楽器に取り付けた状態 |
フレンドシップコンサートにドルネルの組曲2番を予定している。私はバスリコーダーを担当するが、楽譜が簡単ではないだけに、楽器の保持に問題がある。専用のストラップで吊ってあるが、押さえ方によって微妙に楽器が回転してしまうのだ。一緒にクルークの角度もズレてしまう。
練習を重ねて楽器に慣れるのも大切だが、この際楽器を床に立てる事ができるスタンドを作ってみることにした。このスタンドについては某家具製作所が注文を受けていて私の周囲でも使っている方が何人かいるようだ。がっしりして使いやすそうだ。しかし値段が少々・・・
そこで工作人間を自認する私としては自作してみる事とした。
制作の条件として
・形状は独自のものとする
・木製とし、ビスや蝶番の金属類は使用しない
・最低音(F) に影響を与えない
・折りたたんで楽器ケースに入れられる。
構造の概略
側板3枚(二等辺三角形)で楽器底部とセンターブロック部分を挟み込み、輪ゴムと紐で固定する。
最終仕上げを待たずとりあえず練習で使用してみた。きわめて良好。
指が楽器を支える業務から解放されるためだろう。バスリコの腕が上がったように感じるほどだ。
また楽器のセンターで支える構造も安定感に寄与していると思われる。
スタンド製作
材質 航空ベニア 厚さ 2mm(フィンランド樺材)
木製パイプ 外形15φ内径9φ(ブナ材)
丸棒 9φ (ヒノキ材)
テトロンロープ 3mm
単板では窓をあけると割れる事があるので、2mm厚の航空ベニア(4枚張り)を3枚貼り合わせ6mmとした。そのため12枚張り合わせた合板ということになる。ちょっと贅沢だが、安心感は増大する。国産のシナベニアでも問題はないと思う。
リコーダーの先端部分は曲面であり、そこを3枚の側板で挟み込む構造のため、図面でその部分のサイズを決める事は困難なので、ダンボールで側板を試作し、側板の大きさを決定した。リコーダーを挟み込む部分は概寸として作業を進め、最後は楽器を当てながらヤスリなどで微調整する。同様に側板のセンター軸への取り付けも組み立てやすさやガタつきの許容度を考慮しながら決める。
側板の板取 2mm厚でもカッターでの切り取りに苦労するから直線で切る。9枚必要
中の窓は3枚貼り合わせてから糸鋸で切り取る。
補強リングも三角スペーサーも端材より切り取る、糸鋸で良く切れる
センター軸は外径15φに内径9φの穴が貫通している(ブナ材)長さ90mm これに航空ベニア3枚を張り合わせた補強リングと三角スペーサーをボンドで固定する。
ポールは10φのヒノキ材を用い、片方の端4cm程度を9φ程度に削りセンター軸にはめ込めるよう加工する。
側板のセンター軸への取り付けは試行錯誤の結果
下側はゴムバンドで弾力をもたせて軽く締め付け、上端は楽器への取り付けを確実にするため、ロープで締める。
ゴムバンドは100mm×6mm×1.1mmを100円ショップで購入、
ロープは3mmのテトロン、それにロープのストッパーを使用した。
パーツ一式 |
楽器と接触する部分にフエルトを使用することも考えているが、合板によって強度は十分だが、表面の樺材は当たりが柔らかく、フエルトなしでも良いのではないかと思う。最終仕上げは表面硬度をあまり上げないためオイルフィニッシュとする予定。
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