厚木リコーダーオーケストラ |
観客席に置かれた古楽器 |
ゲスト演奏 |
2015年3月14日 稲城中央文化センター
今回も色々特色のある団体の演奏が楽しめた。
ここ数年は毎回「多様性」などと書いてきたのだが、その傾向はますます強くなってきているように思われる。新しい部員を迎え入れ合奏することの喜びと緊張感がこちらにも伝わってくるグループ、歴史もあり部員もある程度固定化され、独自の境地を追求しているグループ、ある程度腕に自信のある方達が特定の目的を持って集まったグループなど、この傾向はリコーダーだからこそ可能と思われる。
また今回「交流」という言葉が前面に出てきたが、これはFSCの特徴の一つだろう。これは怪我の功名のようなもので、本番以外の練習場が確保できないため出演者は会場で待機し、観客席から舞台に上がるのだ。午前中のリハーサル以外音を出さないまま舞台に上がるわけで「最良の演奏」には不利な面があるが、他のグループの演奏をすべて聴くことができるわけだし、演奏者達が舞台から目の前の席に戻ってくるわけだから声もかけ易いのではないだろうか。
さらに一歩進めて、休息時間に「音出しタイム」のようなものを設定し、楽器の音程を合わせたり、他のグループに声をかけたりできると面白いのではないだろうか。
個々のグループを書くと際限が無いので今回初参加のペッパーミューズと私たち平尾リコーダークラブを書きます。
ペッパーミューズ
多分最初はリコーダーからスタートしたと思われるのだが、クルムホルン、ショーム、コルネット、ラケットなどの古楽器を演奏するグループになった。
古楽器を演奏するにはなかなか大変なエネルギーが必要と思われるが着実に演奏技術が上がってきているのがわかる。
それぞれの楽器の形や音色も珍しかったが、クルムホルンだけの合奏では騒々しい音楽が鳴り響くと思っていたのに、意外にも心安らぐ音が広がった。独特のブーンという羽音のような音ではあるが音量的にもあまり大きな音ではない。・・・・菜の花畑にしゃがみこむとミツバチ達の羽音が聞こえてくる・・・そんな感じに聞こえて不思議な体験であった。
平尾リコーダークラブ
「Rond」 モーッアルト グラスハーモニカを含むクインテット K617 の後半部分 編曲は「らぶしゅーべると」さん
個々のパートの仕上がり具合は別として”パート間の対話”はある程度実現できたように思う。この曲の構成が「親しい仲間同士のおしゃべり」のように感じられたし、そのようなことを強く意識して練習したのは今回が初めてだったような気もする。演奏後「面白い曲でしたね」と言われたが、そのことを言い当てているように思う。
「涙のパヴァーヌ」「エセックス卿のガリアルド」 J.ダウランド
この2曲に関してはリュートとリコーダーの組み合わせという定番に頼りすぎたような気がする。
正確に言えばリュートとリコーダー3本との組み合わせで音量的なバランスの問題、また装飾音などの音の変化の自在さがリュートとリコーダー合奏とで異なる。このあたりの問題を詰めきれていなかったのではないだろうか。リュート奏者を擁するグループはまだ珍しいと思うので今後も工夫を積み重ねたいと思う。
他のグループも特色あるグループばかりなのでぜひ来年は足を運んでいただきたい。多分リコーダー三昧の一日になるはずです。
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