4/29/2013

「青い風」演奏会を聴いて



リコーダーアンサンブル「青い風」演奏会に小平まで出かけた。

団員12名 指揮・指導は北村正彦氏  会場:ルネ小平 レセプションホール

会場はリコーダーにとって手頃な大きさ、残響はちょっと少なめ。
観客は100名を超えていたように思う。ほぼ満席であった。
これだけの動員力は大変なことで、しっかりまとめた演奏会を9回も積み上げてきた実績の結果なのだろう。

プログラムの内容は積極的に近代の曲を取り上げたことが特徴だろう
ニューヨークの印象:ローゼンベック作曲
クライネ・アーベントムジーク:ポレツキィ作曲
アット・ザ・フェア:ケアリー作曲
空想の花束:チャールトン編曲

等は20世紀に作られた近代のリコーダーオリジナル曲だ。名曲に頼ることなく、このような曲に取り組む姿勢は、評価されてよいと思う。難しい曲もあり月2回の練習でここまでまとめるのは大変だったと想像する。

司会は、ほとんど北村氏が曲の紹介を行い、(豊富な知識と経験により楽しめた)たとえばバッハとテレマンの違いなども非常に興味深かった。しかし全部「お任せ」ではなく、部員の中にもいろいろキャラクターをお持ちの方がおられるようだから、部員の司会でその特徴を生かし、要所で北村氏の説明を入れるやり方も考慮されても良かったと思う。
全体の印象としては難しい曲も手堅くまとめて好感が持てる、ただ少し遊びの要素もあってよいと感じた。
選曲や司会などもう少しの工夫で、楽しさも倍加すると思う。

4/22/2013

リュートのための古い歌と舞曲



Ricco Suono で新しく練習を始めた曲にAntiche Danze ed Arie per Liuto「リュートのための古い歌と舞曲」レスピーギがある。
まだ初見でざっと流しただけなのだが、曲の背景など調べてみた。

作曲は1931年  当時は演奏されなくなっていた古いリュートのための曲を現代のオーケストラあるいは弦楽合奏に編曲したものでリュートで演奏するわけではない。
この題名の「リュートのため・・・」の組曲は3曲あり、第一と第二組曲は管楽器を加えたオーケストラのために編曲されているが、第三組曲は弦楽合奏のために編曲されており、演奏される機会も多いと言われる。

原曲の楽譜をリュートで演奏しているCDがあるらしいが、この組曲は古いリュートの旋律を利用しながら、現代曲に再構築されていると考えるべきだろう。

レスピーギとファシズム
レスピーギはムッソリーニと親交がありファシズム寄りの作曲家であったようだ。
ムッソリーニの掲げる「古代ローマ帝国の復権」とレスピーギのローマ三部作等は無関係だとは言い切れない。
第二次世界大戦後はしばらくこのような理由により、イタリアで彼の作品は演奏されなかったと言われている。

編曲者の河野和男氏について
小学校の先生で長年リコーダー合奏に関わった方らしい。
以前「サウンド・オブ・ミュージック」を演奏したことがあるが、河野氏の編曲であった。

最初のイタリアーナは原曲は変ホ長調だが、編曲はハ長調になっている。楽器の指定も低い方はコントラバスリコーダー、最高音部ではクライネソプラニーノ(ガークライン)も指定されている。

私たちからするとかなりの大曲ということになるが、ぜひ仕上げたいと思う。

「参考」河野和男先生追悼演奏会

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以下wikipedia による第三組曲の構成説明部分のコピー
弦楽合奏または弦楽四重奏で演奏される。演奏時間は15~20分。4つの曲から成る。
 1.イタリアーナ(Italiana)(16世紀末の作者不明の曲による) Andantino 変ホ長調 3/4拍子
 2.宮廷のアリアArie di corte)(ジャン・バティスト・ベサールの作品による)
      Andantecantabile ト短調 3/4拍子
 3.シチリアーナ(Siciliana)(16世紀末の作者不明の曲による) Andantino ハ短調 3/4拍子
 4.パッサカリア(Passacaglia)(ルドヴィコ・ロンカッリの曲による) Maestoso ト短調 3/4拍子

wikipedia「リュートのための古風な舞曲とアリア」