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8/17/2019

クヴァンツのフルート三重奏


クヴァンツのフルート三重奏はHRC でも演奏したことがある。Sonata for 3 Flutes in D major  J.J Quantz  QV3:3.1 
使用した楽器

原曲はニ長調だがリコーダー用に3度上げてへ長調としてアルトリコーダー3本で演奏する。他のグループの演奏も何度か聴いたことがある。ほとんどは第2楽章largoだけで他の楽章はあまり聞いたことがない。
クヴァンツ フルート三重奏 第二楽章

現在私たちのグループは実質3名なので、この曲を取り上げることにした。最初はアルトリコーダー3本で演奏してみたが、原曲のニ長調で演奏してみたくなり、テナーリコーダーに持ち替えてみた。これが思ったより楽しい。アルトリコーダーのようにかん高くなくて少し重心が下がった感じ、本来の音に近いのだろう。ただ問題はトップパートが高音(D)まで登り詰めること。さらに楽器の先端部の穴を塞ぐ(Cis) が2回ほどある。実は(E)も必要になるが、その前後を1オクターブ下げてもそれほど不自然ではないので、下げて演奏する。
アルトリコーダーで先端の穴を塞いで高音を演奏するのは時々見かけるが、テナーリコーダーでそれを行うのは、結構大変でスリルがあり楽しめる。
せっかく原調の演奏なのだからと横笛も一本加えてみたくなり、フルートに持ち替えてみた。高音もシャララン・・・と明るく響くのだけれど、他の演奏者の評判はあまりよくない。見た目も音量も目立ちすぎ。さればポラックのトラベルソでと思ったが、バロックピッチなのだ。

全音のリコーダー 「ブレッサン」 バロックピッチが秋には発売されるらしいが、それまではこのポラックのトラベルソの出番がない。仕方がないのでこの際思い切ってモダンピッチのトラベルソを入手した。アウロスのAF-1 グレンザー    これだと高い音も音域内だから特別なテクニックなど必要ないハズ。ただし音色はともかく細かい動きなどリコーダーのようには行かない。唄口もフルートよりもかなり小さくて丸いので正確に狙うのが難しい。
音色や表情などリコーダーとは異なる魅力を秘めているように思われる。
とりあえず練習するしかないが、簡単ではないことは確かだ。
写真
下から アルト竹山、  テナー メック、 フルート村松、トラベルソAF-1 アウロス, トラベルソ  S.ポラック(バロックピッチ)

3/02/2019

失われた手稿譜



失われた手稿譜
ヴィヴァルディをめぐる物語
フェデリーコ・マリア・サルデッリ
関口英子・栗原俊秀 訳  東京創元社

ヴェネツィアを離れウイーンで不遇の最期を遂げたヴィヴァルディ、
当時は著作権など確立してなかったので、楽譜は作曲者の元にしっかり保管されていたのだ。ヴィヴァルディ自身は忘れ去られてしまったが、
残された膨大な手稿譜は数奇な運命を辿り、愛書家の貴族やイエズス会士の司祭などを転々として1920年代に発見されるまでの物語。

作者のフェデリーコ・マリア・サルデッリは多方面に活躍する才人で、文学だけで無く、風刺画家としても音楽学者としても評価が高いらしい。バロック音楽のオーケストラ、モード・アンティクオを立ち上げ指揮者を務める。

ヴィヴァルディ研究家としても定評のある人物で、作者自身の「出典に関する注記」によれば、書かれている事象は、ほとんど史実に基づくそうで手稿譜の運命に関しては一部不明の部分があるも大部分は研究者たちの地道な調査によって明らかにされた史料に基づいている。
かなりの部分は司法関係の書類らしいが、それをそのまま使用するわけではなく、実際に目の前で起こっているように物語化されている。
年代順に記述されるのではなく、時代を行きつ戻りつしながら興味深い史実を交えて進行する。   食事の描写や料理のレシピ、イタリア車などにも作者のこだわりがある。具体的な内容を書くことはルール違反になると思うが、1つだけ書きたいことがある。この部分は史実ではなく作者の創作とのことだ。
愛書家の貴族マルチェッロの館へ無政府主義者が追われて逃げ込んでくる。マルチェッロは偶然の成り行きで彼を「かくまう」ことになってしまう。翌日、男がマルチェッロの為、図書室で楽譜を開き口笛で旋律を奏でる、ヴィヴァルディのリコーダーコンチェルトだ。明るく爽やかな曲だった・・・訳者あとがきによればサルデッリ自身もリコーダーを演奏するらしい。

手稿譜は
長い旅路の末に音楽学者により発見されトリノの図書館に収まり、一件落着と思いきや、今度はムッソリーニ率いるファシズムに翻弄されるのだ。



Apple Music 
月額980円で登録してある曲が聴き放題とのこと。ポピュラー系の音楽ならともかく
クラッシックそれもバロック系中心ではメリットはほとんど無いと思っていた。
Vivaldiの曲は
日本でCD中心に聴いても「調和の霊感」」「四季」などが中心でそれほど種類も多くないが、
Apple Musicで”Vivaldi” を検索してみると続々ヒットする。リコーダー、ファゴット、チェロ、オーボエなど多彩な楽器がめじろ押し、サルデッリが指揮する曲も聴ける。これらは再発見された楽譜がかなりな部分を占めるのではないだろうか。「プレイリスト」と称して、良いとこどりで寄せ集めた様な聴き方もできる、気合の入った演奏、多彩な音色で楽しめる。見事なリコーダー、ファゴットの咆哮、暴れまくるチェロ・・・これは多分ヴィヴァルディの曲には観客を喜ばせる要素が込められていて現代の演奏家たちがそれを引き出しているのだろう。

アーノンクールの言葉も引用してみる
「ヴィヴァルディの作品は時にすべての楽器のソロ奏者に至難な要求をしているが、そうした箇所からは、これらの作品が最高の腕をもつ娘たちのために書かれたことがうかがえる。この楽団のレパートリーであった作品が印刷される場合、たいていヴィヴァルディは徹底的にこれを書き直した。手稿譜と印刷譜を比較してみると、たぶん男性向きにするためだろうが、印刷版の方では大幅に技術的な簡略化が行われていることが多いのがわかる。」(古楽とは何か)音楽の友社



第15回フレンドシップコンサート





フレンドシップコンサートも15回目となりました。
私たちHRCは都合により演奏に参加できませんが、次回はぜひ演奏でも参加したいと思います。

今回は、11グループが参加し、途中、会場全体合奏あり、ゲスト演奏ありと、一日、リコーダーの音色をお楽しみ頂けます。
是非、お好きなリコーダーをご持参の上、お気軽に足をお運び下さい。楽譜は当日受付で配られます。

第15回フレンドシップコンサート
演奏団体名 (演奏開始時間)

1.ねころびと--------12:30
2.チエルアルコ------12:50
3.フェリーチェ------13:10
4.ウインドベル------13:30
  休息(15分)
5.厚木リコーダーオーケストラ--14:05
6.TRET--------------14:25
7.Gクレフ-----------14:45
8.Ricco Suono------15.05
9.全体合奏-----------15:25
  休息(15分)
10.アンサンブル奏---16:00
11.リコーダーアンサンブルぴぽ--16:20
12.ジャスミー-------16:40
13.ゲスト演奏-------17:00
辺保陽一、細岡ゆき

 2019年3月16日(土)
会場:稲城中央文化センターホール
    稲城市東長沼2111番地 Tel. 042-377-2121
開場:12:00
開演:12:30
入場無料
最寄駅:京王相模原線稲城駅下車、徒歩10分

(リコーダーの広場、Facebookにも、ほぼ同じ内容で載せてあります。) 




12/21/2018

光るリコーダー



クリスマスの演奏でリコーダーを光らせて見ようと考えた。当然LEDを使用するが、ただ光ったり点滅するだけでは面白くない、演奏に合わせて変化することが必要だ。
1.音の高さを検出して青とか赤に発光する。
2.音量の変化に応じて明るさや点灯数が変化する
私自身で作るのは手に余るので、知人に制作をお願いした。
リコーダーは当然透明な楽器が良いわけで、ヤマハのアルトとソプラノがスケルトンタイプとして売り出された時ピンクのソプラノ バロック運指を一本購入したのだ。通常は木製の楽器を使用するが、曲の内容によってはピンクのスケルトンも効果的で時々使用して来た。今回アルトリコーダーが欲しかったので、楽器屋に寄ってみたらアルトが無いのだ。それにソプラノも色は3色ほどあるが、ドイツ運指のみでバロック運指は無いとのこと。
最初にスケルトンタイプが売り出されたのはもう10年以上前になるかもしれない。その時はソプラノ/アルト、運指もバロック/ドイツ、色も3色ほどあった。時代は変わりモデルチェンジしてソプラノのドイツ運指のみに縮小されてしまったのだろう。
慌ててあちこち探してみたが、痕跡も見つからず、中古市場もスケルトンタイプ自体が出てこない。とりあえずピンクのソプラノ1本でやってみるしかない。

先日電気回路部分のテストを行なったので簡単に紹介します。
シリコンマイクにより音声を感知し、周波数によりLEDが青、緑、黄、橙、赤に発光する。LEDはテープ状のフルカラーだ。
また音量の変化に応じて光量や点灯数が変化する。
電源は小さなリチュウムイオン電池を内蔵している。
最初の設定では、低音から高音になるにしたがって赤→青であったが、感覚的には高音が赤だと思うので、低音→高音 青→赤に変更してもらった。
私の世代の感覚からすると回路や乗数の変更など必要と思うが、パソコンによるプログラム変更だけで出来てしまう。またリコーダーの音域に合わて上手く色配置にしないと発光しない色ができてしまう。
動画ではLED光を直接撮影すると光が強すぎて露出オーバーになり色再現が難しいので紙に反射させて撮影している。
とりあえず再調整して23日のクリスマス演奏会で使ってみるつもりです。


12/17/2018

近江楽堂で演奏した



フラウト・カンタービレ・プレゼンツ
〜細岡ゆき門下生リコーダー発表会〜
2018/12/08(土)  近江楽堂  

近江楽堂でプロ奏者の通奏低音で演奏した。
チェンバロは矢野薫さん、ヴィオラ・ダ・ガンバ は なかやまはるみさん
今回はYさんと二重奏をやりたいと思い何曲か物色してコレッリの二重奏を選んだ。楽譜はRJPでチェンバロ伴奏付きの楽譜を利用させてもらった。
低価格で楽譜や伴奏音源など簡単にダウンロードできるので選曲するのも簡単。 曲は ソナタ Op.1-3 
原曲はヴァイオリンの二重奏だけれどもリコーダー用としてイ長調からハ長調に移調してある。当初は単純に通奏低音付きの二重奏ソナタと考えていたが、原曲をCDなどで聴いてみるとバロックチェロ?も十分に自己主張しているので、トリオソナタと考えてよいと思われる。

トリオソナタ3番 Op.1-3   A.コレッリ
1.Grave   2.Allegro   3.Adagio  4.Allegro 

ペトルッチ楽譜ライブラリーで調べてみると、2台のヴァイオリンとチェロそしてオルガンが指定されているようだ。チェロのパートを通奏低音とは別立てとして(かなりの部分は共通しているが)ヴィオラ・ダ・ガンバにお願いし、チェンバロにもビシビシ決めてもらうことにした。
楽譜はfinale Print Musicを使用して作り直した。チェンバロはレアリゼーションなし、ガンバも別立てのパート譜が必要となる。リコーダーもブレス位置や音符の大きさなど修正した。全曲入力するのは手間もかかったが、一度入力してしまえばスコアもパート譜も自在だし一段に収める小節数も調節できるので、曲の流れに合わせた楽譜がプリントできるのだ。

肝心のYさんとの練習は互いの日程が合わなくて2回しか出来なかった。

本番一週間ほど前の伴奏合わせでは、リコーダーの2人は緊張しているのか少しぎこちない部分もあるが、ガンバとチェンバロがビシリと寄り添ってくれるので、すごく気持ち良い。 Allegro の早い楽章に不安をもっていたが、細岡師匠に指摘されたのはむしろGrave Adagioなどのゆっくりした楽章での息のテンポが速すぎる、「会場の空気をしっかり鳴らしてください」とのこと。

当日のプログラムは私たちが1番目なのでコケるわけにはいかないのだ。
朝から狭い控え室にひしめき、超過密のリハーサル、あっという間の本番、残響が豊富でかつ柔らかいのは、全て曲面壁からの反射だからだろう。しかし冷静に全曲演奏できたわけではない、音をミスすれば「シマッタ」難しい箇所が近づくと「ヤバイ」などの思いが頭に走る。それを打ち消しつつ、流れる音楽に集中する。Yさんのリコーダーの音が聞こえる、ガンバが迫力でグオーと押し、チェンバロがザザーンと決めてくる。・・この流れに乗っかれば良いのだが腰砕けになってしまいそう。今までの練習の貯金がものを言う筈なのだが、貯金の額が不足気味、でも何とか終わりまで漕ぎつけた。

自分の演奏が終われば一気に解放されて、後続のプログラムを楽しむことが出来た。
かなり緊張された演奏者もいたけれど、それぞれ自分の壁を乗り越えているのだ。演奏終わった直後のホッとした表情がいいですね。ガッツポーズの方もいて思わず大拍手した。こちらまで嬉しくなってしまう。

私達の演奏は「思っていたより良かった」との感想をいただいたが、録音(ちょっと失敗)を聴いてみてもとりあえず最後まで繋がったけれど、あまり冴えない感じ。
しかしコレッリの古い楽譜を自分で調べたり、優秀な相棒が手伝ってくれたり、プロのチェンバロとガンバがしっかり支えてくれ、その上 近江楽堂、観客あり・・「贅沢の極み」なのだ。
コレッリはリコーダー奏者にとって宝の山かもしれない。まだしばらくお付き合いさせてもらいます。





9/25/2018

コレッリで上がって演奏止まる

本番前の練習



リコーダーでコレッリのソナタOp.5-9 を演奏していたのだが、めちゃくちゃに上がってしまい、演奏が途中でストップしてしまった。
演奏中に上がってしまう事などここ10年ほど無かったのに。

学生時代の部活のOGOB会で演奏できることになった。
当時指揮者をしていたO君が今はオーケストラでチェロを弾いているので、合奏をお願いした。演奏曲はコレッリのソナタOp.5-9 本来はヴァイオリンでト長調の曲なのだが、リコーダー用にハ長調とし6月にフレンドシップコンサートで演奏したことがある。その時はリコーダー四重奏の編曲だった。練習も比較的時間をかけたので、そこそこの仕上がりで、なんとなく自信があったのだろう。今回は変ホ長調として音が少し高くなりチェロの通奏低音付きだが、お互いに忙しかったので合わせる練習は本番当日の午前中だけだった。それが最大の問題だったと思う。
調が異なるとはいえ以前やった曲なので気楽に考えていたのだ。本番が近づいたので練習を始めたらヤバイ! なめらかに演奏できないのだ。知った曲とはいえフラットが3つもあると難度がかなり高くなる。時間がないので多摩川河川敷練習所でも数回練習したがそれでもモタつく場所が残った。
本番当日の練習場は残響が多く何となく上手くなったような気分、一部指がモタつく箇所があるが何とかなるだろうと本番に臨んだ。
ところがこの会場はやけに残響が少ないのだ、音楽演奏ではなく講演などを目的に作られているのだろう。だから練習会場に比べるとリコーダーの音がやけに貧相に聞こえる。
会場には昔怖かったOBや後輩たちがいる、更に現役の部員まで聴きに来ている。その上プログラムで我々の直前のギター演奏がやけに完璧だった。
演奏は第1楽章第2楽章のみ
第1楽章 Prelude はゆっくりなので余裕しゃくしゃくの筈なのだが、余裕のない演奏でとりあえず終わり。
第2楽章 Giga ではテンポが早くなりリコーダーとチェロで三連音符の掛け合いのように進行するのだが、チェロの三連音符が思っていたリズムと少し異なるような気がして気になってしょうがない、多分チェロの方も違和感があったのではないだろうか。双方の違和感がどんどん増幅し、自分の演奏に集中できない! リズムが乱れ指がもつれて音をいくつか出し損ねた・・・しかし楽譜だけはしっかり目で追っている・・繰り返し・・「よしリベンジだ!」と思ったが、呼吸まで乱れて来てもうメロメロ・・ついに楽譜まで見失い バンザイ!  一旦止めて途中からやり直させてもらってガタガタ状態のまま終了。穴があったら入りたい 
同期の友人が「難しそうな曲だね」などと声をかけてくれるのも、かえって心苦しい。
演奏終了後の立食パーティーではニコニコしながら声をかけてくれた先輩が多かったが、これは失敗が招いた「成果」だったのかもしれない。




7/07/2018

第44回昼下がりのコンサート



6月24日 昼下がりのコンサート終了しました。

プログラム
・涙のパヴァーヌ  ・・・・J.P.Sweelinck
・今こそ別れ・・・・・・J.Dowland
・ソナタ Op.5 No.11  ・・・・A.Corelli
・今日の料理テーマ・・・・富田 勲
・翼を下さい・・・・・・・村井武彦
・琵琶湖周航の歌・・・・・吉田千秋
・メドレー・・・・編曲  高梨征治
  (富士山 さくら貝の歌  あざみの歌 水色のワルツ)
・雨のメドレー・・・・編曲  高梨征治
 (雨ふりお月さん 雨上がり 雨降りくまの子 雨ふり 夏は来ぬ)
・東京ラプソディー・・・・古賀政男

今回はフレンドシップコンサートで紹介されたYさんにコレッリのソナタ 通奏低音のバスリコーダーをお願いした。それぞれ個人的には練習したと思うが、一緒に合奏したのは一回だけちょっと心配だった。
お客さんは普段より少なめ、「他に行事があったのかねー」 などとお客さんのほうが気遣ってくれた。

「涙のパヴァーヌ」はスヴェーリンク編 いつものダウランド編とはだいぶ雰囲気が違う。ウエットではなくかなりドライな感じ、思うにパイプオルガンのための曲ではないだろうか。あまりベタベタの涙でないところが良い。

「今こそ別れ」 リコーダー四重奏の楽譜だったが、最初にリュートで全曲演奏した後、トップパートから順番に演奏に加わる演出を試みた。トップパートはソプラノリコーダーを想定していたようだが、あえてアルトリコーダーを使用した。

コレッリ  ソナタ Op.5 No.11  Yさんと二重奏。今回は練習時間も少ないので、1. Preludio  2.Allegro のみ ヴァイオリンの原曲はホ長調だがアルトリコーダー用としてへ長調に移調してある。第二楽章などは跳躍する部分が一部低い音なのでその部分全体を1オクターブ高くしてある。
第1楽章 Preludio は最低音がF、最高音がC 、もちろんアルトリコーダーを前提とした移調なのだが、最高音のCがきれいに出せるテナーリコーダーなら演奏可能。全体としても低い音が多いのでむしろテナーリコーダーが良いと思われる。 

第2楽章 Allegro へ長調への移調だけではなく、跳躍する部分が1オクターブ高くなっている。これはアルトリコーダーに適合させるためでもあるが、跳躍を伴い華やかな演奏とするにはこの処理は正解かもしれない。
実際ヴァイオリンでの演奏を聴いてみると、華やかに高音で演奏しているように聞こえるが、楽譜をみるとちょっとビックリする。音符がほとんど五線譜内に収まっている。
ヴァイオリンの場合はこれを華やかに弾くことができる。キラキラした高調波を多く含ませる演奏も可能なのだ。試みに音域がほぼ近いテナーリコーダーで演奏してみるとおとなしく響き、場合によっては1オクターブ低く聞こえるかもしれない。これはリコーダーの音が基本波がほとんどで高調波成分が非常に少ないという性質のためだ。
そのため1オクターブ高く移動してアルトリコーダーで演奏すると少しキンキン感はあるが、華やかさも出る。

そんな訳で今回第1楽章 Preludio はテナーリコーダーで演奏し、第2楽章 Allegro でアルトリコーダーに持ち替えた。 ちょと変則だったかもしれない。
第2楽章十六分音符の連続する場所は案の定ズッコケかかったが、Yさんが上手く合わせてくれた。

今日の料理テーマ  テレビの料理番組でおなじみの曲。リコーダーでマリンバ風の演奏は楽しい。メドレー2曲は高梨さんの編曲、よくこれだけ集めたと思う。 時々 唱和する声が聞こえたが、演奏用の編曲だから歌いにくかったと思う。
東京ラプソディー  作曲 古賀政男となっているが、原曲(確かイタリアの曲)をマンドリン演奏で聞いたことがある。前半はよく似ているが、後半の手放しの明るさは東京ラプソディーが断然勝る。
次回は9月30日(日)を予定

7月7日 太田光子/平井み帆「コレッリを夢見て〜出会い〜」近江楽堂 ではコレッリ ソナタ第11番を演奏する、変ロ長調 となっている。どんな演奏だろう。楽しみです。

6/17/2018

南米の謎の笛 タルカ

タルカ 2種類 アンデスの家ボリビア にて


南米のフォルクローレと言えばすぐにケーナが出てくる。
しかし現地にはまた別の笛 ピンキージョ、モセーニョ、タルカなどの不思議な笛類が存在する。南米の紹介などで民族衣装を着て、これらの笛を吹いている写真を見ると土着の民族楽器のように思われる。

一般的にはこの3種類の笛はリコーダーと類似であることは言われている、フォルクローレの関係者などでそのような意見が散見される。「アンデスの家」の福岡さんも、なんらかのリコーダーの影響を受けていると言っておられた。

私はさらに一歩進めてスペインポルトガル統治時代に持ち込まれたリコーダーの末裔ではないかと考えている。
このブログではスペイン、ポルトガルの統治時代にリコーダーが持ち込まれたと主張してきた。(中南米におけるルネッサンスリコーダーの痕跡)それはワマン・ポマ 「新しい記録と良き統治」(2013/12/16)のイラストであったり、モトリニーア神父「ヌエバ・エスパーニャ布教史」(2013/11/29)あるいはガルシラーソ「皇統記」(2014/2/16)などであったりするが、それらは間違いなくリコーダーを指し示している。そしてそれはある時期 特定の場所で起こったことではなく、相互の関連なく時期も場所もバラバラ、つまりかなり長期間 そして南米の広範囲にリコーダーが使用されていたことを示しているだろう。ここまでは当時の貴重な文献による推測で十分な根拠がある。

現地では当然研究が進められていると思われるが、
日本ではこれ以上の資料は入手できないと思われるのでここから先は私の独断で進むことをお許し願いたい。「ピンキージョ、モセーニョ、タルカ は昔持ち込まれたリコーダーの末裔である」
ケーナは竹の筒のようなパイプに息を吹き付けて音を出す(音が出しやすいように切り込みが付いているが)サンポーニャも同様で極めて原始的な発音方式だ、ところがピンキージョ、モセーニョ、タルカはリコーダーと同じウインドウエイ、ラビューム、を有し機能だけではなくその構造まで類似である。これは徐々に改良されたと考えるよりリコーダーの模倣あるいはリコーダーそのものと考えられる。
前述の資料ではフランシス会やイエズス会の修道士達が原住民の教化村を作り自立した生活を保証する、教育を受けた少年たちは見事にリコーダーを合奏し歌を歌う、作曲や指揮ができる少年まで現れる。当然リコーダーの名手も生まれていたはずだ。しかし強欲なスペインやポルトガルの移住者の圧力で最終的には修道士達は国外追放となり教化村は崩壊してしまう。

村から離れた少年は自分でリコーダーを作ってみることにした。リコーダー制作の手伝いもしたことがあるので構造は分かっている。筒状に木を加工するのだが、旋盤など無い、かまぼこ型に木を削り中を彫って溝を作り板を貼ればかまぼこ状の筒ができる。あとはラビュームとウインドウエイを作り、指穴をあければ出来上がり。竹などで代用すればもっと簡単だったと思われるが、少年はあくまで木にこだわったのは、かって使っていたリコーダーが木製だったから。 
現在も演奏されるタルカは大中小と3種類あり3種類同時に演奏するのだそうだ。それも同じ指使いで!リコーダーのソプラノ、アルト、テナーを同じ指使いで同時に演奏することを考えてみれば良い。とんでもない響きになるはずだがその音が人知の及ばぬ世界を表していると考えられているのかもしれない。
この不思議な合奏も以前 教化村で行われていたリコーダー合奏の名残りではないだろうか。ソプラノ、アルト、テナーのようにサイズの異なるリコーダーが大、中、小のタルカに置きかわり、楽譜は失われ忘れ去られてしまった。
・・・いかがでしょうか私の仮説です・・・

巻頭の写真は吉祥寺時代のアンデスの家ボリビアで撮影させてもらったタルカ 2種類 他は在庫のケーナ。

ピンキージョ、モセーニョについては別稿で書く予定です。

参考資料
「幻の帝国」 南米イエズス会士の夢と挫折    
 伊藤滋子 同成社  2001年8月10日

6/05/2018

多摩川練習



コレッリ 作品5-11 のソナタ    バロックヴァイオリンのモニカ・ハジェットの演奏があまりに素敵なのでリコーダーで二重奏を約束したY氏に楽譜を送ったのだ。1楽章、2楽章だけだったので軽く考えていたのだが、ム!難しい。 モニカ・ハジェットは軽々と楽しそうに演奏しているのだが、それは確かなテクニックの裏付けあってのこと、16分音符がダダダダダダ・・と続くところなどは、途中から息は乱れ、舌は引きつり、指はもつれ、とても続けられない。
Y氏からは「カラオケ店で練習しましょう」など言ってきているのでモタモタしておれない。
仕事帰りに多摩川の河原で練習するしかないだろう。
久しぶりの多摩川だが快速急行が下車駅の登戸に止まるようになり、おまけに増発までされている。
これは小田急電鉄が私の練習のために便宜をはかってくれたようなものだ。
ケーナは時々持ち込むが、リコーダーは随分久しぶりのような気がする。少年サッカー場なども作られてだいぶ雰囲気が変わってきたが、川岸に岩が並べてあるのは以前と同じ、その一角に腰を下ろす。目の前に川面が広がり、カモ類はもういない。時々コイとおもわれる魚がジャンプしている。遠くでトランペットの練習をしているらしい。

全音の新ブレッサンを組み立てて音を出す。天井がなく音は拡散するだけだから、実にショボい音、でもこれが真の私の音なのだ。
ダメなところは相変わらずなのだが、同じ16分音符の連続でも分散和音になっているところはなんとかできる。そのフレーズを頭の中で歌うことが出来ていれば息も舌も指も連動して動くらしいのだ。ところが単純でも機械的に進行していく場所では歌うことが出来ず、音符を目で追っているので目の反応が少し遅れ、その上 息、舌、指も相互に連動せず途中で破綻してしまうのだ。
突然雲が切れたらしく沈む直前の太陽光が川面に広がる。ふと気がつくと目の前の岩にリコーダーを持った私の影があった。
帰りの電車の中でモニカ・ハジェットを聴く「単純で機械的な進行」ではなかった、実はながーいフレーズなのだ。暗譜して歌えるようになれば多分演奏できるのではないだろうか。

5/27/2018

フレンドシップコンサートを終わって「ウミネコ笛」

ソプラノの頭部管を利用したウミネコ笛


1、CONTRAPUNCTUS Ⅰ  J.S.Bach
2、SONATA Op.5-9  A.Corelli 
     Preludo, Giga,Adagio,Tenpo di Gavotta  
3、 瀬戸の花嫁  平尾昌晃

これが平尾(HRC)の演奏した曲です。演奏者4人
傾向がバラバラだけれどもこれもHRCの主張でもあります。

CONTRAPUNCTUS Ⅰ  J.S.Bach
何回も演奏している曲なのでかなり自信を持って臨んだ曲だったのですが、あるパートが途中で突然ずれて大混乱・・一瞬目の前が真っ白「アチャー!」・・すでに曲の中盤だったので止める事も出来ず、私は強引にソプラノパートを演奏し続けました。他のパートも徐々に正規の位置に戻ってくれて最後は一緒に終わることができた。「終わり良ければ全て・・・」よかったネ

SONATA Op.5-9  A.Corelli 
コレッリの美しいソナタは演奏していて楽しかったけれども原曲はソロヴァイオリンと通奏低音、リコーダー四重奏に編曲は少し無理があるかも。中間の2パートは欲求不満だったかもしれない。
原曲はイ長調だが今回はハ長調 に編曲してある。リコーダーで演奏するには少し低めだったかもしれない。ブリュッヘンなどは変ホ長調で演奏している。難度は少し上がるがいずれ挑戦して見たい。

瀬戸の花嫁  平尾昌晃
今は練習に参加できないTさんの編曲、アルトリコーダーの高音部を容赦なく使って歌わせる。雰囲気を出すため「ウミネコの鳴き声や汽笛の音」を使うことにした。当初は録音でやろうとしたが、「ウミネコ笛とバスリコーダーの汽笛」を使用した。写真はウミネコ笛 ソプラノリコーダーの頭部管を使用し、竹ひごに丸い厚紙を接着したスライダーを出し入れして音に変化をつけウミネコを模したつもり。録音を聴いてみるとそれなりの雰囲気は出ていたように思う。



4/25/2018

演奏会「リコーダーでコレッリ」



「リコーダーでコレッリ」  リコーダー:本村睦幸 チェンバロ:三和睦子 4月20日
フレンドシップコンサートの前日だったが、聴き逃すわけにはいかないので、時間を工面して出かけた。会場のSpace415 は初めての会場なので時間に余裕を持って出かけたが、中野駅北口を出て地図にしたがって歩き、住宅街に入るとすぐに「Space415」の看板が見えた。開演1時間前、ちょっと早すぎたかもしれない。階段を上がり会場に入ると「昼の部」の観客の方たちがまだ残っていて談笑されていた。そう今日は同一のプログラムが昼、夕、夜 と3回公演なのだ。

プログラム
アルカンジェロ・コレッリ 
・ソナタ第2番ト長調(作品5の10ヘ長調による)
    編曲者不詳  1702 ロンドン、J.ウォルシュ出版

・ソナタ作品5の5 ト短調
    編曲者不詳  1754 パリ、ル・クレール出版

フェルディナンド・デ・メディチ
・プレリュード  (チェンバロソロ)

ドメニコ・スカルラッティ
・ソナタニ長調 k492   (チェンバロソロ)

アルカンジェロ・コレッリ
・ソナタ作品5の4 ヘ長調
    J.C.ペツ編曲 1707 ロンドン、J.ウォルシュ出版

「夕方の部」の予約者は10名程度らしく椅子もそれに合わせて並び替えられた。私はチェンバロの鍵盤が見え、かつリコーダーからの距離が最適と思われる位置を選んだ。トークコンサートとのことで楽曲の説明も楽しめたし、何よりもリコーダー演奏の細かいニュアンスが直接伝わってくる快感。実に贅沢な演奏会! この広さ、この残響が心地よい。例えば近江楽堂では残響が長すぎて、曲名のアナウンスですら聞きづらく、演奏の細かいニュアンスなどはピンボケで曖昧になってしまう。もっともその曖昧さに助けられることも身に沁みて承知していますが。

コレッリが作品5をイタリアで出版したのが1700年とのことで早くもその2年後にロンドンでリコーダー用の編曲譜が出版されたのは時代を考えると破格の速さとの説明があったが、ラジオもテレビもなかった時代ロンドンにコレッリの曲を演奏したいと願うアマチュア演奏家が多数いたことになる。そしてそれが一時のブームで終わることなく、約50年後今度はパリで編曲譜が出版されている。もっともこれはトラベルソ用の編曲らしいのだが、コレッリ人気の根強さも感じられる。

アンコール曲名が告げられた “Tenpo di Gavotta” 
えー!これって作品5の9 の第4楽章  あすフレンドシップで演奏する曲だ。
トップパートがほとんど四分音符だけで構成されているので、装飾をたっぷり使わなければならないとこの後に及んでも悩んでいたのだが、本村氏は「気楽に流しましょう」とばかりに最小の装飾でどんどん進む。その流れが快感を呼ぶ。目から鱗、装飾の少なさだけでも真似しましょう。
私への個人的なプレゼントのようにも思えた。

4/18/2018

SONATA Op.5-9 A.Corelli


今度のフレンドシップコンサートでこの曲をリコーダー四重奏で演奏する予定です。
この曲との出会いは10年以上昔にさかのぼる。(「悪魔のトリル」イタリア・バロック・ヴァイオリン名曲集   メルクス) の中の一曲だった。悪魔のトリルやオルガン付きのシャコンヌが印象が強烈だったのでコレッリのソナタ9番はあまり印象には残っていない。しかしジーグの楽譜が配られて演奏してみた時コレッリとすぐわかった。
この件、以前のブログにも書いたが、エンリコ・オノフリのCD(ヴァイオリンとヴィオローネ又はチェンバロのためのソナタ作品5 )の中で曲名を確認できた。また同じくモニカ・ハジェットの(作品5)でも聴くことができる。ハジェットのソナタ9番は端正な演奏で好感が持てる。一方のオノフリはイタリア人らしく遊び心十分と言って良いのかどうかわからないが装飾も自在で楽しませてくれる。メルクスも久し振りに聴いてみるとしっとりとした演奏で悪くない。
多分素材が良いから煮ても焼いても場合によっては生でも食べられるのだ。
有名な曲だから多くの演奏家が取り上げている。

ヴァイオリンの曲だがリコーダー用の編曲が2年後には出版されたそうだから、その様な需要も多かったのだろう。ソナタ9番では原曲はイ長調だが、リコーダーではハ長調に移調してある。

リコーダーでも多くの演奏を聴くことができる。ブリュッヘン、ペトリ、ラウリン など
ブリュッヘンの演奏は変ホ長調、フラットが3つあり一般的なハ長調より2音高くて高音には苦労する場所もあると思うが、全体にハリのある音域、リコーダーで勝負している感じがする。 ラウリンは原調にこだわりイ長調、しかし低すぎるので1オクターブ高く演奏しているのではないだろうか。キラキラ輝く演奏でリコーダーの技巧としては申し分ないが、原曲の田園的な大らかさからは距離ができてしまった気がする。
ペトリは新旧2回の録音ともハ長調で演奏している。(2015の録音で表記はA Major となっているが、原曲の調性であり、実際の演奏はハ長調)3人の中で一番低い音域で田園的な雰囲気は残しながら、装飾も見事に決めている。低音部の早い動きも「もたつく」ことがなく、高いテクニックは当然として、Mollenhauer社のModern Alt Recorder の使用もそれに寄与しているのではないかと思った。
テレマンのリコーダーオリジナル曲をモダンリコーダーで演奏するのは「ずるい」事かもしれないが、コレッリのヴァイオリン曲の演奏にモダンリコーダーを使用するのは、十分に意味のあることだと思う。

自分たちの演奏
この時代の曲は演奏家が装飾を施すことを前提として作られている、演奏のプロフェッショナル達には当然のことながら、私たちアマチュアには困難なこともある。楽譜通りの演奏だけでも足元がふらついているのに、さらに装飾などを加えたら惨めな結果になることは自明なことだ。第1楽章 Prelude ,2楽章 Giga は基本的に楽譜通り、3楽章 Adagio ,4楽章 Tempo di Gavotta. は必要最小限の装飾をつける予定です。

演奏会
「リコーダーでコレッリ」  リコーダー:本村睦幸 チェンバロ:三和睦子 4月20日
リコーダーの広場の (演奏会・イベント情報)にフレンドシップコンサートの情報を書き込んだとき、この演奏会を見つけた。
なんとコレッリの作品5のソナタを3曲も演奏する。フレンドシップの前日だけれどぜひ聴きたい。

参考CD
・「悪魔のトリル」イタリア・バロック・ヴァイオリン名曲集 メルクス 1972
・「ヴァイオリンとヴィオローネ又はチェンバロのためのソナタ作品5」 エンリコ・オノフリ 2013
・「コレッリ ヴァイオリンソナタ集 Op.5」  モニカ・ハジェット 2005
・ 「Corelli la Follia」 フランス・ブリュッヘン、グスタフ・レオンハルト、アンナー・ビルスマー 1980
・「Italian Recorder Sonatas」 ミカラ・ペトリ & ジョージ・マルコム 1985
・「CORELLI」   ミカラ・ペトリ & マハン・エスファハニ 2015
・「ARCANGELO CORELLI SONATAS From Op5」 ラウリン 2013






3/26/2018

フレンドシップコンサート演奏曲(HRC)


フレンドシップコンサート演奏曲
4月21日の演奏会まで1ヶ月を切った、出演するグループは曲目の仕上げ練習にかかっていると思います。HRCも遅れがちではありますが、やっと曲目と順番が決まりました。
1、CONTRAPUNCTUS Ⅰ    J.S.Bach
2、SONATA Op.5ー9    A.Corelli 
     Preludo, Giga,Adagio,Tenpo di Gavotta  
3、  日本の曲 (ヒミツ)

コントラプンクトゥスⅠ   J.S.Bach
この曲をHRCで練習始めてからもう10年ぐらい経つでしょうか。初歩的な合奏曲を練習し、そろそろ大きな曲もやってみたいね。などと考えていた時 細岡師匠が持ちこんだ曲です。とにかく譜面が難しかった。自分の譜面どうり演奏するのもおぼつかない部分もあり、他のパートを聴いている余裕なんかない。最後が一緒に終わればヨカッタよかったで、しかしそんな状態でリザーブコンサートにデビューしたなんて度胸だけは評価できるかもしれない。

今回奏者が4名揃ったので演奏してみます。以前よりはお互いに聴きながら演奏できますが、やはり難しい曲です。途中でコケたら復帰が難しかもしれない。コレッリのソナタ集作品5より40年も後に作曲されたのが不思議な気もします。

バッハの最晩年に作曲が開始され対位法の技術を駆使し究極の構築性を目指したと言われています。曲集「フーガの技法」は死後未完成のまま出版された。

ソナタ作品5ー9  A.corelli
最初はコレッリの曲が2曲 サラバンドとジーグ の楽譜があり、「昼下がりのコンサート」でも演奏しました。調べてみるとどちらも作品5として出版された12曲の一部で、サラバンドは7番目 ジーグは9番目のソナタに含まれる楽章だとわかりました。他の楽章も調べてみると皆楽しめそうな曲なので、それなら「ソナタ全曲通して演奏してみよう」という事になり、作品5ー9の他の楽章の楽譜もあわてて揃えました。原曲はイ長調ですが、ハ長調に移調し4本のリコーダーで演奏します。
コレッリは晩年、出版されたヴァイオリンの曲以外は廃棄したと伝えられるほどで、残された曲は佳曲揃いと言われているそうですが、納得できるような気がします。ヴァイオリンの曲らしく運弓が見えてくる様な部分も多いのですが、リコーダーらしい演奏もあっても良いと思っています。
作品5の曲集が出版されたのが1700年とのことですが、人気が高く再販を重ね、リコーダー用の編曲も2年後には出版されていたそうですから、(コレッリの思いは別として)リコーダーでじゃんじゃん楽しんで良いはずです。

日本の曲  
とりあえず秘密とします。







3/07/2018

第14回フレンドシップコンサート



フレンドシップコンサートのチラシを掲載します。
演奏団体は決まっていますが、演奏順番や細目は調整中です
演奏順番が決まりましたので、掲載します。(4月4日)

第14回フレンドシップコンサート
4月21日 稲城中央文化センターホール
開場12時30分 開演13時  入場無料

第14回 フレンドシップコンサート プログラム
 (演奏順番、団体名、演奏開始、終了)
1 HRC     13:00-13:20
2 チエルアルコ  13:20-13:40
3 フェリーチェ  13:40-14:00
4 ウインドベル  14:00-14:20
5 ねころびと   14:20-14:40
————休憩———14:40-14-50
6 Ricco Suono. 14:50-15:10
7 TRET.          15:10-15:30
8 Quatre Saisons  15:30-15:50
9 Gクレフ        15:50-16:10
10 全体合奏.    16:10-16:30
11 厚木リコーダーオーケストラ  16:40-17:00
12 ぴぽ      17:00-17:20
13 ジャスミー   17:20-17:40
14 ゲスト演奏   17:40-18:00

全体合奏は Abendlied. Op.69. No.3
     Josef Rheinberger (1839-1901) 
 (夕べの歌  ヨーゼフ・ラインベルガー  )です。
細かい音符などなく、数回の練習で仕上げることができると思います。
ソプラノやアルトリコーダーでも参加できます、ぜひリコーダーをご持参ください。

楽譜は当日受付にて配られるはずです。


ゲスト演奏家
大塚昭道(リコーダー)
細岡ゆき(リコーダー)

企画構成 平尾リコーダークラブ
問合せ  rec04.fsc(a)gmail.com  
              (mail用に文字を訂正願います)

2/11/2018

フットペダルを作る

iPad airとフットペダル


譜めくり用フットペダルを作る
iPadのpiaScoreに楽譜が貯まってきた。紙の楽譜のように(A4) 2ページの見開き(A3)ではなくA4より小さい縦一枚だから、譜めくりの回数が多くなる。やはり専用の譜めくり用フットペダルが欲しくなる。この際キーボードを改造してフットペダルを作ってみた。

材料
Bluetooth キーボード  薄板、蝶番用塩ビシート  両面テープ
キーボードの矢印キー「→」「←」で譜めくり可能だが右下に配置されていてバランスが悪い。ほぼ中央に配置されている「7」「8」でも矢印キーのように左右にページを送ることができるので、それを利用する。但しこの場合は入力モードを(English)にしておく必要がある。

概要
キーボード全体を木製の薄板でカバーして各キーが押せない状態にしておき、「7」「8」キーだけはそれぞれカバーに孔を開けペダルで押せるようにする。
部品一式
薄板のカバーは手持ちの3mm厚のヒノキ板を使用、周囲を3x6のヒノキ角材で囲ってずれ止めとした。ペダル部分は同じく3mm厚のヒノキ板、蝶番部分は金属製だと動作が重くなるので、クリアファイルの塩ビシートを使用、
キーを押す部分は「消しゴム」を5mmの高さとしてペダルの裏側に両面テープで張り付けてある。
全体として足で操作するには少し「やわ」な感じだが、しばらく使ってみて改造するつもりです。

譜めくり動作そのものは快適にできるペダルに仕上がったと思っている。
カバーを外せば当然キーボードとして使用できる。





2/01/2018

iPadで楽譜-2

矢印キーで譜めくりが出来る

iPadに入れた楽譜が徐々に増えてきた。まとめてある程度の量を入れるときは、スキャナーを併用した方がミスなく品質の良い楽譜を入れることができる。
譜めくりに関しては、休符があったり右手が空いたりすれば良いのだが、都合が悪い場合も結構あり、譜めくり箇所が近づくと緊張してしまい、肝心の演奏が疎かにになったりするので、安心してめくれるフットペダルは必須と思うようになった。

譜めくり専用のペダル。“Air Turn PED pro ”あるいは”IK Multimedia iRig Blue Turn”は足で操作し、Bluetoothでワイヤレス接続する。まだ入手してないので、同じくBluetooth で接続する外付けキーボードを試してみた。何とバッチリ動作するのだ。写真にある右向き矢印キーを押すと次のページへ進むことができる。左向き矢印で戻ることもできる。   何だ!ちょっと拍子抜け。 同様に数字キーの(1と4)(7と8)でも矢印キーと同じ動作をすることが分かったが、これは少し調べて見る必要がありそうだ。特に(7と8)はキーボードのほぼ中央に位置するのでバランス上具合が良さそうだ。
動作上から考えれば、譜めくり専用ペダルはミスなく確実な動作が期待できるが、機能上から考えればキーボード機能のほんの一部しか使っていないことになり、だったらもう少し安くならないのかと考えてしまう。
足で操作できるペダルを工夫しキーボードに取り付ければ使えるかもしれない。試作してみましょう。

最近練習を始めた曲で、Giga  A.Corelli と記された楽譜がある。6/8 の軽快な曲で、聞き覚えのある曲だ、コレッリの曲であることはわかるのだが、それ以上の記載がないため曲名が特定できない。曲の調だって編曲の過程で変えてあるだろう。iPod nanoに入れてある コレッリ 合奏協奏曲  作品6 イタリア合奏団 全部で12曲 CD2枚分 多分この中の一曲だろう。通勤電車を利用して聴き始めた。3日ほどで全曲聴いたけれども出てこない。聴きもらしかなあ、そんなはずは無い。最近リコーダーで演奏したコレッリは、ほとんどこの中の一曲だった。しばらく悩み 他のアルバム :コレッリ、ヴァイオリンとヴィオローネ又はチェンバロのためのソナタ作品5 エンリコ・オノフリ  ...しばらく聴き進むと、オーこれだ! ザックからiPad Airを取り出しpiaScoreでリコーダーの楽譜を開いて見る。間違いない
コレッリ 作品5 ソナタ第9番イ長調 第2楽章 Giga Allegro 繰り返しなどの細部は少し異なる部分があるが基本的にほぼ同じ、装飾音などは演奏者が加えているのだろう。

電子楽譜(PDF)だから電車の 中でも開くことが出来る。これが紙の楽譜束だったらたとえ持っていたとしても開く余裕はないだろう。


1/26/2018

iPad で楽譜

A4の楽譜と9.7インチiPadの画面

平尾リコーダークラブも発足して10年以上になるが、演奏技術は別として、楽譜がたまってくるのだ。大部分は演奏のためコピーした楽譜なのだが、きちんと整理してあるわけではなく、再度演奏してみたくなって、楽譜を探しても、簡単には見つからない。結局コピーする羽目になる。そして益々楽譜の束が厚くなるのだ。スキャンしてPDFに変換HDDに整理——など構想は何回も立てるのだが結局実行されないのだ。
最近はiPadなども性能が向上し、紙にプリントしなくとも画面から読み取ることが可能になり、スキャナーも内蔵カメラとアプリで十分実用になるらしい。
検索してみるとこの分野でも先行している方々が多くいるらしい。特に下記は参考にさせてもらいました。

ひろせめぐみさんは
歌声喫茶のピアニストで、お客の要求に対応するため、常に数百枚の楽譜を持ち歩かなければならず、電子化してiPadに入れておき、必要な時は即座に検索できて非常に便利なのだそうだ。また紙の楽譜からデータを読み取るのに、内蔵カメラを使用してアプリで処理、楽譜を見るのも専用のアプリがある。実際に活用した上での意見なので非常に参考になる。

彼女の推薦は
iPad Pro 12.9インチ  Scannable(スキャナーアプリ) piaScore(楽譜閲覧) 
Scannableを使用しての楽譜の取り込みなども具体的で丁寧に説明している。

リコーダー演奏にiPadの楽譜が必要だろうか? 
歌声喫茶のピアノと違って、常に数百曲持ち歩く必要は多分ない。紙の楽譜の方が見やすい。
しかし「昼下がりのコンサート」のような演奏を続けていると、繰り返し演奏する曲や季節の曲などiPadに収まっていれば便利ではないだろうか。また楽譜の束も解決出来るかもしれない。通勤の途中でも簡単に楽譜を見ることができる。問題は12.9インチのiPad pro、現在発売されているiPadで最大の画面で価格もかなりする。iPadの画面の大きさは対角線の長さをインチで示してある。これで見るとiPad Pro 12.9インチはほぼA4と同サイズであることがわかる。

試しに手持ちのiPad miniで試してみると初期型のためScannabl や piaScore のアプリがうまく動作しない。しかしEvernoteを使ってPDFの楽譜を表示してみると、画面は小さいが楽譜として使うことが出来そうだ。

よしそれなら
とりあえず標準サイズの9.7インチで我慢しよう。
iPadの各モデルと画面のサイズ
iPad Pro 12.9インチ(32.8cm)
iPad Pro 10.5インチ  (26.7cm)
iPad         9.7インチ (24.6cm)
iPad mini 7.9インチ (20.0cm)
A4.         (参考)          (36.5cm)

とりあえず中古のiPad air2 Wi-Fi(9.7)を入手。楽譜を入れてみる。J.S.Bach “CONTRAPUNCTUS Ⅰ ” 4パートの総譜だと2ページとなる。ちょっと小さいかな、とも思うが、充分実用になるはずだ。譜めくりは、パートがソプラノで左側の譜面の最期の小節が(Cis D E)なのでCisとDは左手だけで演奏出来るからその瞬間に右手で画面をスワイプすれば一瞬で次ページへ切り替わる。紙の楽譜のように引っかかったりしないから慣れれば問題はないが、E音の出だしがちょっと不安定になるかもしれない。譜めくり専用のペダルもある。“Air Turn PED pro ”あるいは”IK Multimedia iRig Blue Turn”足で操作しBluetoothでワイヤレス接続する。必要なら購入するしかないが、今回はスワイプとタップだけで対応し様子を見ることにする。
「セットリスト」という便利な機能もある、その日のプログラムに合わせて必要な曲のリストを作っておくとスワイプしていくだけで、必要な楽譜が順番に出てくる。

紙の楽譜からPDF に変換するのにScannableは簡単で便利ではあるが、ページ数の多い楽譜などはスキャナーでパソコンに取り込みDropbox経由でiPadに取り込むのも手間は少しかかるが、品質の良い楽譜が得られる。
私の場合はWindows XのPCにUSB接続でCanonのプリンター(MG6930)があり、これをスキャナーとして使う。保存場所としてDropboxの中に「楽譜」のホルダを作っておく。Wi-FiでつながっているiPadのDropboxの「楽譜」を開くと目的の楽譜のPDFがあるから選択し
(エクスポート) 、 (別のアプリで開く)をタップ、(piaScore にコピー)をタップ 、完了

反射防止シート
iPadを譜面台においてみる場合、天井の照明が反射して見ずらい場合がある。画面保護シートで反射防止(アンチグレア)タイプがあるので有効かもしれない。私はまだ使ってないですけれど。

老眼鏡
この年齢になればiPad使用の有無に関わらず、使用は必須だが出来合いのメガネはレンズがデザイン重視の横長だったりして楽譜全体が見えずらい、また遠近両用の様な小細工がしてあると楽譜の端が歪んで見えたりする。本を読む時より楽譜を見るときはもっと離れているはずだ。この際、楽譜用のメガネを作れないかとメガネ屋さんに相談すると、可能です「近々仕様ですね」とのこと。サンプルとしてA4にプリントされた楽譜を出してきたのにはちょっと感激。測定してもらうと+2.25、通常は+2.5なので納得、上下の視野も確保するためほぼ円形に近いレンズのデザインを選んだ。私のオヤジの風貌に似てきたかな?
譜面までの距離も適正に確保でき上下の視野も広がった。なかなか具合が良いですよ。

11/26/2017

エセックス伯のガリアード

リュート 全音新ブレッサン 竹山アルト

本日HRCの練習 2人だけだったので、Kさんがリコーダーをリュートに持ち替えて、リコーダーとリュートの二重奏。
曲はJohn Dowland " The Earl of Essex his Galliard"(ジョン・ダウランド 「エセックス伯のガリアード」)
編集 コンラート・ラゴスニック  編曲 ハンス・マルティン・リンデ これは以前「涙のパヴァーヌ」でも使用した曲集に含まれている一曲。
短い曲だが拍子が変化していくので合わせるのが大変、というか拍子そのものの概念が現代と違うのに、無理をして五線譜に押し込んだような感じ。
楽譜表面の拍子をぎくしゃく追いかけるのではなく、曲本来の流れに乗らなければならない。それが結構難しい。たぶん暗譜が必要かもしれない。
YouTube などでは歌詞付きで歌っている動画もあるので大いに参考にできそうだ。何とか仕上げて年末のクリスマス会のプログラムに加えたいと思う。

リュートの音はギターとはかなり違う、難しそうだが雰囲気があり演奏していて楽しめた。
リコーダーを全音の新ブレッサンに持ち替えてみた。細かい動きの音符が少ないので「取り回しが楽」が有利に働く場面はそれほどないが、問題なく演奏することができる。リュートのKさんの感想は木製の楽器に比べて音に透明感があるそうで、これは演奏している私もわかるような気がする。ただこの曲の場合、音にキシミやニゴリ成分が少し含まれているほうがより適しているのではないかと私は思う。

練習会場は残響もありよく響く、リュートとリコーダーの練習はたっぷり3時間ほど出来た。これはかなり恵まれている環境かもしれない。不満を言ったら罰が当たる。

YouTube の演奏を紹介しておきます。 Julian Bream Consort
The Earl of Essex his Galliard

10/14/2017

ウインドウエイ無しのリコーダー


例えばテレマンのリコーダーソナタを演奏する場合、当然の事だがブレッサンのコピーのような楽器が適しているのは言うまでもないだろう。
テレマン自身もリコーダーを演奏し、また良い楽器も所持していたらしく、彼の曲は限界ギリギリの音を要求してくる。それを次々とクリアしていく演奏は爽快だろうと思う。もちろん私の演奏がその境地に達しているわけではないけれど。確かにリコーダーの運動性能は同じエッジトーンの楽器の中では一番だろう。フルート、尺八、ケーナなど運指上特に差異はないとすれば、ウインドウエイの有無が決定的な差を生み出している。
エッジに吹き付ける空気の流れを唇や口蓋で形成しなければならないフルート等と異なり、リコーダーの場合はこの部分がすでにウインドウエイとして形成されている為、発音が素早く簡単にできるのだ。
しかし良い事だけではない、ウインドウエイが固定化されていることは、変化させる事が難しい、
リコーダーの最低音と最高音ではエッジに当たる空気の流れの角度、太さ、速さ等の最適値が異なるだろう、これを固定化するのだから両者の平均値的な設計とするしかなく、さらに言えば最低音最高音を含む全ての音に対しても最適値ではなく近似値でしかないわけだ。
さらに細かく・・吹き出し口とエッジとの距離も変化が必要
音の 鳴り始め、途中、鳴り終わりにも変化が必要・・キリが無い!・・
そして実際の演奏は表現として最適値以外の音もバンバン使う。
リコーダー奏者には息の強弱コントロールのみ残されている。これでかなりの部分が解決可能性かもしれないが、当然不満は残る。

テレマンではなくダニーボーイをソロかギター伴奏で演奏すると考えてみる。
低音部の充実、中音部の歌うような柔軟性とメリハリ、最高音は感情の詰まったピアニシモ
これをアルトリコーダーで表現するとなると困難が見えてくる。

いっそリコーダーからウインドウエイを取り去ってみたら。との思いで組んでみたのが写真の楽器  アルトリコーダーの頭部管を取り去り、代わりにケーナの発音部分を取り付けた。

ケーナはG管と呼ばれ、音域も足部管のないアルトリコーダーと考える事ができるので、そのまま利用した。
リコーダーは全音のブレッサン(旧)、ケーナはマルセロ・ペーニャ(ボリビアタイプ)を使用

接合部では両者の内径の差が1.5mmほどあるが今回は無視する。(ケーナの方が太い)
接合方法も真鍮パイプなどで抜き差し調整可能な方法が必要だが、とりあえずガムテープで固定した。

試奏
音程 エッジの位置をリコーダーとほぼ同じ位置としたが、大きく外れることは無く、リコーダーと同じ運指で演奏できる。
音色 ボリビアタイプケーナ特有の大口径指孔の明るい大音量ではないが、ちょっとくすんだ音でリコーダーとは明らかに違う。音の変化はつけやすい。

評価するにはもう少し習熟する時間が必要、再度報告するつもりです。

8/25/2017

新ブレッサンG-1A

発端は樹脂製モダンピッチのアルトリコーダーにバロックピッチの替管を3Dプリンターで作ることを検討していた。そのためベースとする楽器に全音ブレッサン1500BNを選び、モダンピッチの楽器としての性能を確認してみた。
前回のブログでも書いたが、ブレッサン1500BNの性能は十分に高いと考えられる。高音域の音も苦労することなく出せるし音程も正確。プラスチック製であることによって音質が少し異なる(聞き分けるのが簡単ではない)
手触り感が木製より劣る、などの点はプラスチック製の楽器であることから仕方のないことだ。そんなところへ新ブレッサン発表のニュースが飛び込んできた。

8月29日に発表される新ブレッサン1600Bはどこが違うのだろう?私は非常に興味があったので、「お披露目演奏会」を聴きたいと思った。「季刊リコーダー」で席を確保できるということで早速申し込みOKとなった。

何が変わるのかいろいろ想像してみる。
1、楽器の色やデザインが変わる
2、形状を再設計して音がさらに出しやすくなる
3、プラスチックの材質を変えてより高級感を持たせるとともに音質も改善する
4、音域をさらに広げたスーパーリコーダー
5、モダンピッチではなくバロックピッチ( 415Hz)の楽器

1〜3は現行のブレッサン1500BNの性能がそれなりに充実していると思うのであまり意味がない。
4のスーパーリコーダーは面白いが「ブレッサン」の名前を引き継いでいるし、演奏プログラムを見ても、それらしい曲が見当たらない。
結局 5 のバロックピッチではないだろうか。そう考えてみると、プログラムではチェンバロやヴィオラ・ダ・ガンバ    を揃えているし、リコーダー奏者のそうそうたる顔ぶれも納得できる。曲もW.Williams J.Ch.Shickhardt などいかにもそれらしい曲が並んでいる。ただW.A.Mozart の「私は鳥刺し」・・・など5曲はソロではなく多分四重奏で演奏されるだろう。アルトパートは当然新ブレッサン(415Hz)他のパート ソプラノ、テナー、バスはバロックピッチの既存の楽器、しかしこれではパンチが足りない。
想像をさらに一歩進めてみる

ソプラノ、テナー、バスは全音が開発中の(415Hz)シリーズ試作品ではないだろうか。新ブレッサンG-1A   「G-1A」の部分が新たなシリーズを思わせる。

Facebook でHK氏が全音に問い合わせたところ10月25日発売で ¥3200 とのこと。この価格だとモダンピッチかもウーン!


期待が大きいだけに想像もどんどん膨らむが、あとは当日のお楽しみ。