9/26/2009

4本目のケーナ


アハユ作 木製ケーナ

ケーナのデビューもとりあえず果たし、ある程度音が出ると(まだ下手なのだが)もう少し別な音色もほしくなった。「ケナーチョ」と呼ばれる大型のケーナはD管でテナーリコーダーにほぼ近い、低音の魅力的な音色が出るような気がして、吹いてみたくなった。

アンデスの家「ボリビア」に行ってみた。ここは楽器数も豊富だけれども家主の福岡さんがいろいろ楽器の話をしてくださるのが楽しいのだ。
「ケーナの音色は奏者の声が音に変わって出て行く感じで、同じ楽器でも人によって音が違う、性格まで音に影響しますね」などと思わず納得してしまう。

何本かのケナーチョを試奏したのだが、大型な為指孔を塞ぐのが難しい上、音も簡単には出ない。ケーナもまだマスターしていないのに早すぎるか、などと考えていたら、木製のケーナが目に留まった。
前回「重くて鳴りにくい」と敬遠したアハユ作の楽器だ。

手に取ってみるとズシリと重く、表面がすべすべしているので持ちにくい
音は控えめで鳴りは良くない、しかし音色はフルートに近く雑音分が少ない、音程はかなり正確なようだ。

「私のようにリコーダーなどと一緒に合奏する機会が多い場合は必要な楽器かも知れない」と考え、ケナーチョ購入を止めて、木製ケーナを購入することにした。何本か吹き比べたが、楽器によるバラつきは非常に少ないと感じた。

竹や葦は形状が千差万別なので、楽器によるバラつきも多い(それが魅力かもしれない)が、木は大型の機械で削り出すので形状が一定しているためだろう。
音程のバラつきは形状に関係すると思うが、音色や鳴りは材質に関係していると思われる。竹製のケーナは80g程度だが、このアハユ木製は160g 以上ある。

前回購入したマルセロ・ペーニャ作 (竹製) と比較してみる

マルセロ・ペーニャ作 (竹製) 
楽器が軽く構えやすい、音が出やすく簡単に高音まで駆け上がれる、音程にバラつきがあるのでコントロールしなければならず習熟に時間が必要かも
音色はハスキーがかった(風音も混じる)まさにケーナの音

アハユ作 (木製) 
重くて滑りやすいので構えにくい、音がこもったように先のほうで鳴る感じ、音程に関しては優秀でコントロールに苦労しなくても比較的正確な音程が出しやすい。
音は比較的澄んだ音、私には少し高音が出しづらい。

吹いて楽しいのはマルセロ・ペーニャ作 だが私のようにリコーダーと合奏したりする環境ではアハユ作 となるだろうか。
これは今後私自身の演奏技術向上でも変わっていくと思う。

昼下がりのコンサート終了


昼下がりのコンサート終了

喫茶店での小規模な演奏会、今回で3回目となります
リコーダークラブとして通常の練習のほかに有志によるこのような演奏会を持つことは、人に聴いてもらう機会が増え、練習に張りを持たせることになりますが、目標をはっきりさせておかないと本来のクラブの活動と摩擦を生じてしまう可能性もあります。

最初の曲「小さい秋見つけた」 最初部分アルトのソロ最後のA/B♭のトリルを失敗してしまった、右手小指一本を動かすのだが、足部管取り付け位置の微妙なずれがあったりして、小指の孔が完全にふさがらないとAがうわずってしまうのだ。
3回目なので選曲や演出にも慣れてきたのだろう、楽しんでもらえたと思う。
「この気何の木気になる木」「北国の春」「星の界」「スコットランドの釣鐘草」「里の秋」「故郷の空」
「アルハンブラの思い出」「おいらは鳥刺し」「なんとすばらしい音だ」「埴生の宿」「ハワイアンウェディングソング」「茶色の小瓶」「花祭り」「浪路はるかに」

今回私の最大の課題はケーナデビューを果たすこと
私だけではなく他の部員もそれぞれリコーダーをチャランゴ、ギター、ボンボに持ち替えての演奏。
ケーナの音も途中でかすれてしまったが、何とか持ち直し、最後まで演奏できた。
演奏内容より曲の勢いで聴かせるしか無かったが、これが案外うけたようだ。

リズムマシンZoom MRT-3による自動パーカッション演奏を付けた「浪路はるかに」と手動演奏による「茶色の小瓶」は演奏者、観客双方の評判が良かった。

次回(第4回)は11/29 を予定している

9/22/2009

多摩川の河原で練習


多摩川にケーナと洞箫を持ち込んで練習した。
リコーダーよりもケーナや洞箫が多摩川に似合う気がする。
最初は響きを考慮して橋の下で練習したけれど、釣り人が数人、それに通行人もいる。
誰からも文句は出なかったけれど、やはり遠慮してしまう。

少し離れた位置に移動した、背の高い草が生えていて、1m幅ぐらいの通路が川岸まで通じている場所
そこだと人目からは遮断され回りを気にしなくてもよい。
草に音が吸収され橋の下のような反射音も無いが、音は思ったほど悪くなかった。

ケーナと洞箫を交互に練習した。自由に曲想を付けたりして興が乗ってきたのだろう
いつもの自分より少し上手くなったような気がする。結局2時間ほど吹きまくってしまった。
アイルランド民謡のDown by The Salley Gardens や Danny boy など

最初は気が付かなかったのだが慣れてくると水の中に小魚が群れて泳いでいるのがわかった。
30cm を超える鯉が通る、亀も浮かんでくる、時々水面に魚が飛び跳ねる。
水面には連なったイトトンボやシオカラトンボ、ギンヤンマ
川の中州には白鷺がエサをあさり、青サギが立ち尽くす、カワウが助走して離水、上空にはトビが数羽、
目の前を小さな鳥が鋭い声で飛び去った、鮮やかなコバルトブルーの背中だ。

9/17/2009

フットスイッチ の自作



以前リズムマシンZOOM社 MRT-3で「浪路はるかに」のプログラムをしたことは既に報告したが、
演奏会で使用するためフットスイッチが必要になった。
別売のフットスイッチFS01を使用すれば、パッドの音色を鳴らしたり、テンポの設定、スタート/ストップなどをコントロールできる。
早速いつもの通販会社で調べたところ、在庫切れらしく、納期がだいぶかかるらしい、それでは間に合わないので、自作することにした。

MRT-3のフットスイッチ端子はMONOのホーンジャックなので2本の線のON/OFF 動作だけのはずだが、
マニアルを見ただけでは動作時にONなのかOFFなのか記載が無い、
いろいろ調べた結果、常時閉(ON)、アンラッチと判明、
つまりモノラルホーンプラグのtipとsleeve はスイッチによって常時導通状態であり、スイッチを押したとき切断され、放せば導通となる。
これはマイクロスイッチで簡単に実現できるので、秋葉原で部品を購入した。

6.3mmモノラルホーンジャック、小型マイクロスイッチ(規格は問わない) 今回は中古部品を扱う店で取り付け金具付きのマイクロスイッチを見つけた。ラッキー!
これだとケースに12φの孔をあけるだけで管用ナットで取り付けが出来て便利である、無い場合マイクロスイッチを取り付けるための金具など工夫が必要となる。
ホーンジャックとマイクロスイッチ各1個で300円、小型のプラケース200円 計500円、他にマシンとフットスイッチをつなぐケーブル用にモノラルホーンプラグ2個

組み立てはプラケースにマイクロスイッチ用孔12φ、ホーンジャック用孔9φをあけて部品を取り付け、
配線はホーンジャック チップ端子--マイクロスイッチ(C1)、ホーンジャック スリーブ端子--マイクロスイッチ2(NC) に接続して完了。
ケーブルはシールド線である必要は無いので、適当なACコードで代用 、動作チェックも当然問題なし、
これにより演奏スタート時のもたつきから開放される。

9/15/2009

丸型オカリナ



通常のオカリナとは形が異なる丸型のオカリナを紹介する。

本格的な演奏には向かないが、簡易楽器として観光地の「みやげ物」のような形で世界中に広がったように思われる。

左側から
1.北米でインディアンのような模様が付いている。音程不正確
2.南米 ハ長調の音階でドレミファソラシ とかなり正確な音程だが、音量が小さい、息が入らず、つまったような音がする
3.中国 ハ長調 ドレミファソラシドレレ♯ 音程もしっかりしている、龍の模様付き
4.中国 へ長調の音階だが、指孔が不正確なため、音程が悪い
5.中国 イ長調の音階だが、指孔が不正確なため、音程が悪い

何れも伝統な楽器とは言いがたいが、
中国には埙(xun) と呼ばれる土笛が存在するので、それの簡易型と言えなくも無い。

この丸型にも本格的なタイプが存在するらしくバスなどの大型楽器もあるそうだ。

9/14/2009

オカリナの音色に惹かれる


中学生だった私は楽器屋で不思議な形の笛を見つけた
早速購入したのだが、アケタ製ト調の楽器であった、一緒に曲集も購入した、著者は明田川孝氏 
確か「オカリーナの本」の題名で、赤い色バックにオカリナが並んでいた表紙であった。
リコーダーの音に比べ哀調のある響きは独特の雰囲気があり、独奏には向いている
比較的単純な曲でも十分サマになり楽しむことが出来た、「峠の我が家」などはよく演奏した。
特にこの曲のメロディーに上声部が付くアレンジがカッコよくて今でも演奏できると思う。
友人にもオカリナを勧めて購入してもらったが、なかなか上達してくれなかった。
楽器も徐々に増えて、ト長、ハ調、ト長アルト、ハ調バス、そして二重オカリナのダブレットなどを所有していた。

中学校の教師をしていた父親から情報があった。
同僚の美術のM先生が荻窪の工房でオカリナの製作にも携わったことがあり御自身もオカリナを演奏するとのことであった。
身近にそんな方がいるなんてまさにビックリで早速自宅に来ていただいたことがある、オカリナを何個か持参されて演奏もして頂いた。
私の所有楽器の2オクターブ目の音程に不満を訴えると、楽器を点検してくれて
最近の楽器は品質が落ちたかもしれないなどと呟いていた。
最後に「こういう楽器が好きな奴に悪い奴はいませんよ」と言われたことをまだ記憶している。

写真は現在手元にある楽器で左が最初に購入したト調、奥がハ調、右は磁器製のオカリナ(メーカー不明)

9/13/2009

コルトマン博士の「フルートの材質と音色の関係」

「リコーダーは材質で音色が変わる?」のテーマで平尾リコーダークラブ掲示板に書き始めたのですが
こちらのBlog に書くべき内容と思いますので、テーマを引き継ぎたいと思います。

掲示板にも少し書きましたが、フルートの材質と音色の関係を実験したJ.W.コルトマン博士の論文を紹介します。
"Effect of Material on Flute Tone Quality" J.W.Coltman(1971)
「フルートの音質への材質の影響」

****以下要約です*******

メカニズムなどの要素が実験結果に影響しないよう、銀、銅、木(グラナデラ)で3種類のキーの無いフルートを作った。
何れも内径は19mm 全長は32.7cm
銀の管の厚さは0.36mm プロ用フルート製作用のストックを使用。
銅の管の厚さは1.53mm 銀の管の4倍の厚さ
木の管の厚さは4.1mm 標準的な木管フルートの厚さ。重さは銀管の1.7倍の重量である。

それぞれの管は同寸法のデルリン樹脂製の頭部管を取り付ける、歌口の直径は1.75cm 中心までの長さは5.1cm である。
このキー無しフルートの基本周波数は398Hz となり、ほぼ G の音である。

27名のリスナー(フルートのスキル有、スキル無しを含む)に音を判定させた

2種類の材質を使い、3回音を出す(例 1銀-2銀-3木)リスナーは違う音質を答える、(この場合は3が正解)
材質を答えるのではなく、一つだけ異なっている音質を答えることになる。
実験の最初の6セットは銀の管と木の管のみが使用され、基本波のロングトーンが吹奏された
そのうち3セットは2回の銀に1回の木、残りの3セットは1回の銀に2回の木

同様に次の6セットは銀と銅を使用した

さらに第二モード(およそ800Hz) でも同様のテストを行った。

またG 音のオクターブ上、あるいは戻るテスト 等

これらの方法で得られた結果を統計学的に分析しても、音色の差は認識しているという有意な値は出ていない。

結論として
音質あるいはレスポンスの容易さはそれらの材料の違いには関係ない。
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ちょっとがっかりする結論ですが他の文献も調べて見ましょう。KENJI

9/12/2009

中国製ソプラノリコーダー



中国に出張した時、楽器屋で見つけたソプラノリコーダー

左から
1番目が、ヤマハスケルトン、(比較の為)
2番目から中国製で2005~2008に購入した、
2番目 佳佳 jiajia  2005年購入 運指は中国式 メーカー不明
3番目 国光 guoguang ドイツ式運指 上海国光口琴廠有限公司 
4番目 奇美 qimei  ドイツ式運指 江蘇奇美楽器有限公司
5番目 TOYAMA  ドイツ式運指 柏斯琴行有限公司
佳佳、国光 は材質がABS樹脂ではなく柔らかい感じ、奇美、TOYAMA は多分ABS樹脂
2008年購入のTOYAMAが何とか使用できるレベル、TOYAMAとなっているがアウロスのトヤマ楽器とは関係ないが
よく似た楽器がトヤマ楽器にも存在するからコピー品かもしれない。

ここ数年間でかなり品質が向上したようだ、珠海の街で女の子がリコーダーを吹いているのを一度だけ目撃したことがあるので
サークル活動のような形でリコーダーを取り入れる学校があるのかもしれない。

9/11/2009

HRC木曜 練習


通常の練習は毎週土曜日となっているが、毎週木曜日の夜も練習日として会場を確保してある
この日は全員ではなく有志のみ集まって練習している。週2回練習するクラブなど珍しいのではないだろうか。

3回目の昼下がりコンサートが近いのでそれの演奏曲目を中心に練習した。(参加4名)
「花祭り」 リコーダーではなく、ケーナ、チャランゴ、ギター、ボンボに持ち替えての演奏
楽器にまだ完全に慣れていないので、ぎこちないが何とか格好が付いてきた。途中でだみ声揃えて歌う場所も決めた。
「浪路はるかに」 プログラムしたリズムマシンを披露したが、概ね好評だったので一部の手直しだけですみそう。
「ハワイの結婚式の歌」「北国の春」「この木何の木」演奏曲はまだあるが全部は練習できない。

もう一曲これはリザーブで演奏する予定の曲
H.パーセル "Three Parts upon a Ground" アルトリコーダー3本とバスリコーダーの通奏低音の曲
朝岡聡氏が著書「笛の楽園」で激賞している曲であるが簡単ではない、とりあえず通すことは出来たが、これからが大変と思う。

9/08/2009

アンプの改造-2



オーディオアンプはCD 等のステレオ信号を前提に設計されており、一度設置すれば信号ケーブルを差し替える必要がほとんど無いので、入力用ピンジャックは後部パネルに設置されている、VR やスイッチ類の接点部も劣化が始まっている。したがってこの部分を小型のミキサーに置き換えればマイク入力など各種の入力に幅広く対応が可能となる。

不要な回路の基板や部品を取り外し、
同時にACコードやツマミ、入出力ターミナルなど出っ張っていて移動に不便なので、コネクタ類は良質の出っ張りが少ないタイプに交換、内部配線もある程度しっかりしたケーブルに交換する。

後部側には入力ピンジャック2系統、出力はスピコンで2系統とした。前面側はPower SW のみとしボンネットの上に乗せてあるミキサーはBEHRINGER UB802
MacやPCからUSB オーディオインターフェイスを介してミキサーに接続してあるのでCDの編集作業やYouTube などは充実した音で楽しめるようになった。

9/07/2009

アンプの改造-1



PA用のスピーカーを使ったり、マイクを使用する場合通常のオーディオアンプではコネクタ類が違ったり
フロントパネルの金属が尖っていて他を傷つけたりするので具合が良くない。

PA用のアンプを購入すればよいのだが、私の場合通常のPA用も使いづらいので、
R社ミニコンポ用のプリメインアンプが手元にあったのでこれを改造することにした。電源とパワー段はしっかりしているのでコントロール部分すなわち、フォノイコライザー、入力切替SW, ボリュームコントロール、トーンコントロール、入力用ピンジャック、スピーカーターミナルなどを除去し、電源とパワー段だけ残し、空いたスペースを利用してPA用のコネクタ類を取り付け、筐体もフロントパネルと後部パネルを木製とすることにした。

写真は取り外した基板や部品、そして新たに取り付けるコネクタ類である、
コネクタ類は左よりACアウトレット、カナレピンコネクタRJRU RED,RJRU WHITE、スピコン NEUTRIK NL4MP、NEUTRIK NL4FX
フロントパネルと後部パネルは10mm厚のヒノキ材

アンプの完成写真は次回

リズムマシン MRT-3


リズムマシン MRT-3 ZOOM

今HRCで練習している曲で "Sail Along Silvery Moon" 「浪路はるかに」
ビリーヴォーン楽団のヒット曲である。T さんの編曲でテナー、バス、コントラバスなど大型の楽器を使うアレンジ
なかなか楽しめるので、リズムマシンで打楽器を追加することにした。 ズーム社のMRT-3、低価格なのが魅力、
これに小型アンプとスピーカーをつなぐと迫力ある音が出る。最初はあらかじめプログラムされているリズムを使っていたが、
スタートやストップでもたつくし、最初から最後まで同じリズムなのも面白くないので自分でプログラムすることにした。

T さんからマシンとマニアルを借り出し、半日かけて操作の概要を覚え、細目はマニアルを見ながら何とかプログラムが出来た。
プリセットのパターンは369種類もあるのだがその中から適当なリズムを選び出し、後は曲のスタート、終了、段落など既成のリズムで対応できない部分は自分で作るしかない、また途中からバスのメロディーになる部分は静かなリズムにしたい。

KICK,SNARE,CLOSED HAT,OPEN HAT などの音源を使用し必要なユーザーパターンを6種類ほど作った
もちろん複雑なリズムではなく四拍子の頭だけKICK+OPEN HAT でドンと一発鳴らす、あるいはCLOSE HATでシャ,シャ,シャ,シャと4回刻むなど簡単なものばかり、
とりあえず今回は全てのリズム単位が1小節なので全曲70小節にそれぞれにリズムパターンを指定して完成、マニアルではこの集合体をソングと呼んでいる。

全曲を通して聴いてみたけれど間違いはなさそう、部分的にテンポを変えたり、強弱の変化も可能だそうだ。
とりあえずこのまま次回の練習に持ち込んでみるつもり、いろいろうるさい注文が付くとは思うが。

9/05/2009

最初のリコーダー その3


前項のテナーリコーダー Superio Tenor Pipe Nikkan より1年ほど後になるが、銀座ヤマハから取り寄せた木製ソプラノリコーダー
Hopf EXTRA west German と刻印されている。材質は多分ナシ材 頭部管は抜き差しできるが、本体と足部管は一体となっている
ドイツ運指、教育用木管リコーダーと呼ばれるクラスだと思うが、国産の樹脂製の楽器に比べればずいぶん高級な感じがしたものだ。
購入時はボール紙の箱に入っていたが、自分で木製のケースを作って大切に扱ったようだ。
このころDOLMETSCH社の樹脂製アルトリコーダーも手元にあった。高級な木製の楽器はとても高額で手が出せなかったが
樹脂製は比較的安く購入できた。たぶんメラミン樹脂製、ABS樹脂に比べて重くて扱いづらい楽器だった。
東京に遊びに来たとき、銀座のヤマハで購入した。

当時「アルプ」という親父が購入していた山の雑誌があり、その裏表紙にチロル地方の民謡などが毎回紹介されていたので、それを時々演奏したりしていた。
しかし楽器はとりあえず揃ったものの合奏する機会も少なく、オカリナの音色に惹かれたり、学校でもブラスバンド部などに入ったため、次第にリコーダーに触れる時間が少なくなっていった。

9/01/2009

最初のリコーダー その2


ソプラノやアルトのリコーダーを入手して我流で知っている曲を吹いていたころ母親が「婦人之友」の記事を見せてくれた。
そこには串田孫一氏のご家族と仲間がリコーダーを持って集合している写真が掲載されていて、楽器もソプラノからバスリコーダーまで揃っていた。
いつか自分もその様な仲間に加わって合奏してみたいとは思ったが、地方の都市では仲間もいないし、楽器も無く夢でしかなかった。

その1~2年後・・私の記憶では中学1年のころ楽器屋のショーウインドーに木製のテナーリコーダーが展示されていたのだ。
樹脂製のソプラノやアルトの音色に不満を感じていた私にとって「これぞ楽器」という感じで衝撃的だった。
両親に三拝九拝して買ってもらったが、入手までは一ヶ月以上かかった。確か3900円との記憶があるが確かではない。

早速吹いてみたが、音が弱く、つまり易く、期待に反してガッカリした。手入れと称してオリーブオイルを塗りまくったのが災いしたのかも知れない。
今にして思えば、テナーをソプラノのように吹きまくってはダメで、安定したタップリの息が必要と思うが、当時は誰もそんなことを教えてくれるわけもなかった。
鰐皮を模したハードケースに入っていて、カエデ材ニス仕上げドイツ運指、金属製指掛け付き、右小指はシングルキー、
Superio Tenor Pipe Nikkan と刻印されている。吹き込み口の部分の塗装が剥がれた為、自分でニスを塗ってある。
私が自分で書き込んだ文字は1963と読めるが、これだと中学3年であり記憶とは少しズレがある

・・・続く・・