを作り、1967年にはトリオ"LOS QUETZALES" を結成
1972年ペルーに居を定めペルー女性と結婚2児をもうける、ペルーにおける彼の最初のグループ"Conjunto MACHU PICCHU" を結成
1973年彼の最初のLP をペルーRCAで作成・・・・・

KENJI註 ジャーマンフルートとは当時既に主流になっていたベーム式ではなくフラウト・トラベルソなどと同じキーの少ない楽器

南米の音楽とケーナに魅せられ飛び込んでいったレイモン・テブノー。
ヨーロッパの合理性とテクニックを持ち込み当時形成されつつあったニューフォルクローレに大きな影響を与えたはずである。
4ヶ国語で発行された、この曲集は彼の自信とケーナの素晴らしさを世界に表明した一冊であると思う。

12/30/2009

「花祭り」の歌詞


一人でピアノの前で歌わされた小学校での歌のテスト以来、人前では決して歌うまいと心に誓ったのだった。
そのため付き合いでやむなく「カラオケ」などに行くことがあっても、決して歌ったことは無かった。

「花祭り」を演奏するにあたり途中で変化をつける為、歌を入れることにしたのだ
歌詞がわからない為 ラ ララッ ラ ラー とチャランゴ、ギター、ボンボ、ケーナの男4人がだみ声揃えて歌う段取りだ。
ところが肝心の場所にいったら誰も声を出さないのでケーナ担当の私だけが必死に声を振り絞る羽目になってしまった。
演奏が終わって私の「カラオケ」嫌いを知っている方が笑いながら「KENJIさんの歌う声を始めて聞きましたよ」だって・・・

今回は2回目なので急遽3日前にカタカナ歌詞を用意したのだが、スペイン語歌詞は早口言葉のようにまくし立てないと追いつかない、結局間に合わないのでラ ララッ ラ ラー でいくことに決め、女性部員が声を出してくれて、お客さんも手拍子をしてくれた。
ケーナの音も前回より安定していたからまずまずだった。
せっかく用意したカタカナ歌詞はいつか使いたいと思うが、とりあえず書きとめておく。歌手によって歌詞の細部が違う場合もあるようだ
一つのメロディーに歌詞は一つで後は繰り返しなどの組み合わせが違うようだが、単純な構造なのですぐにわかると思う
写真は今回使用したボンボ、ヤギの毛皮? が張ってあるので鈍くドスドスと響く

「花祭り」 エル ウマウアケーニョ

ジェガンド エスタエル カルナバール
ケブラ デーニョ ミーチョリーター

ジェガンド エスタエル カルナバール
ケブラ デーニョ ミーチョリーター

フィエスタデ ラーケ ブラダ ウマウア/ケーニョ
パーラ カンター
エルケ チャランゴイ ボンボ カルナバー/リート 
パーラ ゴンサー

ケブラデニョー ウマウアケーニートー
ケブラデニョー ウマウアケーニートー

フィエスタ デ ラーケ ブラダ ウマウア/ケーニョ
パーラ カンター
エルケ チャランゴイ ボンボ カルナーバ/リート 
パーラ ゴンサー

ジェガンド エスタエル カルナバール
ケブラ デーニョ ミーチョリーター

ジェガンド エスタエル カルナバール
ケブラ デーニョ ミーチョリーター

フィエスタデ ラーケ ブラダ ウマウア/ケーニョ
パーラ カンター
エルケ チャランゴイ ボンボ カルナバー/リート 
パーラ ゴンサー

<日本語訳>
El Humahuaqueno
Llegando esta el carnaval quebradeno, ni cholita.
谷間にカーニバルが来たよ 娘さん
Fiesta de la quebrada humahuaqueno para cantar.
ウマウァケ谷の人達が歌う お祭りだ
Erke, charango y bombo carnavalito para gonzar.
カルナバリートを楽しむ、エルケ(楽器の名称)チャランゴとボンボ
Quebradeno Humahuaquenito
ウマウァケ谷(愛しの)

花祭り その2