12/10/2010

ケーナ改造

通常はアハユの木製ケーナを使用している。音程はほぼ全音域で正確、リコーダーとの合奏に使用できる。
この楽器はエクアドル人のリチャード・コタ氏が「プロフェッショナルケーナだ」と太鼓判を押してくれた楽器なのだが、私にとっては音の立ち上がりが少し悪い。
指孔が大きい上、重量があり全体がすべすべしていて持ちづらいことも影響しているのだろう。
今回「風とケーナのロマンス」の演奏でマルセロ・ペーニャの竹製ケーナを使用してみたくなった。この楽器は購入した当時は全体に音が低すぎて使用できなかったが、徐々に音程を高く出すことが出来るようになり何とか使用できるレベルになったと思うが、いくつかの音はまだ低くそれらを所定の音程に持ち上げるのはまだ難しい、しかしこの楽器の音は少し風音が混じりケーナらしい音色で「風とケーナ・・」にはピッタリのような気がする。よし、思い切って「禁断の楽器改造」をやって見よう。

他のケーナと比較検討した結果、左手人差し指と親指の穴を2.5mm吹き口側に移動することにした。
作業としては指孔を一旦塞ぎ、2.5mm離れた位置に小さな穴をドリルで開け、それを徐々に広げて所定の直径にする。

実際行った作業は
12mmのヒノキの丸棒を指孔に挿入し、接着剤で固定する。丸棒の底面は管の内径を考慮したRで削っておく、接着剤はセメダインスーパーX(透明)を使用
開け直す孔の中心に錐で小さなくぼみを作り、ドリルで2φ程度の下孔を空ける、最初から太い孔をあけると無理な力が加わって竹が割れるおそれがある。
徐々に太いビットに交換し、最終的に8φ程の孔とし、後は木の丸棒に紙やすりを巻きつけて孔を目的の大きさに広げる。
木の丸棒は6φ、8φ、10φ程度揃えておけば良いだろう、紙やすりは200~300番程度が使いやすい。無理をすると竹の表皮をはがしてしまう(私も失敗した)

孔を塞ぐ為に挿入した丸棒が管の内側に出ている場合は、15φの木の丸棒に紙やすりを巻きつけ(両面テープで固定)歌口の方から棒を差し込み慎重に削る。指孔から紙やすりが見えるので、削り具合が確認できる。

音程はかなり改善されたが、孔径はもう少し広げた方がよさそう、また左手中指孔も少し広げた方が良いように思われるが、このまましばらく様子を見てから再加工するつもり。

写真は左手人差し指の孔の変更後の状態を示す、裏側の親指孔も同様に移動してある。横の丸棒は8φと10φ

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