1/21/2014

多摩ムジカアンティカ演奏会

 
演奏中の多摩ムジカアンティカ
多摩ムジカアンティカ演奏会
2014年1月12日(日)小平市中央公民館ホール
思えばかなり変った団体だ。
私達平尾リコーダークラブが発足したころだから10年ほど昔のことになる。当時、よそのリコーダークラブとはどんなものか、あちこちの演奏会を巡り歩いていた時期があった。そんな中でも特異な印象の団体だった。
確かインターネットのKey-Mamaさんの部屋で演奏会を知ったと思う。
中世の曲をリコーダーだけで延々と演奏する。当時私はリコーダー合奏を始めたばかりだったから、作曲者も曲名もまったくなじみがない、親しみやすい曲を演奏するなどの配慮は一切なし。そしてグループをまとめている方の名前もちょっと気にかかつていた。演奏会の連絡はその後何度もハガキが届いていたのだが、つい行きそびれていたのだ。


会場は小平市中央公民館ホール、私は稲城市、どちらも東京の郊外だが、一旦都心を経由しなければならない。時間がかかるのだ。
出発に手間取ってしまい、かなりの遅刻を覚悟したのだが、なんとバスも快速急行も飛び込んでぎりぎりセーフのような感じ、乗り換えもうそのようにつながり、開演3分前ぐらいに会場に到着。

今回のテーマは「イタリア」だそうだ。プログラムにはイタリアに関係する作曲家がずらりと並んでいる。ガブリエリ、パレストリーナ、プレトリウスなど、知っている名前もあるが、知らない名前がほとんど、プログラムには曲目と作曲者を解説してあるから、それを見ながら演奏を聴くことになる。カンツォーナ、リチェルカーレ・・・・など   曲形式の解説もある。この文字情報だけでも大変なもの、読んでいるうちに曲目はどんどん進む、なんせ曲数が多い、途中休息を入れて2時間近く演奏する。一曲にかける練習時間はそんなに取れないのではないか。しかし演奏技術が高いのだろう。それと個々のリコーダーの音が美しい。リコーダーの音色そのものが美しいなどと感ずることは滅多にないことだ。会場には60人程度のお客さんが入っていたが、中央付近にいる私にも十分音は届いていた。バスの音もはっきり聞き取れた。

ふとプログラムの最後のページを見ると「日本フルートクラブ」の楽譜の宣伝が載っている。ああやっぱり・・・・、気にかかっていた代表者の名前も解決した。
その昔、プロからアマチュアまでを含むフルート愛好家たちの組織「日本フルートクラブ」があり、その会長がH氏であった。
私もフルートをやっていた時期があり、会報をもらったり、レッスンを受けたりしたことがある。しかし四畳半一間を借りて生活している貧乏学生にとってフルートは無理だったのだ。結局フルートはあきらめる他なく、フルートクラブとの連絡も途切れてしまった。それからリコーダーの誘いを受けるまで20年以上楽器の演奏をやるチャンスはなかったのだ。
フルートクラブにしても決して道は平坦ではなかったはず、休息時間にHさんに昔のフルートクラブとの関係を話したら、びっくりされていた。現在はHさんが楽譜出版などの業務を引き継いでいるらしい。
参考までにプログラムの一部を載せてみる。

Ⅰ部
A.ガブリエリ・・・ リチェルカーレ 第6番、第7番
パレストリーナ・・・ 第1旋法のリチェルカーレ
インジェニェーリ・・・ カンツォーナ
ヴェッキ ・・・4声のファンタジア
G.ガブリエリ ・・・カンツォーナ第2番
バンキエリ ・・・ファンタジア第1番、第2番
バンキエリ ・・・カンツォン第6番、第8番
フェラボスコ Ⅱ ・・・ファンタジア
アレグリ   ・・・ヴェニ・サンクテ・スピリトゥス
フレスコバルディ ・・・第三旋法のカンツォーナ
ザネッティ ・・・舞曲
Ⅱ部 省略


この団体のかなりなマニアックぶりもそれなら理解できるような気がする。私は10年あるいは40年?の心の引っかかりが一気に解決したような気がした。
写真はカメラを忘れたのでiPad miniで撮影したが、条件が悪かったのでかなりブレがある。

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