7/10/2011

バルサンティ リコーダーソナタ集

練習の帰りにYさんの車に乗せてもらった。4時間近い練習は疲れる。
カーステレオからリコーダーの演奏が流れ始めた。「なんだこの音は!」かなりの衝撃だった。
ここしばらくは録音とかPA等に関わっていたのだが、音色に対して少し鈍感になっていたのかも知れない。

リコーダーの音ってこんなに魅力的だったのか、決して「澄んだ音」ではない、音に「きしんだ」ような芯がありそれが次々に繰り出してくる。バロックと言う土俵の上で勝負すればそれは現代フルートの音をはるかに凌ぐ存在感があるように思われた。

フランチェスコ・バルサンティ リコーダーソナタ集 本村睦幸

本村氏のライナーノートによれば
後期バロックタイプリコーダーの魅力が十二分に発揮されるようなCD を作りたいとの思いが先に有ったとのこと
そのためにバルサンティのソナタ集を選び、楽器や共演者、録音を吟味したらしい。

やはりそのような思い入れがあったからこそ、この魅力的な音が生まれたのだろう。

楽器はf管ブレッサンモデル 斎藤文誉
録音データー
相模湖交流センター
Microphones : Earthworks QTC-1mp(A-B stereoone point)
Pre-amplifier : Grace Design model 201
Recorder : TASCAM DV-RA1000(DSD Recording)
Producer,Recording,Editing : 小伏和宏

蛇足ではあるが録音に使用している機材を調べてみた、
マイクにしてもプリアンプにしても私が常用している機材の10倍を超える価格である
プリアンプの部品は接触式VRは使用せずロータリーSWで精密抵抗を切り替えるとかシグナルパスには一切電解コンデンサーを使用しないなど
でもこれはプロフェッショナル達の世界のこと、写真の世界でハッセルやリンホフが存在するのと同じことなのだ。アマチュアは手の届く範囲の機材を十分使いこなしてプロフェッショナル達の音に肉薄できるよう精進するしかない。

フレンドシップを録音したCDを配ったのだが、冒頭に出てくるYさんから「今までで一番良い録音だ」と言われて嬉しかった。

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