7/31/2011

The leaves be green

今HRCで練習している曲 The leaves be green William Byrd 
この曲は16世紀後半かなりポピュラーな曲として知られていた、The leaves be green,the nuts be brown という歌詞で始まる民謡をもとにByrd が作曲した。
5声部あり主題と伴奏といった区別がなく、どの声部もほぼ同等の比重で複雑に絡み合う。このような形式をポリフォニーと呼ぶがルネサンス期には盛んに利用されたらしい。

実はHRCで以前練習を始めたが難しくて途中で棚上げになってしまったが再度挑戦することにしたのだ。
楽譜は5声部がソプラノ、アルト1、アルト2、テナー、バスのパートに割り当てられ、主題が各パート持ち回りで20回演奏され他のパートはそれぞれリズムの変更を伴いながら複雑に上下する。
手元の楽譜は6/4拍子、小節線で分割されているがByrdの原曲は小節に分かれていなかったのではないだろうか。

とりあえずメトロノームを使用して練習を開始、楽譜を追うのとメトロノームのテンポに合わせるのが精いっぱい。他の声部を聞く余裕など全くない。
メトロノームなしで演奏すると一拍ずれたまま演奏を続けるパートがあったりして大混乱、とりあえず自分の楽譜を追うだけ、途中で演奏をあきらめるパートもあり、曲の終りはバラバラ。しかし回数をかさねていると他のパートとのつながりやキッカケが少し見えてきたりして少し前進できただろうか。
各パートが同等に動き回るのでバスにとっては難易度が高いかもしれない。
全てのパートが暗譜に近い状態で余裕を持って演奏できるレベルに達することができれば、もう少し何とかなると思うが道は遠いようだ。
あわてても仕方がない、じっくり気長に仕上げるしかないでしょう。

<参考>
Youtube  Flautando Koln  フラウタンドケルンの演奏
女性5人グループの動画

amazon MP3 ダウンロード Clas Pehrsson and Musica Dolce の演奏
魅力的な演奏、その上モダンピッチの演奏なので一緒に演奏出来る
100円でダウンロード出来るが試聴も可能

7/10/2011

バルサンティ リコーダーソナタ集

練習の帰りにYさんの車に乗せてもらった。4時間近い練習は疲れる。
カーステレオからリコーダーの演奏が流れ始めた。「なんだこの音は!」かなりの衝撃だった。
ここしばらくは録音とかPA等に関わっていたのだが、音色に対して少し鈍感になっていたのかも知れない。

リコーダーの音ってこんなに魅力的だったのか、決して「澄んだ音」ではない、音に「きしんだ」ような芯がありそれが次々に繰り出してくる。バロックと言う土俵の上で勝負すればそれは現代フルートの音をはるかに凌ぐ存在感があるように思われた。

フランチェスコ・バルサンティ リコーダーソナタ集 本村睦幸

本村氏のライナーノートによれば
後期バロックタイプリコーダーの魅力が十二分に発揮されるようなCD を作りたいとの思いが先に有ったとのこと
そのためにバルサンティのソナタ集を選び、楽器や共演者、録音を吟味したらしい。

やはりそのような思い入れがあったからこそ、この魅力的な音が生まれたのだろう。

楽器はf管ブレッサンモデル 斎藤文誉
録音データー
相模湖交流センター
Microphones : Earthworks QTC-1mp(A-B stereoone point)
Pre-amplifier : Grace Design model 201
Recorder : TASCAM DV-RA1000(DSD Recording)
Producer,Recording,Editing : 小伏和宏

蛇足ではあるが録音に使用している機材を調べてみた、
マイクにしてもプリアンプにしても私が常用している機材の10倍を超える価格である
プリアンプの部品は接触式VRは使用せずロータリーSWで精密抵抗を切り替えるとかシグナルパスには一切電解コンデンサーを使用しないなど
でもこれはプロフェッショナル達の世界のこと、写真の世界でハッセルやリンホフが存在するのと同じことなのだ。アマチュアは手の届く範囲の機材を十分使いこなしてプロフェッショナル達の音に肉薄できるよう精進するしかない。

フレンドシップを録音したCDを配ったのだが、冒頭に出てくるYさんから「今までで一番良い録音だ」と言われて嬉しかった。