8/20/2013

オリジナル楽器によるパッヘルベルのカノン



Recorder と GarageBand での演奏を何回か書いたが、原曲のことも少し触れておきたい。
カノンと言えばこの曲を指すほど超有名だが、原題は「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」 前半のカノンだけ演奏し後半のジーグは省略されることが多い。

また一般の録音はいろいろな楽器を加えたオーケストラで演奏されることが多く、それはそれで美しいのだが、オリジナルな編成で3台のヴァイオリンが絡み合う演奏も深い味わいがある。通奏低音はチェロとオルガン、そして大型のリュート(詳細不明)
YouTube より紹介します。







8/18/2013

パッヘルベルのカノンとGarageBandその3


パッヘルベル のカノン通奏低音は、階名でド・ソ・ラ・ミ・  ファ・ド・ファ・ソこれをGarageBandでチェロの音を出しているのだが、実際の楽器のように弓で弾くわけでもないから、どうしてもぶっきらぼうで単調になってしまう。弦楽合奏によるピチカートが魅力的な音を出しているので使って見ることとする。原曲はニ長調だが、今回のリコーダー用はヘ長調なので
F C Dm  Am  B♭  F  B♭ C の和声進行となる、これは大逆循環と呼ばれて極めて一般的な形らしいが、日本人にも好まれるらしく、翼をください(赤い鳥)、夏休み(井上陽水)、負けないで(ZARD)・・など多くのヒット曲があるらしい。

SmartStringsの入力画面 写真A

音源をSmartStringsに指定し、ヘ長調に指定すると写真Aの入力画面となる。当然の ことながら、必要なコードが並んでいる。これをタップするとピチカートのコードが鳴る。コードの自動演奏も可能だが、今回は自分で「演奏」してみる。

各四分音符に対して16分音符でアルペジオ風にコードをいれる。ピアノを弾くような感じですタップするのだが、鍵盤楽器の経験がない私にとっては結構大変なのだ。
通常このような入力はテンポを落として入力すると良いと言われているが、すでに最低まで(40)落としてあるのでそのまま入力するしか無い。たった2小節だけだが、それでも難しい。

録音ボタンを押すとメトロノーム4拍が始まる。それに続いてチェロの通奏低音が出るのでそれに合わせてンタタタ ンタタタ・・・(ンは休み)タッチパネルなので反応のタイミングが微妙にズレたりするが、あまり気にせず、リズミカルにポンポンポンと打ち込む。多分指が離れる瞬間にピチカートの音が出ているようだ。確実に音を出そうとして強く押すと指がわずかにズレるのだろうかアルコ(弓で弾いた音)になってしまう。私の場合は10分ほど練習してから、録音した。録音は何回でもやり直せる。リズムの多少の乱れはクオンタイズで修正できる。この2小節を1リージョン(録音単位)とする。

チェロの音は前回で完成して、これも2小節を1 リージョンとして28個すでに並べてある。その下側へ、ピチカートのリージョンをコピー&ペーストで並べて行く。
ついでに後打のハイハットも2小節1リージョンで作っておく。これも必要な場所にコピー&ペーストで並べる。何かパッチワークを作っているような感じだが、これで良いのだ。
これで通奏低音+ピチカート+ハイハットの部分は完成。あとはアルトリコーダーの3パートだけ。

GarageBandは録音機能もあるのでイヤホンで通奏低音を聞きながら演奏して録音する。iPad付属のマイクは本体側面にある小さな穴の奥にあるわけだ。譜面台上にiPadと楽譜を置き、1stアルトを演奏して録音。再生してみると、思ったより良い音だ。気を良くして2nd、3rdも録音した。譜面は2小節ずつ遅れて始まり、最後の部分でつじつま合わせを行うだけ。ほとんど同じと考えてよい。
内蔵マイクが余りに小さいので心配したが、十分に使用に耐えるレベルと思う。さらに上を目指すなら iRig HDなどとミキサーを組み合わせればコンデンサーマイクなども使用できるが、とりあえず内臓マイクで問題なし。

カノンのトラック表示 B

完成したカノンのトラック表示 B
上側3本(緑色)はTouch Instrument
1番上はチェロによる通奏低音 28個+1個並んでいる。最後の1個は最終小節
2番目は弦楽器によるピチカート、3番目はハイハット いずれも曲の途中からスタートしているのがわかる。
下側3本 (紫色)は録音のリージョン
連続して録音しているので分割なしの1個のリージョン。1st, 2nd, 3rd リコーダー スタートが2小節ずつずれているのがわかる。

左側はトラックのコントロール部分で任意のトラックのON/OFF 音量調整ができる。
したがってリコーダー奏者が0~3人いずれも対応可能となる。


実際に使用している風景
iPad 、小型ミキサー、アンプ、スピーカを接続、リコーダー奏者は2名なので1st,2nd リコーダーを消音してある。
使用風景

8/13/2013

おお隣のローランド ザムエル・シャイト

譜面はローランドバスパートとアンチョコ

カンツオン第28番「おお隣のローランド」ザムエル・シャイト Canzon super"O Nachbar Roland" Samuel Scheidt

HRC(平尾リコーダークラブ) で以前にも挑戦してそれなりに仕上げ発表した曲ではあるが、再度取り上げて演奏してみることにした。前回私はSoprano1であったが、今回はすべてのパートを入れ替えと言うことなのでで私はBassを希望した。

この曲は本来ガンバの曲らしいが、リコーダーでもよく演奏される。
FRQ(Flanders Recorder Quartet)やレ・サンク・サンスもCDの録音がある。

私が始めてこの曲を聴いたのはステラの演奏だった。ステラのCD「おためしステラ」にも収められている。 
当時HRCを結成して間もない頃で、5人の女性奏者の演奏は迫力十分、ため息をついて聴いていた。特に最後にすべての楽器が16分音符でダダダダ・・とやるところなどは迫力十分、いつかは演奏してみたいと夢想したものだが、内容はともかく演奏も今回は2回目、前回とは少し違った演奏ができるのではないかと思っている。

バスパートの動きがかっこいいのでBassを希望したのだが、実は私には大いに問題がある。Bassの譜面でそのままで演奏するのが困難なのだ。

ヘ音記号が読めないのだ。ピアノの経験はないし、バスパートの経験がほとんどない。Ricco Suonoなどでもバスは演奏したが、「アルトパートの重ね」のような役割りだったのでアルトパートの譜面で良かったのだ。しかし今回はそうはいかない。しかも練習時間があまりない。この際アンチョコを作ることにした。

バスリコーダーは実音より1オクターブ低くヘ音記号で書くのが通常なので2オクターブ上げてト音記号で書けばアルトリコーダーと同じ指使いで演奏出来てアルトリコーダーより1オクターブ低く響く。
毎回こんなことをやっている訳にはいかないので、ヘ音記号も別途練習しておきましょう。


写真はバスリコーダー演奏中の奏者(私)から見た風景のつもり。
譜面台上の楽譜は「おお隣のローランド」のバスパート、アンチョコも右側に見える。

8/04/2013

パッヘルベルのカノンとGarageBand その2


GarageBand Club 「 iPadでミュージシャンになろう!」に参加してみた。
アプリの開発者がギターに堪能らしく、ギター形式での入力が便利なようだ。ギターやコードに不慣れな私にとっては、初級コースと言えども大汗であったが、得るところも多かった。K講師の「最強のアプリです」との発言もある意味納得できる。私は少し簡易なアプリと思っていたが、少し真面目に取り組んでみよう。

先日パッヘルベルのカノンに通奏低音を付けてみた。音源はいろいろあるのだが、バロック音楽に適した音源が無い。とりあえず"Classic Rock Organ"を使用したが、調整が悪いのかしっくりしない。"Smooth Clav"もすっとんきょうな音で使う気にはならない、ジャラジャラーンと鳴るチェンバロの音やガンバの音がほしいのだが・・・
とりあえずバージョンアップで追加された"Smart Strings"を使用してみる。これをでViolinsやCellsの音やそれらのコード音が使える。とりあえずチェロでガンバの代用を試みた。

通奏低音の8個の音は階名で ド ソ ラ ミ ファ ド ファ ソ でそれぞれ四分音符そして2番目のドは一オクターブ低い
A Cellos の入力画面
B Cellos フィレットのような模様あり












写真A はCellos単独で演奏する画面だが、チェロの指板の部分を押さえると音が出る。しかしこれでは音程をとるのが難しい。私はヴァイオリンをほんの少し弾くことができるがそれでもこの画面では非常に困難だ。
しかしScaleを指定するとフィレット付きのような画面になる。写真BはFメジャーに指定した画面。これだと音程の心配はなくなるが、音域が2オクターブないのだ一番低い弦でド レ ミ ファ ソ ラ シ ド、これだけ。一番高い弦で シ ド レ ミ ファ ソ ラ シ 中二本の弦はその中間だから結局ド-ド-シの14音だけ、弦を4本並べて2オクターブ弱 何でこんなに音域が狭いのかと思うが、多分コードを演奏することを中心に考えた設計なのかも知れない。それに各弦の最低音はフィレットではなく上側のブリッジ?部分を押さえる変な設定。(指は押さえない”開放弦”の意味かも)

2小節8音をとりあえず演奏して録音してみる。トラック表示に切り替えると内容が角丸の長方形で表示されこれをリージョンと呼ぶ。再生してみると、かなりたどたどしい演奏だが、クオンタイズをかけることによってかなり修正される。これをコピー&ペーストで28個並べ最後にドの音だけのリージョンを一個くっつけてとりあえず通奏低音が完成。

早速HRCの練習に持ち込みリコーダーで合わせてもらう。チェロの単音でちょっとぶっきら棒な感じだが何とか使えそう。ところが運の悪いことにその日はKさんがギターを持ってきていた。ギターで通奏低音を演奏してもらった。こちらはアルペジオの飾りも付く。
部員たちの感想はギターのほうが演奏しやすいと言う。

まあそうでしょう。早いパッセージではギターのほうがリズムを合わせてくれる。それにアルペジオの飾りも付いている。しかしここで引っ込んだらGarageBandの出番が無くなる。さらに改良工夫しなければ。

Kさんは、さらにサイレントギターを入手したとのこと。これはパワーアンプを通して音が出てくるので、更なるパワーアップが予想される事態となった。 

・・・・続きは次回に・・・・