近江楽堂リコーダー発表会の当日、リハーサルの為午前中に会場に到着した。
チェンバロは所定の位置に運ばれて調律が始まっている。観客用の椅子も既に並べられていた。
最前列の椅子の中央にスタンドに取り付けたEDIROL R-09HR があった。
ACアダプターもちょっと不安定だが壁のコンセントから延長コードを使用してセットしてある。細岡師匠が自分で設置したらしい。
早速声がかかった「KENJIさん録音係やってもらえますか?」
2曲も演奏するしEDIROLは使用した経験が無い。しかし見渡したところ録音を請け負ってくれそうな人物も見当たらない。
仕方ない引き受けるしかないか、EDIROL R-09HRにも興味があるし。
「これが入力の調整ボタン、録音開始はここ、止める時はここ」 と師匠は簡単に言う、マニアルぐらい読みたいが持って来てない。
「ウエイブの16でOKでしょう」、「まあそうですけど・・・」 かなり不安
リミッターの設定など確認する余裕もないので、入力レベルは低めに設定。
演奏会は全部で3部に分かれているので、各部で連続で録音し、部の間の休息時間だけ録音を止めることにした。
演奏が始まると自分も出演するのでバタバタしてしまって、録音機の横で待機する余裕は無いし、そもそも録音席として決めた最前列中央の席も
お客さんに占拠されてしまったので、演奏中の録音レベルチェックも出来ない。途中打楽器を使用したグループもあり録音レベルの心配もあったが、そのまま録音を続けた。
最後に録音データーが記録された小さなSDメモリー・カードを持ち帰った。
USB接続でメモリーカードを開いてみると3つのファイルが番号順に並んでいた。Windows マシン、Macどちらでも読み込み可能。
早速Mac.で読み込み編集作業を行ったがこれは便利だった。
今まではFOSTEX VF80 で録音し、データーはCDRに焼いて取り出し(これが時間がかかる) データーはL/R 別々なファイルになっているので「デュアルモノの読み込み」でMac.に取り込みそれから編集作業をしていたのだが、EDIROL R-09HRではUSB接続で数分で取り込み編集できるのだ。
もっともマルチトラッカーVF80とポータブルレコーダーR-09HRでは目的が異なり、前者は多チャンネルの編集を目的としており後者は手軽なステレオの録音を目指しているのでファイルの扱いも異なっているのだろう、私の場合音楽のステレオ録音をする事が多いのでR-09HRの便利さには驚いてしまった。
これでは早速ポータブルレコーダーの導入を検討しなければならない。
R-09HRは最近はRolandブランドで発売されており、弟分のR-05 も発売された。R-09HRもそのまま販売されるとの事なので、想像するにAD変換を含めたデジタル処理技術は完成の期に達しており、デバイスも然るべきメーカーから供給されているのだろう。異なるのは周辺の機能、チューナーやメトロノーム、リモコンやスピーカーの有無そしてマイクユニットを含むアナログ部分へのコストの配分だろう。
同様のことが他社にも当てはまり
YAMAHAのPOCKETRAK C24/W24 やTASCAMのDR-1,DR-7など魅力的な製品もあり価格と相談しながら検討してみよう。