リコーダーオーケストラ"Ricco Suono"などで「最初は8フィートで演奏してここから4フィートに戻りましょう」などと指示されることがある。
この8フィート/4フィートはパイプオルガンと深い関わりがあるのだが、誤解されていることがあるので、まとめてみた。
私自身オルガンを演奏するわけではないので、間違いもあるかもしれないが、その時はご指摘をお願いします。
また記述する数字は開端補正などは無視し、かつ煩雑を避ける為概数で表示させてもらいます。
オルガンにはリコーダーのようなパイプが並んでいる
長さ8フィート(約2.5m)のパイプが出す音は64Hz ヘ音記号譜下線二本のド(C2)
この音を最低音とする一連のパイプの音域はピアノと同じような普通のピッチで鳴り、8フィートストップと呼ばれます。
ピアノの場合は鍵盤と音列は固定されているがオルガンの場合は切り替えることが出来、4フィートを最低音とする一連のパイプに切り替えると
1オクターブ高い音が鳴り、これは4フィートストップと呼ばれます。更に1オクターブ高ければ2フィートストップ。
低い方も同様に1オクターブ、2オクターブ低ければそれぞれ16フィートストップ、32フィートストップと呼ぶ慣習だそうです。
したがってこれをリコーダー四重奏に当てはめれば
8フィートとはテナー、バス、グレートバス、コントラバスの組み合わせ、4フィートとはソプラノ、アルト、テナー、バスの組み合わせで1オクターブ高い音になります。
人間の可聴域は20Hz~20KHz が定説らしいが
大型のオルガンでは32フィートストップまで有り、パイプの長さは約10m 周波数は16HZ、 すでに人間の聴覚の限界を超えている。さらに最近では64フィートストップを有するオルガンも製作されパイプの長さは開管だと約20m 周波数は8Hz これでは音としては 当然聞き取れず振動が直接身体に伝わってくるのかも知れない、一度体験してみたいものだ。他の楽器と異なり教会のオルガンは「天地創造」とか「最後の審判」とか人知を超えた絶対的な表現を必要とするのでその様な大規模なオルガンが作られるのだろう。それにしても建設(製作)費用は莫大だと思う。
ついでにリコーダーの長さをフィートで表示してみる
1フィート(フット?)約30cm ソプラノ
1.5フィート 約45cm アルト
2フィート 約60cm テナー
3フィート 約90cm バス
4フィート 約1.2m グレートバス
6フィート 約1.8m コントラバス
8フィート 約2.5m サブコントラバス
0.75フィート 約22cm ソプラニーノ
0.5フィート 約15cm ガークライン
ウインドウエイの部分が余分だし開端補正や設計上の変更もあると思うが、ほぼ近い値となっているのではないだろうか。
8フィートより大きいリコーダーは開発されていないが、生身の人間が演奏する以上それは当然のことと思われる。
また1フィートを整数倍していくと定期的にド(C) が現れるのは、音階の基準を策定した国でフィートを日常的に使用していたためだろうと想像する。
写真はリザーブコンサートで会場として使用した「SDA立川キリスト教会」に設置されているパイプオルガン
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