不良を起こしたコネクタ部分 |
フレンドシップコンサート当日リハーサルで片方のマイクが接触不良のような症状を起こした。マイクとマイクケーブルのコネクタ結合部分に力を加えると音が途切れるのだ、リハーサルでは時間がないので、そのままとし、終了後舞台のソデで修理した。可能性としてはマイクのコネクタ部分の不良、あるいはマイクケーブルの不良が考えられる。私はマイクケーブルを疑った。マイクも新造品であったが、前回のテスト使用では問題が無かった。マイクケーブルは直前に少し長いケーブルと交換したのだ。マイクケーブルを元の物に戻した。AC電源も近くに無いので動作チェックは省略した。・・マア何とかなるだろう・・これが甘かった
本番舞台上で大急ぎでセッテングしたが、片方のマイクから音は出てこない。マズイ!しかし 躊躇している場合では無い。このままマイク一本でスタートする。
最初は「涙のパヴァーヌ」マイクは使わないのだがアルトのソロを演奏しながら頭の中に・・これは涙ですね・・などと苦笑いしている言葉がグルグル駆け回って邪魔でしょうがない。
サンマルチーニのコンチェルトではソプラノのソロはERを使う予定だったが、ER無しで演奏した。何カ所かの難しい部分では動揺しているのが自分でもわかる。しかしふらつきながらも最後まで到達。とりあえず一息、残りの「知床・・・」「浜辺・・」は残りの一個のマイクでテナーのHさんに頑張って貰えばよい、私はクラリネットとERの音を聞きながらバランスを取るだけ。
とりあえずクラリネットに圧倒されてしまわないだけの音量は出ていた。音質はちょっとおとなしすぎたかもしれない、もう少しクセのある音色でも良いと思った。これは検討の余地十分あり。
それとクラリネットの音が生き生きしていたこと。あとでそのことを演奏者のTさんに聞いたところ、普段は当然抑えて演奏するが、今回はテナーリコーダーの音量がアップした為、遠慮することなく自由に演奏したとのこと。なるほどこれもERの効能だ。
故障の原因
翌日故障の原因を調べた。マイクのコネクタ部分の回路であることは間違いない。
この部分は小さな基板上にFET、コンデンサー、抵抗など取り付けて回路を構成しているのだが、5台ほど組み上げたので部品配置など少しづつ改良を施しているし、ハンダ付けなどは自信がある。不良になるはずは無いのだ。
しかし直ぐに不良箇所は判明した。ハンダ付けの不良だ。回路のアースパターンを最後に細い線材でコネクタの1番ピンにハンダ付けする場所が不完全だった。原因としては半田ごての熱容量が不足していたたためピンの温度が上がらなかったと思われる。これは部品が小型になったので半田ごても小容量の物を導入したのだが、これが裏目に出たようだ。