6/12/2014

アルメニアの Duduk


ブログの読者、ドイツケルン在住のDonneidecker氏から珍しい楽器の写真を送ってもらったので紹介する。
「トルコ人街のお祭」があり、その中の骨董品屋で珍しい笛のような楽器があったので、撮影したとのこと、アルメニア系だそうだ。ダブルリード付きの楽器はショームの仲間と相場がきまっているのでその仲間の楽器であろうと連絡した。
ショーム(Shawm)英国は後年オーボエに発展した楽器で、民族楽器としては世界中に散らばっており、ドイツのシャルマイ(Schalmei)、ポルトガルのチャラメラ(Charamela)、中国のソーナ(哨呐)など多くの地域に存在している、特徴は、小さなダブルリードと、円錐管の組み合わせだ。

しかし再度写真を観察したところ重大な相違点が発見された。まずリードが不自然に大きい。クラリネットのリードを2枚合わせにしたような形状でバスーンのリードより太いのではないか。またリードの形状から考えると円錐管ではなくクラリネットのような円筒管である可能性が高い、写真の外観を見ても棒状の形態だから内部も円筒管なのだろう。さらに写真を拡大して楽器の下端を見ると驚愕の事実が! 穴が開いていないらしいのだ。棒状の先端が丸く削ってあり穴は見えない。 指孔を全部押さえたら息を吹き込めなくなるわけだが、指孔は直線状に8個空いているので、小指は使用せず、上側6個の指孔を使用し下側2個は常時開放したままではないかと推定する。音域はあまり広くないのではないか。

追ってDonneidecker氏から連絡があった。
Duduk(Armenia)としてWikipedia に載っているとのこと。これに間違いない。
かなり詳しく。音も聞けるので一見の価値あり。

写真をさらに詳しく観察するとクロマチックチューナーやギターの弦もあり、この楽器(Duduk)の予備のリードも置いてあるから、骨董品店と言うより楽器屋に近いのではないかと想像する。さらにバンジョーのような弦楽器も見える。

1 件のコメント:

  1. 写真を送ってくれたDonneidecker氏から楽器の下端には穴があったような気がする。との連絡があった。確かに楽器を作るとき、穴は貫通させたほうが作りやすいと思うし、その方が楽器としての常識であるように思うが、写真を見ると穴が開いていないように見える。
    この件はっきり確認できるまで保留とします。

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