9/22/2012

バルサンティ ソナタ二短調 作品1-1


 今回の発表会で私の演奏したのがこの曲


ソナタ二短調 作品1-1 「リコーダーと通奏低音のための6つのソナタ」 1724年London

作曲者のバルサンティはイタリア人でイギリスに渡りロンドンで活動した。
作曲だけではなくフルート、オーボエ奏者あるいは弦楽器奏者としても活躍したらしい
当時のロンドンはヨーロッパ最大の商業都市でドイツやイタリアのミュージシャンたちはロンドンでの成功を目指して集まったのです。その中で最高の地位を得たのがヘンデルでしょう。

  
当時のイギリスは産業革命前夜というかワットの蒸気機関はまだ発明されていなかったが、ニュートンも活躍していたし、ニューコメンの大気圧機関などがあり、植民地政策を背景にした貿易や紡績などは莫大な利益をもたらし、多くの富裕層を生み出していたのだ、オペラの上演や演奏会なども数多く催されていたのだろう。また聴くだけでは無く自ら演奏してみたいと考える人たちも現れ、そのような人たちにとってリコーダーは手頃な楽器であり、ブレッサンやステンズビー父子のようなリコーダー製作家が現れ、リコーダーの為の楽譜も盛んに出版されたのだろう。

このバルサンティのソナタ集もそのような要求に応える形で出版され、数年後再版されているから、人気があったに違いない。プロフェッショナルの為の曲では無く明らかにアマチュアでも演奏できるレベルで作ってあるし、聴くと難しそうなフレーズも実際に演奏して見ると、比較的簡単に出来る指使いで演奏にできる仕掛けになっていたりする。     

その点バッハなどは必要な音を手加減無く要求してくるので、演奏が難しいのだが、バルサンティはアマチユア演奏家には人気があったのだろう。
などと言っても私のレベルでは決して簡単では無かったけれども。

ソナタ1以後も面白そうな曲が並んでいるのでぜひ取り組んでみたいと思っている。

9/09/2012

発表会終わりました

ゲストの芸大生による演奏



細岡ゆき門下生発表会 2012年8月11日 近江楽堂

 前回の開催が2010だったから2年ぶり、

プロのチェンバロとガンバを後ろに従えて一人でソナタを演奏会する機会などほとんどないのだから、このような機会はのがしてはならないと思う。

プログラムを見るとソロで挑戦する人がもう少しいても良かったと思う、時期が夏休み最盛期と重なっていたため、参加をあきらめた人もいたのではないかと想像する。参加者はそれぞれレベルや課題が異なるにしても、努力して乗り越えた達成感は他では得られないほど大きいのだから。

プロ奏者との共演など尻込みしてしまう方もいると思うが、たとえ下手な演奏でもしっかり寄り添って盛りたててくれる、決して突き放したりはしない。

私はバルサンティのソナタ1番を選んだ。楽譜はペトルッチ楽譜ライブラリーからダウンロードした。また参考のためリコーダーJPの伴奏CDブックも駅前の楽器店経由で取り寄せた。6月ぐらいから練習を始めたが、途中ケーナの演奏などがあったため中断したりして、最終のチェンバロ、ガンバとの音合わせは本番4日前だけとなってしまった。本当は2回音合わせの日があったのだが、時間の都合がつかなかったのだ。この辺は日中勤めを持っている人間にはつらいところである。
そこそこ仕上げたつもりで「音合わせ」に臨んだのだが、チェンバロやガンバの音が鳴り響くと緊張してしまう。とりあえず何とか演奏をしてみる。

「一音一音を出すことに集中しすぎて、全体の流れが解っていない。少し大きなフレーズの中で自由に流れをとらえるべき。」なるほど!   ここは泣きの部分だからスラーでしっかり。ここの上昇部分は巻き上げる。ここはチェンバロが休みなのだから自分でテンポを決めて変化を楽しむ。など 、、、これだけ指摘されると「こんな感じの曲かな」などと思っていたイメージが大きく変わり、何とチャーミングな曲なんだと思ってしまう。でもそれを表現できることは別次元、 いろいろな指摘されたけれども、本番まではあと4日。
帰る途中で、武蔵小杉のスタジオアイシャに寄った。ここは小さな防音室がいくつかか設置されていて、楽器の個人練習に便利なのだ。1時間ほど「おさらい」をした。あと一回は地元の文化センターで夜HRCの練習に確保してあった部屋を一人で使用させてもらった。

後はバタバタと当日になってしまい、自分の演奏になった、多少は緊張しつつも以前のようにメチャメチャに上がることなく演奏を終える事が出来た。演奏中は目の前の楽譜に集中しているだけでなく、練習中の事や観客のことをフッと考えたりする、その時指や体は自動演奏していることになる。

私にとってもう一つの事件、それは息子夫婦が孫を二人連れて来てくれたこと、息子が演奏時間を確認してきたので、適当に答えておいたのだが、途中演奏の切れ間に孫を連れてドドと入って来た時は我が目を疑ってしまった。もちろんその分演奏に気合いが入ったことは言うまでもない。
最後に「おじいちゃんへ」とカードが添えられた小さな花束をもらった。花束などもらう機会など今まで全くなかったから感激してしまった。

後で孫に演奏の感想を聞いたところ「大体良かったけれども一か所おかしいところがあった」とのこと。確かにその通り、恐るべし。

7/24/2012

さようなら原発10万人集会




さようなら原発10万人集会に参加した。今まで何もしていなかったのを後ろめたく感じていた。

一方、私は技術系人間であった訳で、高品質な電力を安定的に供給するのは関係する技術者たちの大変な努力の積み上げがあるわけだし、また新技術の風力太陽発電やスマートグリッド等にも未だ乗り越えなければならない課題があることを思えば、「原発を止めて自然エネルギーに切り替えるべき」等と気軽に発言出来ないのだ。

 以前中国に滞在していた時、そこは慢性的な電力不足で当局の指導のもと土日は出勤して工場を動かし、休日は指定された平日に取るよう指導された、電力の使用を平準化してピークを抑えるためだ。それに違反すればペナルティで電力の供給を止められてしまう。しかしそれを順守していても突然ドカンと停電してしまうのだった。
お隣の韓国でも突然の大停電をやってしまい、「これでは三流国だ」などと関係者が罵られたことも最近のことだ。

 しかし福島の原発がまだ何も完了していないのに、他の原発を再稼働を強行するなどは、裏で策動している勢力があるに違いない。

とにかく参加してみよう。最寄りの駅は混雑が予想されるるため代々木八幡駅下車、しかし駅構内からして既に行列状態、人の流れに乗ったまま代々木公園に到着、会場中央舞台の前に位置を決めるのに、既に人はいっぱい、労働組合などの「のぼり」も多かったが、個人参加しているらしい人もかなり混じっている。その他共産党XX支部や宗教団体、日の丸を掲げているグループもあった。とにかく雑多な人たちの集団なのだ、著名な呼びかけ人達の話もそれぞれの立場を反映して微妙に異なる部分もあるのだが、反原発という点では一致している。

とりあえず集会は17万人を集めることが出来たのだから成功したといえるだろう。あとは今後これの量と質をどのようにして高めて行くかが私自身も含めて問われることになる。

帰り際に若い二人ずれに声をかけられた。写真をとってほしいのだそうだ。受け取ったカメラのファインダーに手作りの小さななプラカードを置いて微笑む二人の顔があった。
私は「もう一枚、もう一枚」と言いながら3回もシャッターを切ったのだ。  

7/16/2012

リコーダーオーケストラとメーリングリスト


 リコーダーオーケストラRicco Suonoの連絡用にメーリングリストを使用したらどうだろう。との提案があり、私にその役割が回ってきたのだ。メンバーは色々なところから集まってくるが、練習が終わるとすぐにバラバラになって帰ってしまうのでお互いにどんなグループに属し、どんな人なのかもよくわからない、月一回か二回の練習なので、印象が薄いのか、次の練習では前回受けた注意がすっかりリセッットされていたりする。練習以外でもお互いに連絡を取り合ったりできれば、もう少しリコーダーオーケストラに力が入るのではないだろうか。  

少し調べて見たが、Yahooやgoogleなどでもメーリングリストはやっているが、能書きを読んでも、あまりよくわからない、実際に使って見ないとわからないことも多いのだ。携帯には対応していないメーリングリストもあったりする。少し試行錯誤の後 freeml を使用することに決定した。これは単純にメーリングリストとしての機能だけではなく、掲示板やカレンダーも付属していて、便利に使用出来そうだし、参加者がそれぞれマイページを持てるので、自己のプロフィールを書き込んだり、アルバムやブログを紹介することが出来る。

問題となるのは、参加者のパソコン環境の違いだろう。パソコンを所有してなかったり、所有していても手を触れない人もいる。メーリングリスト導入によって、受け取る情報に差異が生じてはまずいわけだが、  ここは消極的に考えるのではなく、それぞれが一歩前進してもらい掲示板やカレンダーを有効に利用してもらいたいと思う。もちろん携帯だけでもメールは受け取れるが、パソコンも使用することによって掲示板やカレンダー、さらには練習の録音をダウンロードして聴くなど工夫によって用途は大きくて広がってくる。

徐々に慣れて使ってくれるのが良いが、今練習日を決めるのに、会場の決定とか参加出来るとか出来ないとか、10通ほどのmailが飛び交っている、私は携帯をセカンドmailに設定してあるので、職場にいても全員のmailが読める。mailの数が多くてびっくりする方もあると思うが、一部の人だけに情報が集中するより、全員で情報を共有する方が良いに決まっている。

<練習が終わった後、10分程度の「おしゃべりタイム」を設け、練習の感想や次回の練習の予定などをワイワイ話し合う>
そんな感じでメーリングリストを利用してもらいたい。

私はリコーダーだけでなく、ケーナのグループにも属しているので、このグループにもメーリングリストを勧めて同じfreemlの中にケーナグループ用のメーリングリストを作った。これは簡単に出来た。構築はリコーダーですでに経験済みであるわけだし、マイページは両者共通で使える。  
どちらのメーリングリストも十分活用してもらって情報交換や親睦に役立てて欲しいと思う。  

6/06/2012

コンドルは飛んで行く-2


 前回テブノーの翻訳の最後に、iTunes StoreやAmazonで検索をかける話をした。私はその時、フォルクローレを演奏するグループはほとんどが"El Condor Pasa"を演奏しているから、50曲ぐらいヒットするのではないか程度に考えていたのだ。iTunes Storeで"El Condor Pasa"で検索をかけてみた。ついでに「全てをみる」のボタンを押したら、なんと1200もヒットしてしているのだ。アルバム名が"El Condor Pasa"になっていて、実際は別の曲の場合もあるから、実際はその2/3と見積もっても800もあることになる。フォルクローレのグループだけでなく、その他の楽器や、歌もある、これほど幅広く演奏されている曲だとは思わなかった。(Amazonでも同じ程度ヒットする)

 ジャンルもLatino ポップ、ワールド、サウンドトラック、ヴォーカル、ビッグバンド、New Age,イージーリスニング、・・なんでもありだ。    

 楽器も ケーナや笛類だけではなく、金管楽器、サキソホーン、ヴァイオリン、 ジャズボーカル、朝丘雪路の歌まで見つけた。        

 それぞれ試聴出来るから少しずつ聴いてみるのも楽しい。MP3のダウンロードシステムならではの楽しみだろう。CD購入時代には考えられなかったことだ。  一曲が150〜200円程度だから、コレクションすることも出来る。本来はそれぞれのアルバムに加えられた一曲にすぎなかった曲でもこのように集めてみるとそれなりの意味を持ってくる。
iTuneストアでもAmazonでもそれぞれプリペイドカードがあるので、ダウンロードも安心して出来る。

少し気になった曲を挙げてみると、
フォルクローレ系では、どのグループも色々工夫して楽しませてくれる。ケーナに絞って考えると、オラルテ、テブノー、だろうか?テブノーは、テクニシャンぶりを発揮し、オラルテは、ケーナをたっぷり歌わせている。
そして森山良子が丁寧に歌いこんでいる。バックも出しゃばることなく決まっている。ケーナも歌える楽器だが、人間の声には かなわないと感じてしまう。
   
さらに極め付きはプラシド・ドミンゴだろう。オーケストラをバックに豪快に歌う、オーケストラにサンポーニャを絡ませるオマケ付き(あるいはパンフルート)
フォルクローレとして通常演奏される雰囲気とはずいぶんかけ離れている。
 しかし   作者ロブレスが最初に作曲したのは、「コンドル・カンキ」という民族独立のために戦った英雄の音楽劇の序曲の一部だったそうだから、ロブレスの脳裏に壮大なオーケストラの響きも浮かんでいたかも知れない。

これだけ多岐に渡って演奏される曲はそんなにあるわけではないだろう。  
かの名曲 J.S.Bachの管弦楽組曲第3番のAir(通称G線上のアリア)に匹敵するのではないだろうか。

ぜひEl Condor Pasaの森をさまよって見ることをお勧めする。


6/03/2012

多摩川でケーナの練習




仕事の帰り、多摩川の河原でケーナの練習を始めた。リコーダーは屋外での演奏には向かないが、ケーナは問題ない。
この場所は大きな岩があり、腰かけて練習するのに都合がよい。しかし最近は釣り人が多く、遠慮してしまう。先日などは岩の上に寝ている人物までいたので、せっかく河原まで行ったのに、練習を断念してしまった事もある。

昨日は夕方に雷を伴った豪雨があり、その後晴れたのだ、釣り人達は逃げ帰っただろうと考え、河原に行ってみると、果たせるかな誰もいない。
お気に入りの岩に腰かけて、コンドルの後半やペルーの太陽、アナ・アニタ、アイルランド民謡のサリーガーデンなど思いつくまま40分ほど吹きまくった。週3回ほどこんな練習が出来ればもっと上手くなれると思うが、それが難しい。

写真はその時使用したマルセロ・ペーニャ G管 バンブー製で音程調整の為指孔を修正してある。木製の楽器に比べてバンブー製は音程に少し難があり、音もかすれたような感じだが、音の立ち上がりが良く、フォルクローレには向いているかもしれない。しばらくはこの楽器を使用することになりそうだ。

6/02/2012

ストリートミュージシャン





中国珠海で見かけたミュージシャン
休日に中国珠海の繁華街に出かけた時のこと。かん高いショームのような音が聞こえる、近寄ってみると、 3人の楽師達が演奏していた。


楽器は左から京胡(ジンフ)、哨吶(スオナ)、笙(シェン)である。遠くからは、スオナの音だけしか聞こえなかったが、この距離まで近づくと京胡や笙の音も聞こえる。京胡は二胡よりも胴体が小さいので音も鋭い。スオナはショームに分類されるダブルリードの楽器、笙も思ったよりも低い音がオルガンのように鳴っていた。

バケツにお金をいれて行く人もいて、かなりの量が入っているように見えた。
珠海はマカオに隣接する中国側の地区で亜熱帯に属する地域、背後にはヤシなどの植物が見える。

7月で日差しは強烈、気温もすでに30度を超え湿度もかなりある。  演奏技術はそれほど高いとは思わなかったが、慣れた感じで延々と演奏は続いていた。  

5/13/2012

コンドルは飛んでゆく"El Condor Pasa"


 今からウン十年前、私の職場には常にFM放送が流れていた。
当時の私はポピュラー音楽にあまり興味が無かったので、あまり覚えていないのだが、ある時期同じ曲が一日に、10回以上も流れた。サイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んで行く」 だ。
まとわりつくような独特の雰囲気で、あまりに頻繁に放送されるので、作業をしている女性にそのことを言うと、にっこりと微笑んで「私この曲大好きなの」と言ったのだ。使用している音階が日本人が固有の音階に極めて近いため親しみを感じたと思われる。しかし私にとってその曲はそれ以前にも聴いた記憶がある。確か労音主催の音楽会だったような気がする。そこでケーナで演奏されたのだ。その当時は後年こんな文章を書くことになるとは夢にも思わなかった。

駅前などで南米系の人達がケーナ等を演奏している。なかなかの演奏だと思うが、通行人は止まらず通り過ぎてしまう。ところがコンドルは飛んでゆく"El Condor Pasa"を演奏すると、立ち止まる人が現れ、結構な数の人達が演奏を聴き、終わると拍手がでたりする。日本に限らず世界的にヒットしたのだからこの曲には特別なエネルギーが備わっているのだろう。最近ふと気がついて愛用しているiPodの中の曲を曲名で並べ替えて見たら、"El Condor Pasa"がなんと10曲も入っていたのだ。
この曲の出生についてはwikipedia にくわしくまとめられている。

南米で伝統的な民謡から世界に向けたフォルクローレが創造されているころスイス国籍のレイモン・テブノーがケーナの音に魅せられ南米ペルーで活動することになる。
彼の著作「ケーナとフォルクローレのラテンアメリカ曲集」はこのブログでも紹介したことがあるが、その中にコンドルは飛んでゆく"El condor Pasa"に関する項目があるので紹介したい。
QUENA  Y  FOLKLORE  LATINOAMERICANO   POR:RAYMOND THEVENOT
LIMA-PERU,  1979

・・・・・・・・以下彼の著作からの翻訳・・・・・・・
数多く議論されてきたメロディ"EL CONDOR PASA"「コンドルは飛んでいく」に関すること

信じられない混乱がアンデスのフォルクローレに存在する。それはほとんどダメな民俗学者たちの高慢さとうぬぼれに原因がある。それらの大部分は民謡であると主張し(もちろん間違いだが)そして本当の作者がだれで有るか知らないのだ。一つのメロディーには2人の異なる作曲者がある場合がある。
幾つかの演奏グループは本来演奏スタイルが定まっている地域からテーマだけをもらって、別の地域のスタイルでそれを解釈してしまう(ペルーに多い)。
同じ曲なのに3っの異なる題名で3っのレコードに記録されている(それぞれの国の要求により)

これは世界に知られたアンデスの曲"EL CONDOR PASA"のケースです、公式に登録されたペルーの作者 Daniel Alomias Roblesが存在するにも関わらず。
 a) アルゼンチンと同様にボリビアでもそのメロディーの起源を主張している。
 b) それはアルゼンチン「民謡」の様なタイトルのレコードで散見されます。
 c) ロス・インカスのディレクターJ.ミルチベルグはエル・インカの名前で"El Condor Pasa"を出している。(彼はただ編曲しただけなのに)あるアルゼンチンのケーナ奏者やヨーロッパで作られたグループではエル・インカを作者として "El Condor Pasa"をレコーディングしている。
 d) アメリカのデュオ「サイモンとガーファンクル」は英語バージョンのバックコーラスとしてミルチベルグのアレンジを使用し、それは世界に大ヒットした。
 e) ある解説者は "El Condor Pasa" を「インカのFox」 あるいはアンデス民謡としてみなしている。
 f) ペルーの民族学者でさえ創作を否定している。いわく、ロブレスはアンデスのいろいろなメロディ ーを組み合わせただけだ。
 g) 通常ペルー人は、はっきりした演奏スタイルが決まっているわけではないのに、クスコ・スタイル で解釈してしまう。

<<真実は>>
オリジナルのスコアは"Daniel Alomias Robles"が所有している。と言うことです。(ペルーのワヌコ出身、1871~1943)
"El Condor Pasa"の著作権は、1933年米国で公式に登録されました。

 オリジナルはピアノ向けで、symphonic poem(交響詩?)のようにアレンジされている
 1)  最初の部分はイントロで1ページ、コンドルの飛翔を思わせる装飾とアルペジオ
 2) そのあとメインテーマがゆっくりのパサカージェ(Pasacalle)で始まります(ロブレス自身が 呼んだ、”インカのFox”とは違う)
 3) そしてそのあとワイノ(Huayno) 「より早く」

この曲がピアノで演奏されるのを聴くとフォルクローレ的ではなく、クラッシックの「アンデスファンタジー」のように感じる。

ペルーのグループがこの曲を解釈した時もっとフォルクローレ的に変える為、色と雰囲気を以下の方法で変更した。
 1) イントロのピアノ装飾の部分を省くこと。
 2) 直接メインテーマでスタートする。それは2度繰り返される
   a) 最初はゆっくりのヤラビ(Yaravi)
   b) 次は同じテーマだが早いパサカージェ(quick pasacalle)
 3)  最後はワイノ(Huayno) 何回か反復される。

私たちは、この新しいバージョンがより民間伝承的でロブレスによって書かれたものよりよく思えることを認めなければなりません。それはさらに最近ペルーで最も一般化されたバージョンです。
 ボリビアとアルゼンチンの奏者は中央部分を省いて "El Condor Pasa"を演奏します。(繰り返されるペルーのパサカージェ部分を省く)
 「サイモンとガーファンクル」に関しては比較する意味が無いでしょう。彼らは最後のワイノ(Huayno)まで省いてしまった。
最後に残る疑問は、中央のメロディー(Yaravi)そして最後のHuaynoがロブレス自身によって作曲されたのか、あるいは彼が聞いた幾つかの民謡に霊感を得て作ったのかと言うことです。

  それはロブレスだけが答える事が出来ることです。
・・・・・・・・以上彼の著作からの翻訳終わり・・・・・・・

私のiPod の中にこの曲が10曲入っているが、それぞれに工夫があり楽しめる。もちろんテブノーの技巧的な演奏やオラルテのじっくり聴かせる演奏など・・・
iTunesストアやAmazonを探すとまだかなりの数を見つける事が出来る、南米のフォルクローレを演奏するグループは必ずと言ってよいほどアルバムにこの曲を加えているのだから。